1979年の日本シリーズと2022年の日本シリーズ

2022.10.29(土) 

ヤクルト 0-3 オリックス 神宮 

カープファンには今年の日本シリーズを語る資格が無いのですが、シリーズの展開がなんとなく1979年の日本シリーズに似てきたので、ちょこっと口を挟んでみたいなと思います。

1979年の日本シリーズならカープファンにも語る資格があります。笑

1979年の日本シリーズと言えば「江夏の21球」で有名な日本シリーズ。

1979年の日本シリーズは2022年の日本シリーズと似ているところがいくつかあります。今日はそれについて語ります。

1979年の日本シリーズは江夏以外で今年の日本シリーズと似ているところがいくつかあるので、今日はそれについて語ります。

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エース離脱と連敗スタート

1979年の日本シリーズは広島対近鉄の間で行われました。43歳の古葉監督vs59歳の西本監督。

第1戦の先発投手は22歳の北別府学vs29歳の井本隆。

北別府は1回裏に高橋慶彦のエラーをきっかけにいきなり2失点。4回裏にも失点し、4回3失点(自責1)で降板します。

2番手で登板した大野豊も2失点し、シリーズ緒戦は5対2で近鉄が完勝。

第2戦もベテランの鈴木啓示が完封。近鉄は完璧な2連勝でシリーズの先手を取りました。 

 

当時の私は小学生だったので、細かいところまでは覚えていないんですが、シーズン17勝をマークした北別府学はなぜかこの試合以降、第6戦まで登板機会がありませんでした。

ケガでもしたのでしょうか? 2022年の第1戦で惜敗した山本由伸も脇腹を痛め、シリーズ再登板が危ぶまれております。

北別府は第6戦の敗戦処理として登板し、続く第7戦の9回裏にもブルペンに向かう姿が確認されています。

 

とにかくチームの若きエースが第1戦で離脱してしまったこと。

そして2連敗スタートなったことが2022年の日本シリーズとちょっぴり似ているなと思いました。

     

反撃

正確には2022年のオリックスは2連敗ではなく、引き分けを挟む「0勝2敗1分スタート」となりました。●△●

2022年オリックスと同じような展開で追い詰められた1979年広島はホームに戻り、第3戦でようやく近鉄に一矢を報います。決勝タイムリーは代打の内田順三。松井秀喜や高橋由伸を育てたあの名伯楽の人です。

第4戦は5番水谷の逆転ツーラン。2022年の吉田正尚のサヨナラホームランに似てなくもない。←強引

第5戦は北別府の離脱により、第2戦に先発した山根和男が1対0の完封勝利。中3日での緊急登板でした。

2022年のオリックスも今日、エース由伸に代わり若い宮城が中4日でスクランブル先発します。

 

とにかく1979年広島も2022年オリックスも2連敗から3連勝。王手をかけて敵地に移動しました。なかなか似てる展開でしょうが。

近鉄打線は本塁打王の4番マニエルは好調でしたが、5番栗橋が絶不調でした。5番オスナが好調で3番山田、4番村上が不調のヤクルトとちょっと似ています。

  

3勝3敗で第7戦

1979年のカープは北別府の他にも実は浩二と衣笠も絶不調でした。

山本浩二は第6戦を終えて16打数1安打。衣笠も8打数0安打。

特に衣笠は第3戦からスタメンを外され、サードには三村敏之が入りました。

1対0の緊迫した投手戦となった第5戦で古葉監督は短期決戦ならではの非情な采配を見せます。

9回表1対0、カープ1点リード。ここで古葉監督は江夏を出さず、8回まで2安打無失点の山根を続投させました。

んでエラーの多い高橋慶彦に代えて、わざわざ守備固めの木下富雄まで送っています。

驚くことにこの試合、衣笠祥雄は最後まで試合に出場しませんでした公式記録

勝負に懸ける古葉竹識、さすがの鬼采配です。1970年から続いていた衣笠の連続試合出場記録は日本シリーズで一度途切れていたのです。ビックリ。

 

北別府の先発がなくなった背景も、第1戦の投球内容に起因したのかもしれません。

短期決戦では成績や実績ではなく調子と実力を見る。基本中の基本。

オリックスの中島監督はクローザー阿部やベテラン平野に代えて、元先発投手のワゲスパックとシーズン15試合しか登板していない山崎颯一郞をクローザー級の扱いで起用しています。さすがの名将。ヤクルト打線の反応を見ていても、この2人に付いてこられている打者はまだ1人もいません。それを見越した伏見のリードももまっすぐ主体でとても小気味良いです。

 

それでも1979年近鉄には意地がありました。

近鉄は第6戦でカープ池谷と大野豊を攻略して6対2で勝利。対戦成績を3勝3敗の五分に戻しました。

2022年ヤクルトは今日の試合に勝てば3勝3敗1分の五分に戻すことができます。

そうなれば第8戦は翌日の月曜日に神宮球場で開催されます。神宮5試合、大阪3試合。不公平。笑

ただこの展開は1986年の日本シリーズも同様でした。広島5試合、所沢3試合。

ちょっぴり不公平だけど、私は日本シリーズ第8戦をぜひ見てみたいですね。

ちなみに第9戦にもつれ込むようなことがあれば、その時は大阪ドームで開催されるそうです。10/31(月)第8戦、11/1(火)移動日、11/2(水)第9戦の予定です。

 

マクガフと山田哲人の扱い

昨日の試合は8回を終わって1対0、オリックス1点リードの展開でした。

ヤクルトは9回表に抑えのマクガフを投入。勝利への執念を見せます。

だがマクガフの送球エラーで痛恨の2失点。

マクガフはシーズンでは無双なんですが、去年も日本シリーズで打たれてましたね。

 

高津監督は「マクガフへの信頼は揺るがない」としながらも、もう9回にマクガフを出せないんじゃないかな。

石山や清水の状態を私は知らないのですが、マクガフの配置転換はあると思います。オリックスが大成功しているのでね。

一方、村上宗隆もちょっと勢いが落ちてきました。またインコースに差される状態になってますね。悪い時の村上です。

ただ村上が四番を外れることはないでしょう。村上がダメなら負けてもいいという覚悟。1979浩二もずっと四番でした。

山田はわかんないですね。また1番で使うのか今日も3番なのか。

私は山田の守備が気になるんですよね。去年までカープのキクとGG賞を争うような守備だったのに、このシリーズでちょいちょい山田の守備を見るとやけにのっそりしています。

昨日のマクガフの悪送球も、山田ならあれぐらい捕ってあげないといけないと思います。それがチームリーダー。あの守備を見ると私なら山田のスタメン落ちを検討しますね。

 

日本シリーズMVP

最後にMVPレース。

オリックスが勝てばワゲスパックが最有力候補でしょう。ヤクルトはまだ誰もワゲスパックのストレートを打ち返せておりません。

それを言えば山崎颯一郞のほうがヤクルトを圧倒していますが、3ホールドの山崎と1勝2セーブのワゲスパックではワゲスが有利と見ます。内容は山崎が上ですがね。

ヤクルトが勝てばオスナ塩見がここまでは最有力です。ただオスナの守備は荒っぽいですね。来年は狙い目です。

村上宗隆が山崎とワゲスパックを打てばヤクルトは生き返るでしょう。島内のインコースを打てたので、狙っていれば打てると思います。

ちなみに1979年の日本シリーズMVPは高橋慶彦でした。いっぱいエラーしたんですけどね。笑