都市対抗野球が今日決勝戦を迎えます。
大阪ガスvs三菱重工神戸高砂
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って正直、プロ野球ファンでも社会人野球を一生懸命応援している人は少数派ではないでしょうか。
かくいう私もあまり詳しくありません。
ってことで今日は梵英心が社会人野球に復帰したこともあり、ちょっと社会人野球についてお勉強してみましょう。
■カープにまつわる社会人チーム
カープ選手にも社会人野球出身の人はたくさんいます。
現役では西川龍馬、船越涼太が王子出身。
都市対抗なら王子は春日井市。愛知県。前身はもちろん王子製紙。
巨人3タテのヒーロー下水流昂はホンダ出身。先輩が尾形佳紀と長野久義、後輩が仲尾次オスカル。
ホンダ鈴鹿とは別のホンダ野球部。埼玉県狭山市。
今大会には熊本ホンダも出場しています。ホンダだけで3チーム。忙しいな。
田中広輔と飯田哲矢はJR東日本で、横山弘樹はNTT東日本出身。
OB選手で社会人野球出身者は梵英心、正田耕三、長冨浩志、川口和久、佐々岡真司など。
ちょっと意味が違うけど大野豊もいちおう社会人出身。
■最近の社会人野球
石油系、鉄鋼系、重工系の企業が長らく社会人野球を支えてきましたが、バブル崩壊後に撤退する企業が続出。
また企業本体の吸収合併も相次ぎ、今までには聞かなかった名前のチームも多数登場しています。
例えば最近よく聞くセガサミー。プロ出身者も多数。DeNAの宮崎敏郎、日本ハムの浦野博司。
パチンコ会社のサミーがゲーム会社のセガを買収してセガサミー。
東広島市の伯和ビクトリーズもパチンコ会社。前身はリースキン広島。
かずさマジックもよく聞く名前。
何の会社かご存知でしょうか? じつはかずさマジックは企業チームでなくクラブチーム。いわばカープと同じ市民球団です。千葉県君津市。
前身は新日鐵君津。こう聞くと大勢の大物OBが思いだされますね。下柳剛、松中信彦、渡辺俊介。
現在は「新日鐵住金かずさマジック」が正式名称です。
あともう一つだけ最近よく聞く気になるチーム。
三菱日立パワーシステムズ。横浜市。
この会社すごいんです。三菱重工と日立製作所の原子力発電事業部同士が合併して2014年に誕生した会社。野球部の前身は三菱重工横浜。
三菱重工時代には西武の石井貴、日本ハムの鶴岡慎也を輩出。
パワーシステムズの名前を野球界にとどろかせたのは落合GMの独断でドラフト1位指名を受けた野村亮介の存在。
原発のことなど全く知らない私は「なんやなんやこの会社は!?」とちょっとビックリしました。
ドラフト1位の宣伝効果ってすごいんですよ。
■小さいチームも頑張ってます
信越硬式野球クラブ。NTT信越が前身のクラブチーム。長野県長野市。
ヤクルトなどで活躍した増渕竜義の弟が所属。弟はサウスポーです。
そして鷺宮製作所。東京都。
10年ぶりのベスト8進出。今大会を大いに盛り上げました。
鷺宮製作所は従業員1200人の大企業です。
とは言っても都市対抗に出てくる相手チームの大半は「なんとか重工」とか「なんとかガス」とか「なんとか自動車」「なんとか生命」。あとはJRにNTT。
そんな中ひときわ目を引く鷺宮製作所・・・
がんばれ鷺宮製作所。パワプロの主人公みたいです。←失礼やろ
モットーは「野球部は人づくり」だそうです。どことなくカープっぽい。笑
1990年代バブル崩壊、カープも低迷。
多くの企業チームが社会人野球から撤退する中、
「野球を通じて社員が一体感を味わう。それが社業にも生きる」
と野球部の活動を継続。
池井戸潤さんの代表作「ルーズヴェルト・ゲーム」のモデルはこの鷺宮製作所だと言われています。
不況や買収工作にめげず中堅企業を守った社長の物語。
やっぱりカープっぽい。笑
この鷺宮製作所は既に敗退しています。
今日の決勝戦は最初にも書きましたが、大阪ガスvs三菱重工。会場はもちろん東京ドーム。
三菱重工神戸・高砂には元阪神の若竹竜士と、滝川二高のスピードスター根来君がいますよ。