雨天コールドはこうやって決まる

2023.4.14(金) 

広島 1-0 ヤクルト マツダ 

ナイスゲームでした。ひょっとすると今シーズンのベストゲームかもしれない良い勝ち方。ちょっと言い過ぎか。笑

7回表終了時、雨で試合が中断。高津が出てきて申告敗戦。「もうやめよ・・・」と言うのか思ったらまさかの投手交代。ピッチャー木澤。

やるやんけ高津。雨の試合で1点負けててピッチャー木澤。闘志満々。勇気凜々。アツいぜ高津。県工魂。

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坂倉のリード

野村謙二郎が坂倉の配球を褒めてましたが、ノムケンはやはり短絡的。スポニチ

スター選手は脇役の気持ちを理解できないのです。ノムケンは情熱家ですけど、新井の方がどんくさい選手の気持ちをよくわかってると思います。

「名選手は名監督ならず」

有名な格言ですが、坂倉の配球とリードは今に始まったことではありません。

MVPの野村と佐々岡にはわかんないだろうな。

 

言っときますが昨日の試合、坂倉のリードはかなりおとなしめでした。

60%しか本気出してません。坂倉はまだ奥の手を2個も残してました。

奥の手とは「大瀬良のスローカーブ」と「ターリーのインハイ」です。

他にもまだ奥の手があったかもしれないが、主力のいないヤクルトにわざわざ見せる必要はない。雨も降ってていつ試合が終わるかわかんないし。

 

野村謙二郎は「雨なのによく村上にスライダー投げたな」と言ってますが、あれは私と坂倉に言わせれば2ストライク目を取るためのカウント球です。まさか村上が手を出すとは思いませんでした。打ちに来た時、私と坂倉は少しヒヤリとしました。

結果はセンターフライ。前の打席で大瀬良がインハイまっすぐで三振をとってた残像が活きました。

 

8回表1対0。2死1塁。打者村上。カウント0-0

初球。ぬかるむマウンドで滑りまくってたターリーがカーブをすっぽ抜け。ワイルドピッチで2死2塁。カウント1-0。

 

解説の野村謙二郎は投手目線でストレートを待ちますが、私と坂倉は全く別のことを考えます。

「カウントはボールワン。バッターはストレートを長打したいはずなので変化球でカウントを稼ごう」

別にノムケンが絶賛するほどの配球ではありません。むしろマニュアル通り。村上見逃し、カウント1-1。

 

得点は1対0。2死2塁。グラウンドはどしゃ降り。

ヤクルトは2点取りたい。1点どまりなら7回裏終了時の得点(1対0)でゲームセットだからです。

一方、カープも村上を歩かせられない。基本的に「逆転のランナー」であるし、5番オスナもタイミング合ってるし。

 

そんな状況でカウント1-1。

ターリーvs村上の決め球は「インハイまっすぐ」と決まっています。vs村上は「追い込んでからのスライダー」が一番危ない球だからです。わかるでしょ。

だから2ストライク目も当然外スラ。坂倉にしては単純でオーソドックスな配球です。ノムケンが絶賛するほどではありません。

雨がどうこうって言われてもロージンつければ手はそんなに滑りません。足下は滑るけどね。

 

とにかく坂倉のリードは  

こんなものじゃありません。

まだまだ余力を残しています。

山田と塩見のいないヤクルトに全力なんか出しませんよ。 

坂倉のリードは立体的です。「今日の試合」や「この打席」のことだけを考えていません。1年間の緩急をつけて立体的なリードをやってます。ひょっとすると1年じゃない可能性すら感じます。

 

どしゃ降りでいつ試合が終わるかしれない雰囲気の中、カープは0対0で粘りました。

ヤクルト小川は球が高いが元気ないカープ打線を零封。大瀬良大地も坂倉のリードで何とか零封。

試合途中に大瀬良が大声で「違う、違う」と坂倉に意見する場面がありました。

詳しいことはわかりませんが、私はほとんどのケースで坂倉の方が正しいと思います。

 

秋山の打撃

いろいろな駆け引きがあって広島vsヤクルトは雨の中を0対0の接戦。

先に動いたのは広島。走者なしで代打松山。いい作戦だと思います。

んで松山ヒット。代走大盛。

1番菊池はボール球に手を出して投ゴロ。アホかゲッツーかと思った瞬間ピッチャー小川が足を滑らせ悪送球。1死23塁。キクはよく2塁まで行けたな。

 

1死23塁。ここで私の好きな2番野間。

野間は小川にタイミングピッタリなのに高津は動かない。深い考えがあるのでしょうか。私には理解できない。

野間タイムリー。1対0。1死13塁。

 

この時、試合は6回裏でした。

後攻のカープがリードしているのでこの1点は打った瞬間に成立しています。消えることはありません。

私は

「秋山でもう1点取って2点差にすれば審判もコールドゲームを宣告しやすくなるだろう。だから決めろ、秋山ぁ!!」

と思って見てました。

 

結果秋山は4-6-3の無邪気なゲッツー。

秋山のこの打席が昨日の試合をややこしくした原因です。ヤクルト高津も困ったことでしょう。笑

 

審判も困った。笑

秋山のゲッツーで6回終了。カープ1対0。

雨はどしゃ降り。コールドゲームにしてもいい展開。

 

だけどスコア1対0ではヤクルトに気の毒で審判はコールドを宣告しづらい。秋山が2点目を取ってれば審判も6回裏でコールドゲームにできてたと思います。

だから私は秋山にクリーンヒット狙いでなく、ワンナウトを消費してでも確実に3塁走者を生還させる打撃をしてほしかったです。

 

6回裏1対0で20分くらい待ちましたかね。

7回表は松竜が登場。ゼロで切り抜ける。

ここでまた試合中断。もう終わろうと思っても終われない。1対0だから。0対0のほうがまだ終わりやすい。

 

この雰囲気の中、ヤクルトの高津監督が出てきて球審に何かを伝えます。

「気を遣ってくれてありがとう。だけどファンの方にも気の毒だし、今日はもう終わろう」

と申告敗戦に来たのかと私は思いました。アンタもそう思ったでしょ。 

 

だが高津が球審に伝えたことは

「ピッチャー木澤」でした。木澤は勝ちパターンの投手です。

どしゃ降りの雨の中、1点ビハインドの展開でキャッチャー坂倉を相手に勝ちパターン投手を出す行為はハッキリ言って天に向かってツバを吐く行為です。

高津は諦めない。絶対大丈夫。最後まで戦う。

良きファイティングスピリットです。新井はナゴヤドームの試合を途中で諦めましたけどね。※参考記事

 

高津のこの采配が正しいかどうか、私にはわからない。だけど好き。

大瀬良vs坂倉の「違う違う対決」もどっちが正しいのかわからない。ただし二人の絆は確実に深まったと思います。

 

とにかく雨の日には普段と違う野球をする必要が生じるってハナシでした。

雨の日には雨の中を。

アホのドーム球場やテレビゲームにはない感覚です。

 

本日のゲームプラン

そんな楽しい雨もすでに広島を通過したようで、本日のデーゲームは無事に開催されそうです。

予告先発は床田vs高梨。高梨は右投手でフォークを投げるあの高梨。14番。

 

坂倉は床田のパームボールをけっこうカウント球に使っています。今日もそうすると思います。

村上宗隆はアホだと言いつつ私は「打率.270、35発」くらいの強打者であることは認めています。なので間違うと怖いことは怖い。

5番のオスナがなぜか守備でも打撃でもやたらカープ戦ではタイミングが良い。今はコイツの方が怖い。だから坂倉は開幕シリーズでインコースを攻めたんですが床田はオスナに被弾しました。0対1で敗戦。

 

今日のお天気は絶対大丈夫。確実に9回まで行けるでしょう。

昨日ヤクルトは小川を6回まで引っ張りました。だから今日はリリーフをじゃぶじゃぶ使えます。カープには「雨の日と同じ戦い方」が求められます。高梨を5回までに攻略したいって意味。

先に点を取りたいから新井はショート上本崇司が好きなのかもしれません。