2022年のカープに必要なOBは誰だろう?

2022.3.21(月)

カープ 2-3 広島 マツダ

新企画「カープOBレジェンドゲーム」が開催されました。

超満員のマツダスタジアムに江藤智金本知憲が帰ってきてMVPはまた高橋慶彦でした。

カープOB選手名鑑を作っている私にも感慨深い試合で、大野豊が白血病の治療のため出場できなかった北別府学のユニフォームを着て投げる姿は感動的でした。

 

「あの頃のカープは強かったなあ・・・」

で話を終わらせてもいいんですが、私は

「今のカープに足りないものがここにあるよなあ・・・」

と思いました。野球が好きだという気持ち、チームのためにという気持ち。

2022年の広島カープに最も必要なOB選手は誰か?

今日はそれをちょっと考察してみたいと思います。


(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});

 

今のカープに足りないもの

2022年のオープン戦を5勝9敗2分、勝率.357、9位で終えた広島カープ。チーム打率.236.チーム防御率4.70。16試合で2盗塁。盗塁成功率は.200でした。10回企画2回成功。

今のカープに足りないもので主なものは以下。

・四番打者

・打線の繋がり

・勝利への執念

・機動力

・守備力

・首脳陣

新井貴浩が「ポスト誠也は俺に任せろ!」と言いましたが、話はそう簡単ではありません。笑

チームのみんながヒット狙いで打線の繋がりを欠き、その結果チームに「勝ちたい!」という気持ちも足りないように見えます。つまりこれこそ一体感に欠ける状態。

外野からの中継プレーではいつもポロポロやってますし、盗塁技術もヘタ。

 

もしもそんなチームに一人だけカープレジェンドを現役復帰させることができるとしたら、誰が最適でしょうか?

野村謙二郎のようなガッツあるキャプテン?

四番センター山本浩二がいればチームの軸は固まります。

名物人形が登場したように、古葉監督が今のカープにいれば全ての問題が一度に解決するような気もします。

みなさんなら誰を一人だけ現役復帰させたいでしょうか?

 

キャプテンシー

上原浩治の雑談魂で今、にっくき工藤公康がゲスト出演しています。

選手として通算224勝、リーグ優勝14回、日本一11回、リーグMVP2回、日本シリーズMVP2回。

監督としてリーグ優勝3回、日本一5回。

こんな偉大な投手のどこが憎いかというと津田恒美からサヨナラヒットを打ったからです。笑

 

工藤公康は秋山、清原、デストラーデのいたチームを

「守りのチームだった」

と語りました。んで誰もがこれを納得して認めることができます。あの時代に生きていた人なら全員です。

あの頃は清原も走ったし、デストラーデも走りました。

清原も守ったし、GG賞9人中8人が西武だったシーズンもありました。1992年

 

工藤は上の動画で広岡監督の基礎練習の大切さを語った後、

「石毛さんがカツを入れた時、あのチームは負けたことが一度も無い

と語っています。10:07あたりです。

 

「ホンマか、工藤? 1988年の近鉄10.19の時も勝ち越せたんか?」

と思ったらホントに西武は最後の直接対決で近鉄に2連勝してました。これはすごい。

 

ということは、今の弱いカープに必要なものはキャプテンシーか?それも野手の?

今年の野手キャプテンはご存じの通り野間峻祥です。私の初夢ではありますが、ちょっと心許ない。笑

そもそも石毛宏典の場合はキャプテンシーも実績もありましたが、何より引っ張られる選手たちの実力が確かなものだったことが大きいです。喝を入れただけで強くなる素養がありました。「チームの基礎と役割がしっかりしていた」という意味です。

今のカープに強いキャプテンシーを持ってきてもカラ回りするだけでしょう。

 

首脳陣

では基礎と役割をチームにもたらす首脳陣を持ってきてはどうか?

こちらも特効薬にはならないと思います。理由は以下の通り。

 

今のカープ野手陣はみんな実力をフルに発揮できておりません。

打線の繋がり、守備力、機動力含め「もっとああすればいいのに、こうすればいいのに」が溢れかえっております。

日本ハムが例の外野からの強い返球を徹底していますが、カープの弱すぎる返球を見るにつけ

「キャンプで何を練習してきたのかな?ハァ・・・」

との思いがますます強くなるばかりです。

 

もし仮に古葉監督を連れて来たところで、今すぐ古葉監督のやりたい野球をできるわけではないでしょう。もっと以前から古葉野球に耐えられる基礎練習を選手に叩き込んでおかなければなりませんでした。高橋慶彦や正田耕三のように。

しかもカープは伝統的にシーズン中の監督交代や休養をしません。一昨年は高橋慶彦ヘッドコーチ、昨年は長野久義兼任監督構想を立ち上げましたが、どちらも実現しませんでした。

今年も球団方針は「最後まで佐々岡監督」なのでしょう。残念ですが今年もカープはハンデを抱えて戦わないといけません。ただし監督がアホだから必ず優勝できないというものでもありませんよ。

 

理屈じゃない人

結局、弱いチームに必要な「特効薬」はキャプテンでも名監督でもありません。

そんなのは長い時間をかけて強化されたチームで光り輝く存在です。

佐々岡がこの3年間で作り上げたチームは即戦力ルーキーと新外国人を並べ替えただけのアホチームです。どこかの巨人と一緒。

一体感だのキャプテンだのをやってもうまく機能しないと思います。

私はもう監督には何も期待していません。

 

ならば誰がチームに勢いをもたらしてくれるのか?

ひょっとするとそれはカープファンじゃないですかね。

別にきれい事を言いたいわけじゃなく、マツダ33,000人の声援は佐々岡の采配に勝ると思うのです。選手の後押し。昨日のレジェンドゲームの盛り上がりを見て強くそう思いましたね。

 

今のチームに必要なレジェンド。

それは球場にお客さんを呼べるスター選手じゃないか?

それもカープ女子。できれば若い人。

おっさんおばさんを差別してるんじゃなくて、やっぱりカープは若いカープファンを育てていかないといけないと思うのですよ。今年は色々理由があってカープチケットが結構余ってます。今年は当日券で小学生がカープの試合を見られるチャンスかもしれない。

私は誠也の穴より佐々岡の采配よりカープファンの声援に期待したい。

実際の声は出せないけどさ、33,000人が球場を真っ赤に染めることはできます。コロナの時はマツダの有利さを活かし切れていませんでした。

 

ってことで今のカープに必要なOBは若い人を球場に呼べる選手。結局「高橋慶彦」ってことになるのかな。前田智徳でも新井貴浩でもいいけど。

お客さんを呼べる選手は今でもいますよ。小園がヒット200本打つとか、森下が坂倉と組んで20勝するとか、勝ってれば栗林も毎日見られます。堂林の賞味期限だってまだ切れていませんよ。

今年のカープは新しいスターを生みだそう。どこかのビッグボスも同じこと言ってたじゃん。

 

最後。

カープ永久欠番の黒田博樹が試合後にこう語りました。

「OB戦はヤンキースで毎年あった。レジェンドがピンストライプを着て、3世代4世代のファンが球場に来る。すごく良い光景でいいなと思っていた。カープで実現できて本当に嬉しい」ソース

3世代4世代ってとこが素晴らしい。さすが黒田。

こういうのをカープは大事にしたいですね。