高橋大樹の話をしたい

さて昨日でカープの第2次戦力外通告期間が終了しました。追加はありませんでした。

外国人選手の去就も「基本線は5人残留」と言われており、よっぽどお得な外国人が見つからない限り、今年の5人が来季の5人となるでしょう。支配下選手は現在67名です。

そこで今日も唐突に高橋大樹さん(28)のお話をしたいと思います。

覚えていらっしゃいますかね?

昨年11月に戦力外通告を受けたカープの外野手です。覚えてますよね。笑

なんで今頃、高橋大樹さんの話かというと、来週トライアウトがあって、来月現役ドラフトがあるからです。

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平安高校・高橋大樹

高橋大樹さんは昨年11月に戦力外通告を受け、トライアウトも受けましたが獲得球団は現れず現役引退。

ご本人のインスタグラムに寄れば2022年3月から大阪市内でサラリーマンをしておられるご様子です。

私は高橋さんを高校時代から知っていて、その頃はどちらかと言うとキライなタイプの選手でした。

一発狙いの派手なフルスイングと横着な守備。高橋さんは甲子園でもホームランを打つ有名人でしたが、私の評価は「ドラフト3~4位」でした。「外野しか守れないし肩が弱い」ためカープは取りに行かなくていいだろうという評価。肩が弱いのはケガをしていたからだと後で知りました。

 

高橋さんは高校全日本にも選出され、2012年のU18ワールカップに大谷翔平藤浪晋太郎ら共に出場しています。主に5番打者で5割近く打ちました。

当時の私が注目していた選手は愛工大名電の濱田達郎や光星学院の田村龍弘でした。あと2年生の森友哉。当時の森はまだ小柄で1番打者でした。私が狙っていた「ドラフト1位」はこの3人でした。

ちなみにこの時の森友哉は「春夏連覇」を達成したばかり。全日本でも藤浪晋太郎とバッテリーを組み活躍しましたが、アメリカチームの激しいタックルを浴びてタンカで退場しました。2012年のこのプレーがきっかけで高校野球はもちろんプロ野球にもコリジョンルールが誕生しました。

MLBのコリジョンルールは2014年、NPBでは2016年から導入されました。

 

そして2012年のドラフト会議。

広島カープは東福岡高校の森雄大投手を1位指名すると公表。

公表通り1位指名したんですがクジで負け。

ハズレ1位のNTT増田達至もまたハズレ。

この時私は「んじゃ二松学舎の鈴木くんを1位に繰り上げるか」と思いましたが、なんとカープの1位指名は平安高校・高橋大樹でした。

 

阪神は藤浪、日本ハムはまさかの大谷で沸きに沸いたコロナ前のドラフト会場。菅野智之は静かに巨人へ。

その中で私は「ゲッ・・・カープの1位が平安高校のあのワガママなバッターかよ・・・」とちょっぴり残念でした。

 

広島カープ・高橋大樹

高橋大樹の昔話は今度「OB選手名鑑」でやるとして、この時から私は高橋大樹さんのファンになりました。

同期入団の鈴木誠也と2人で将来3番5番を打ってほしいと思ってたんですよ。

え?

4番じゃないのかって?

ええ。この時の私の4番候補は堂林翔太一択でした。

 

プロ入り後の高橋大樹はなかなか体が大きくならず、2軍でも苦しみました。ケガもありました。

本人の伸び悩みもあったのですが、高橋さんへの不運も続いたのですよ。

まず鈴木誠也の外野コンバート。誠也はショートで育てるはずだったのに、ショートが下手で2年目の2014年に外野転向。するとライトの誠也はいきなり人気テレビ番組で「強肩ランキング1位」を獲得。

4番候補の堂林翔太もサードが下手すぎてライト転向。盗塁王の丸佳浩(25)も3割打者となる。

2014年のオフにはまたドラフトのクジを外したカープは大学生の外野手を1位指名します。それが野間峻祥。緒方孝市一目惚れ。野間は高橋さんの2歳年上、即戦力ルーキーでした。

 

もし誠也と堂林が三遊間を守れていいたら、

有原航平がカープに入団していれば、

高橋さんはカープのレギュラーだったかもしれない。

そんな「たられば」も言いたくなるのですよ。

新井貴浩監督の前に背番号25を背負っていたのは高橋大樹です。2015年の新井が28番だったのは高橋大樹がいたからなのです。

 

現役ドラフト

さてここからが今日の本題。

高橋さんみたいなプロ野球選手って実はかなり多いと思うんですよ。

トレードを機に才能が光り輝く選手も多いじゃないですか。

そのチャンスを多くの選手に与えてあげたいっていう思いが、今年12月9日(金)に初開催される現役ドラフトなんですよ。

 

ヤフコメやSNSなんかを見ていると未だに

「中村奨成を現役ドラフトに出せ!」

とか

「クビにするくらいなら現役ドラフトにかけてやれ」

とか発言している人が全体の5割くらいいるようですが、私は今年の現役ドラフトでは大物が動くと思っています。

大物と言っても1億円プレーヤーやFA権を持つ選手は現役ドラフトに参加できません。つまり野間と堂林は参加できません。

  

半年前に私が予想したカープから動く選手の第一候補は高橋昂也です。

カープの先発ローテは森下、床田、大瀬良、九里、アンダーソン、遠藤。控えに玉村、森、コルニエル。

クビの繋がった中村祐太やケガから帰ってくる岡田明丈、アドゥワ誠。即戦力ルーキーもいる。

一方でヤクルトが日本シリーズで先発させた投手はサイスニードです。奥川恭伸もトミージョン。高橋昂也ならチャンス十分だと思います。

 

野手では中村奨成も候補に入れていました。

佐々岡の使い方が中途半端だったので移籍した方が奨成のためだと思ったからです。

だがスキャンダル発覚で出て行きにくくなりました。秋季キャンプに呼ばれてないのはなぜだろう?笑

  

現役ドラフトを作った人たち

とにかく2022年から現役ドラフトはスタートします。

この先いろいろなルール変更を繰り返して、高橋さんのような「アンラッキーな選手」に幸運が巡ってくると私は嬉しい。

昔から現役ドラフトの議論は選手会の中にあって、何度も失敗してきました。ウィキペディア

NPBも決して現役ドラフトに否定的だったわけではないのですが、制度化するには難しい点がいくつも存在したのです。

 

そんな中2019年1月、NPBと選手会の話し合いの場に、現役選手の丸佳浩と秋山翔吾が出席して現場の声を伝えたことがありました。

丸「実力の世界だからレギュラーはつかみ取るもの。それでもチーム事情でチャンスをもらえない現実もある。2軍の選手と『現役ドラフトがあったらいい』と話していたことなどを伝えさせてもらった」サンスポ

 

私はこのコメントを聞いてすぐに

「2軍の選手って高橋大樹じゃないのか?」

と思いました。メヒアかもしれないけど。笑

  

2018年に初ヒット、2019年に初本塁打を打って、丸は巨人へFA宣言。

いよいよ高橋大樹の時代だと思ったら、今度は西川龍馬が外野手コンバート。龍馬もサードが下手だった。笑

人的補償選手の長野久義は高橋大樹のライバルにならないと思っていたけど、佐々岡新監督は長野と松山が好きでした。

 

高橋大樹さんが現役のうちに現役ドラフトがあったら良かったのに・・・

同級生の大谷翔平はアメリカで活躍し、藤浪晋太郎もポスティング。光星学院の田村龍弘は国内FA権。

そして高橋さんが比較される相手はいつも鈴木誠也でした。これは気の毒です。高橋大樹のライバルは長野久義でよい。

 

長野久義に敗れた高橋さんは現在大阪の会社員。なんだったら私、お友達になりたいです。一緒に未来を語ろうぜ・・・

私が監督だったら長野久義を獲得せずに、下水流昂と高橋大樹で戦ったと思います。

それで打てなかったら仕方ありません。それは本人の責任です。

私は若いプロ野球選手にチャンスを与えたいのですよ。それでダメなら選手も納得できるからです。

今シーズンも「奨成!奨成!」と騒ぎましたが、佐々岡の3年間はタナキクアツ、大瀬良九里中﨑した。

 

新井新監督となり、現役ドラフトが始まり、大谷翔平はMVP。

そんな2022年シーズンを高橋さんはスーツ姿で見ていました。大阪にいるなら一緒に飲みに行きたいです。