2022カープ野手陣考察。外国人補強は是か非か?

昨日、鈴木誠也がアメリカのインタビューに答えました。

「両者(MLBと選手会)が合意するまで待つつもりです。自分で決めた期限はありません」サンスポ

ハイ。わかりきってたことですが、これで誠也のカープ残留は100%消えました。

私は誠也が抜けてもカープの外野陣は充実しており、補強の必要はないと思います。

ですが今季の外国人野手はマクブルームただ一人です。これってかなり異常なことだと思います。1986年に外国人選手を一人も雇わずに優勝したこともあるカープですが、近代プロ野球では異例中の異例でしょう。

今日は「カープに第2の外国人野手の補強があるのかないのか」を考察します。


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2007年のカープ

外国人野手1名で開幕するなんて記憶に無いわ・・・と思って調べてみたら意外にたくさんありました。

まずノムケン2年目の2011年。チャド=トレーシーだけで開幕しています。んでトレーシーが打たないから7月にバーデンを獲得。

そう言えばこの頃は開幕時点で支配下枠に余裕を空けておき「シーズン中に外国人を補強する」のがカープのブームになっていました。

2012年のブラッド=エルドレッドも途中入団ですが、途中入団で最もチームの雰囲気を変えた成功事例は2013年の

キラ=カアイフエだったでしょうね。

HR量産して救世主的な活躍。近鉄のラルフ=ブライアントを彷彿とさせました。この年、カープ16年ぶりAクラスで初CS。

 

松田オーナーと鈴木本部長はキラの成功体験に味を占め、以後毎年のようにシーズン途中で新外国人選手を補強し続けました。デュアンテ=ヒース、ネイト=シアーホルツ、ジョニー=ヘルウェグなど。キラのようには活躍できなかったけど。笑

今でもドミニカアカデミーの育成選手をシーズン中に支配下登録することはありますが、アメリカ人の1億円クラスを「シーズン中」に補強したのは2018年のヘルウェグが最後です。

 

2006~2007年の2年間は外国人野手ゼロで開幕しました。大胆だねえ。笑

当時の監督はマーティ=ブラウン。打者はゼロですが、そのお金を投手に使ってました。当時の外国人投手はショーン=ダグラスジョン=ベイル。2人ともけっこうなメジャーリーガーで年俸は8800万円と7800万円でした。当時は旧広島市民球場で閑古鳥でしたから、カープにしては頑張って奮発した方です。

ちなみに2006年の緒方孝市の年俸は1.45億、前田が1.88億でした。黒田博樹が2億、新井貴浩8800万。

とにかく2006~2007年のカープはシーツ、ラロッカが抜けましたが新井と栗原が台頭。外野にはベテランの緒方と前田、嶋重宣が健在でした。外国人野手を置くポジションは無かったのです。

 

2022年のカープ

現代に戻ります。

鈴木誠也の残留に備えて背番号1と支配下枠を空けていたカープですが、その必要もどうやらなくなり、2人目の外国人野手獲得に向かう可能性が出てきました。

理由はマクブルームがかなり扇風機っぽいからです。

以前映像チェックした時、私は「マクブルームよりクロンの方が打つよ」と書いています。もちろんやってみないとわかりませんけどね。

 

んでここからが問題なのですが、マクブルームがハズレだった時、カープは誠也の枠を活かして2人目の外国人野手を獲るべきか?ってことですよ。

支配下選手枠も空いたし、誠也の年俸3億円も浮いた。カープはお金で戦力を補強できる状態にあります。

キャンプも始まっていない今、すぐに大物メジャーリーガーの○○外野手を獲得すれば、それは巨人のアホ野球。

カープの歴史は先に述べたように、まず助っ人なしで開幕します。若手が育てばそのまま走る。

若き福井優也や篠田純平がダメだったから仕方なしにヒースを取りましたし、エルドレッドはケガしたニック=スタビノアの代わりでした。キラはなんで取ったのか忘れました。堂林翔太がいるんだから私は取らなくていいと思いましたけどね。

 

このようにカープが新外国人を補強するタイミングは主力のケガや若手の伸び悩みが発生した時に限られます。今はキャンプ前でロックアウト中。慌てて外国人と契約することはまずないと思います。

フランスアとコルニエルがコロナ陽性ですが、そんなのたかが開幕アウトというだけの話。4月末には一軍昇格できるんだから大した穴じゃありません。

カープの野手陣は飽和状態。

外野の中村健人と末包昇大は間違いなく一軍キャンプの競争に参加させるでしょう。じゃなきゃドラフト指名しませんよ。

内野は外野より層が薄いですが、ベテランの田中広輔と安部友裕にも仕事をさせないといけないので三塁手の外国人も必要ないんじゃないですかね。マクがダメなら林と堂林がファースト、安部と田中がサードを守れる。羽月と上本もいる。

マクも入国規制でおそらく開幕アウト。現実は捕手會澤と1塁坂倉で開幕しそうですね。

 

まとめ

カープの支配下枠は現在66名。誠也除く。

昨秋のフェニックスリーグで投げた戸田隆矢の支配下復帰は固いと思ってたんですが、その直後にドラフトで黒原と森を獲得し、戸田の復帰は微妙になりました。

木下元秀と持丸泰輝は今年でプロ3年目。春に支配下登録してあげたい気持ちは山々ですが、2人ともまだ「打者」として一軍で通用する感じは全くありません。ポジションも1塁と捕手。残り4枠を20歳の子に割くには厳しいポジションなんですよね。むしろ代走専門とかワンポイント投手のほうが支配下に上げやすいです。

 

私の結論は開幕前の外国人補強はナシ。

開幕前に支配下登録させる選手がいるなら、それは戸田隆矢かドミニカアカデミーの野手でしょう。

カープは66人か67人で開幕し、マクブルームの不振に備える1枠と、木下持丸二俣で1枠、ナックルボーラー坂田怜に奇跡の1枠で合計70人です。

去年のようなクラスターが発生すれば状況はまた変わりますけどね。