カープOB名鑑も作り続けたいのですが、今は昔話より未来の話を優先します。
なぜかと言うと佐々岡真司があちこちで「とんちんかん発言」を連発しているからです。新年早々カープファンを不安にさせ続けているからです。
だから今日からしばらく「今シーズン期待の選手」シリーズをやりたいと思います。佐々岡に代わり私が景気の良い記事を書きます。
カープには「個の力」が十分備わっています。それを使いこなせていないのが佐々岡の2年間でした。今年もたぶんダメでしょう。私に言わせりゃ2018年も含めて過去4年間、緒方と佐々岡は宝の持ち腐れをしてきたのです。
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個の力とは?
スポニチで3日間連載された佐々岡監督新春インタビュー。
「その1」にも「その3」にもツッコミどころ満載でしたが、その2は特に寒い内容となっております。
「林が今年は苦しむだろう」というコメントには私も賛成。それ以外は全部反対です。カープの監督はまた「負ける方向」へ舵を切っています。
佐々岡の全てのコメントは成功することしか考えていないのですよ。
ヒットを打ちたい。ホームランを打ちたい。7回を投げたい。役割を固定したい。
「想定の範囲」が非常に狭い。ダメだった時の備えはゼロです。だから巨人のアホなワンポイント継投をボーッと傍観しているのです。予告先発に右サイドの戸郷を出しておいて、2巡目からは左サイドスローを持ってこられるとお手上げ。走りもせず、ただ打つだけ。
リリーフも同じ。左打者が続く7回にケムナ。右打者が続く8回に塹江。9回栗林と合わせて「右→左→右」というジグザグ継投を試合前に決めておき、その順番通りに出すだけです。
昨年のケムナも塹江も一昨年より成績を落としました。相手にも研究されました。
ただ彼らには「個の力」があります。ベンチの使い方が悪いのです。去年の4月5月に私はワンワン騒ぎました。佐々岡はケムナを「入りが悪い」と一喝し、塹江はたった1敗で「使えない」と2軍降格を命じられました。
打率2位の坂倉には「ベンチに置くのがもったいないから」と3塁の練習をさせています。ホントにもうこの監督じゃチームは絶対に一体になれません。
「一体感」って一体何?
佐々岡の一体感とはヒットをたくさん打って勝つことです。完全に個人軍のバラバラ野球。勝てば何でもいい巨人の単純野球。
広島野球の伝統はもっと複雑なのです。自己犠牲、仲間のフォロー、ベースカバーに全力疾走。それが私が古葉監督から教えて貰った広島野球です。
大瀬良大地は知っている
この野球を知っている現役選手はカープにもたくさんいます。
菊池涼介・・・と言いたいところですが最近のキクは少し怪しい。キクが率先してヒットを打ちに行ってます。「メジャーリーグを視野に入れているなら仕方ないのかな・・・」と思ってましたが複数年契約後もキクは個人プレーを継続しています。昨季はついに2番を降ろされて、今季もおそらく「2番キク」はないでしょう。
會澤翼もかなり怪しい。昨年はリード面に淡泊さを感じました。大瀬良に対してカットボールばかり投げさせてました。その結果球数がかさみ、大瀬良は長いイニングを投げられませんでした。
若手で最も「一体感」へのこだわりを感じるのが森下と坂倉です。小園と林はいくら何でもまだ早い。野間と龍馬はスカしてる。森下と坂倉はリーダーになってチームを勝利に導ける選手だと思います。
んでV3戦士と若手のちょうど中間にいて、今季選手会長となり、来季チームを勝利に導いてくれそうなのが大瀬良大地ではないかと私、密かに期待しています。開幕投手は森下だけど。
3年契約1年目
大瀬良は昨季国内FA権を獲得。迷うことなくカープ残留を決断。
そりゃ多少は迷ったかもしれないが、結局権利を行使しませんでした。行使して残留することもできたのに、です。
大瀬良は残留会見でこんなことを発言しています。
大瀬良「カープで学んだことやカープの伝統は、カープの後輩達に受け継いでいくもの」
完全に実話です。ソースは以下の動画。
どうです?
大瀬良を知らない巨人ファンが言葉だけを読み取っても単なる社交辞令にしか聞こえませんが、8年前のドラフト会議から大瀬良を知るカープファンにはこの発言の行間が読み取れるのです。
大瀬良は今季が3年契約の1年目。
普通のFA選手ならのんびり過ごせるシーズンですが、我らの大瀬良大地は複数年契約の1年目にこそ真価を発揮する男なのです。それを人は男気と呼ぶ。ちなみに丸も誠也もそういうタイプです。
尻上がりのシーズン
2020年9月に右肘手術をした大瀬良でしたが、佐々岡監督は2021年の開幕戦にも大瀬良大地をぶっつけ本番で託しました。
4月は2勝0敗でしたがふくらはぎを痛めて1ヶ月離脱。5月に復帰登板を果たすとチームはコロナ禍で2週間機能停止しました。
7月8月は坂倉将吾とコンビを組み5試合先発の4勝0敗。ERA1.59。WHIP0.94
9月3日と9月10日に2連敗して、9月18日以後相棒が會澤翼に交代となる。アツのケガがちょうど治ったタイミングでした。
アツと大瀬良のコンビは7試合で4勝0敗。1完封。
大瀬良大地の2021年は10勝5敗、ERA3.07。そして大瀬良が最もこだわる投球イニング数も146回2/3。これは森下、九里に次いでチーム3位でした。
前半のケガとコロナで出遅れましたが、7月以降の成績だけを切り抜けば8勝2敗、ERA2.51。まずまず今季に繋がる成績です。
大瀬良の男気
たぶん大瀬良は去年一昨年は体調不良でだましだましやってたと思います。
1年目から8年目までの大瀬良は67勝44敗。先発6年、リリーフ2年です。
実は黒田博樹の1年目から8年目も63勝63敗でした。20代の黒田はほぼ全部先発登板でした。完投が異常に多かった。笑
黒田が個人タイトルを初めて獲得したのは9年目の最多勝、10年目の最優秀防御率。
黒田は30歳(9年目)から41歳(20年目)までの12年間で140勝121敗です。合わせて日米通算203勝184敗です。
大瀬良大地は現時点で黒田博樹を上回るペースで勝ち星を稼いでいるし、タイトルも複数獲得しています。今から30代の黒田を追い越したって良いわけです。
黒田は故障の少ない投手でした。ホントはしてたのかもしれないけど、黒田は試合で投げ続けました。
大瀬良は上の動画の中でも前田健太と黒田博樹の名前を挙げていました。
2人は大瀬良の尊敬する大先輩。
そしてチームを去る鈴木誠也。大瀬良大地は新キャプテンに野間峻祥を指名しました。
もう一人、大瀬良の盟友がチームを去った。その男は今村猛です。
大瀬良は故障に泣いた今村の分までカープで投げようと思っていると思います。
2007年オフ、黒田が残留会見した時に黒田の男気を知ったファンは大勢いたと思いますが、
2021年オフ、大瀬良が残留会見した時に、私は大瀬良の男気を再確認しました。
「カープで学んだことやカープの伝統は、カープの後輩達に受け継いでいくもの」
このセリフは社交辞令ではありません。
大瀬良の人間性と野球人生が凝縮された言葉です。
カープが特別な球団だとは思ってませんが、伝統的に一体感とかチームワークが生まれやすいチームだなとは感じています。トレードがないからというのもあるけど、貧乏で弱いから一体にならないと勝てないのですよ。
佐々岡が全然アテにならないので大瀬良会長に大いに期待します。
あとは東出輝裕ヘッド(実質)ですよ。サード坂倉なんてアホプランは直ちに取り下げてもらいたい。私は長野監督構想のちょっと前に東出構想も立ち上げてました。東出コーチはカープの切り札ですよ。私は東出入閣をかなり喜んでます。