高津監督の出し惜しみと内野手のフェイクプレーについて

2022.6.30(木) 

広島 2-4 ヤクルト マツダ 

今日から7月ですよ。史上最速で梅雨も明け、セリーグも史上最速でマジックが出ようとしています。

ヤクルトは2位に12.5ゲーム差を付けています。3位カープとは15ゲーム差。今7月1日ですよ。

1996年のメークドラマは7月16日時点の11.5ゲーム差をひっくり返したもの。

ヤクルトは強いよ。村上宗隆の打撃は穴だらけですがヤクルトの強さは本物です。

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村「紙」です

三冠王ペースの数字を残している村上を「村神」と呼んでいるアホがいる。坂本勇人は「噛み様」らしい。まったくツイッター民はなんと軽率な人たちか。

野球を知らなさすぎる。村上には致命的な欠点がある。インハイを100%打てないことだ。昨日も書いたぜ。オレはいつも結果が出る前に結果を書いている。

野球に100%はないのですが、村上のインハイに関しては100%痛打されたことがありません。9分割されたチャートでどのコースの打率が.300とかってありますけど、あれは詰まったヒットも会心のライナーアウトもごちゃ混ぜ。あと変化球か150kmの直球かもごちゃ混ぜ。

私の見たところ、村紙は150kmのインハイをジャストミートしたことはプロ入り後一度も無いはずです。調べてみろ、データ野郎ども。私と現場の選手はバッターのそういうところを見ている。

 

昨日のアツは徹底的に村上のインハイを攻めた。

インハイ攻めはただインハイに投げるだけではダメです。

村上がアウトコースを打ちに来た時に、インハイでのけぞらせないといけない。「ここは見よう」とか「ここはボールでしょ」って余裕こいてる時にインハイ投げても効き目はない。

「よーしカウント2-1か。ここはいっちょ狙っていくか」

なんて時にインハイへズドンと行かないといけない。ストライクならなおよろしい。

 

昨日のアツは村上を4打席4三振に切って取りましたが、第1打席の5球目がこれでした。

カウント2-2から村上は外スラを狙って思い切り踏み込んできました。だがアツの要求はインハイの150km。村上は思いっきりのけぞってこの球をよけました。

私には入ってるように見えましたが判定はボール。6球目のカーブに村上のアゴは空を向いていました。

 

高津は全力を出していない

ヤクルトの独走は村上の力によるものではありません。

ヤクルトの独走を支えているのは高津監督のベンチワークだと思います。

昨日もね、序盤1対1の接戦で猛暑の中、42歳の石川雅規を6回裏もマウンドに送りました。

ヤクルトは13カード勝ち越しで勝ちパターンが疲弊しています。清水マクガフもたまには休みたいのですが、なんせ連勝中で休みがありません。

 

カープが独走していた時代、緒方監督は7点差でも9回は中﨑と決めて譲りませんでした。

私は散々「アホか、中﨑を休ませろ!」と騒いでいましたが、緒方監督はジャクソンと今村と中﨑を4連投させていました。

中﨑は現在29歳、今村猛は31歳。ジャクソンは34歳。みんなチームの3連覇のために故障しました。ヘーゲンズもフランスアもです。

 

高津は投手の酷使をしないんですよ。

昨日の試合、もうカード勝ち越しが決まっていたので、先発の石川雅規を引っ張り、同点の8回9回には勝ちパターンの投手ではなくAJ=コールを2イニング跨がせました。

カープはこのコールを打てませんでした。9回裏なんて2~4番がみな外のボール球を振って3者連続三振。

延長戦でミスをした選手が悪いのではなく、昨日の敗因は9回裏の羽月、菊池、マクブルームでしょうね。

 

高津は野手も休ませます。

代打川端が死球で出塁。代走もいたのに代走を出さない。1番塩見のセンター前ヒットで川端は3塁まで進みました。ナイスランでした。

一方、ブルペン9人体制のカープは今、ベンチ入り野手が1人少ない状態です。それなのに代打ケンティーがヒットを打ったもんだから、試合序盤でスタメン2番の中村奨成を早々に引っ込めました。

これが延長戦に入ってジワリとダメージでした。代走曽根も同点のランナーで使ってしまい、12回裏の攻撃では5番曽根、6番矢野があっさり左投手にひねられました。ここにケンティーがいればな・・・

 

高津の長期的視野と現在の貯金30個は関係ないと思うんですよ。貯金がなくても高津は選手を上手に休ませながら戦うと思います。

逆に佐々岡は首位にいても、対戦打率で野手をコロコロ代えたがるでしょう。石川が引っ込めば奨成も引っ込む。チームが打線になっていないのです。個々でヒット数を稼ぐのが佐々岡の目的だからです。

佐々岡は昨日も「あと一本が・・・」と言ってます。

42歳の石川雅規に何度もやられる理由は毎試合スタメンが違うからです。

 

対石川の過去3試合、12番の組み合わせは3通りです。

堂林菊池、野間ケンティー、そして昨日の上本奨成。

もちろん6~8番も3試合ともバラバラです。んで送りバントも盗塁もせずヒットが3本続くのを待つばかり。選手はヒットを打たないと試合に出られないので石川のシンカーに手を出しまくるのです。

現在の村上宗隆が100回インハイを振っても100回前に飛ばないように、佐々岡と朝山が100回試合をやっても勝率5割を超えることはないのです。

 

おまけ

オマケ。どうでもいい戯れ言です。

1失点した10回表。先頭打者の代打川端が死球。無死1塁。

1番塩見がバントできず2ストライクからヒッティング。

これが2塁キクの後方へポトリと落ちて無死13塁。

この時の川端は非常に好走塁なんですが、私は2塁手キクの追い方が「正直だなあ」と思いました。

 

いくらキクでもあの打球を捕球することはムリでしょう。キクもわかってて最後まで全力で追いかけました。センターは上本。延長の無死1塁なのでやや深い守備位置から全力ダッシュで前に出てきてました。

ここでもしキクが打球を追わずにクルッと前を向いたら、走者川端はハーフウェイで止まらなかったですかね?

イチローがよくやってたフェンス直撃の打球をライトフライに見せかけるプレーのセカンドフライバージョンです。

 

昨日の川端慎吾はキクの追い方を見ながら悠々と3塁を陥れました。

打球は1塁走者の目の前にあるので、キクがフェイクを入れても川端にアッサリ見破られる可能性は高いです。

だがキクは全力で打球を追い、打球まで1mの距離があったため、川端に3塁まで行かれてしまいました。このプレーです。

どうですか? やっぱフェイクはムリですかね。笑

野手は本能的に打球をまっすぐ追いかけますが、何となく途中で「無理だよ、これ」って気付くものです。

そこでクルッと前向いて追いついたフリをする。何なら走者の目まで見る。走者と目が合えば走者は本能的に止まります。

まあ戯れ言です。キクだからできるんじゃないかなと思ったまでです。