2023.5.9(火)
中日 0-1 広島 長良川
7回以降しか見てないので、あまり多くを語れないのですが、
矢野雅哉の守備はお金取れるな。
とは強く感じました。
野間が打てた理由
昨日は2番が龍馬で6番が野間でした。
二人とも当たってないし、たいした変更でもないと思いますが、決勝打は8回表の野間でした。
ちなみに野間の前の打者が5番坂倉だったんですよ。
0対0の8回表。1死2塁で5番坂倉。投手は右の祖父江。
ベテラン祖父江は坂倉にストライクを投げません。きわどいコースを突いてカウント3-1。
「そりゃそうだろうな。次が野間でその次がデビッドソンだからな」
と私は見ていました。歩かせてノマデビ勝負だろうと思ってました。8番は矢野ですがここには松山が出る。
ところが祖父江はカウント3-1から坂倉にまっすぐを投げる。しかもストライク。カウント3-2。
「へえ。ウラをかいてきたか。やるやん中日」
だが結局坂倉に打てるボールは来ませんでした。四球で1死12塁。
「中日は野間にストライク勝負するだろう。んで野間はあえてそれをヒットしないだろう」
と私は見てました。
ヒットしか知らない人にはわからないだろうけど、野間は2死23塁でデビッドソンに回そうと考えていたと私は思います。
今1死12塁なんですよ。バッター野間。
素人の方は「ヒット打て、野間!」と思ってると思います。
だが私と新井と野間の3人は「ここでヒットなんか打たないでいい」と思って見てるんですよ。このことは確実に事実です。
野間が一昨年から始めて去年確立した「走り打ち打法」の目的はヒットを打つことではないのです。
アウトにならないことなのです。
どう言ったらいいのかな。
野間は最終的にアウトになって打率を下げるんですが、
何て言えばいいのかな・・・
次のボールでアウトにならないってことが野間の目標なのですよ。
野間の打率は2割です。龍馬は3割。
だけど野間はストライクをファールしてボール球を待つスタイル。
龍馬も最近はボール球を振らないけど、基本的にはヒットを打つスタイル。秋山もそう。安打製造機スタイル。
野間はヒットを狙わないスタイルなんですよ。
アウトになりにくい打撃ってのは打率が高いという意味ではなく、球数を投げさせるという意味。
野間は簡単に前に打たないのですよ。それだと1球で終わるから。
菊池は初球をヒットします。野間はあまりやらない。
龍馬も最近は初球を打たない。私は打ってもいいと思いますが、龍馬も今は自分本位の打撃をしない。チームのために自分を殺してる。
だから私は龍馬の2番が好きじゃないのですよ。
2番が初球から長打を狙う野球は近代的でわかりやすいです。若者向き。試合時間も短くなります。
だがチームの勝率は下がると思います。
いろんな考え方があって、近年は「送りバントと盗塁は得点効率が低い」というのが最近の流行です。
パワーのあるチームはそうかもしれません。だがカープはそんなに長打が出ないチームです。
昨日のカープは13安打で1得点でした。
そういう日もあるし、中日の投手もメリハリのきいた投球でした。2番打者の責任では全くありません。
カープ打線の中で最もアウトになりにくい打者が野間なのです。
祖父江の8球目をヒットしたのですが、木下の要求は外角でした。要求通り投げていたら野間はカットしてファールか三振をしてたでしょう。
野間はあの打席で前に打つ気もヒットを打つ気もありませんでした。ただストライクをファールしよう、この球でアウトにならずもう一球投げさせようとしていました。
8番の矢野雅哉でさえまだ前に打とうとしています。なのに31歳の野間が愚直にファールを打とうとしている。
自分の成績など顧みないチーム打撃100%なのです。去年までのカープは「過去の対戦打率」をベースにスタメンが決められていたのに、野間は打率を追いかけていなかったのです。
私と新井はそこを評価しています。野間の打率はジャスト2割で出塁率は.250です。知ってますよ、それぐらい。
だけど野間が相手投手に投げさせた球数をあなた方はきっと知らない。
私と新井だけが知っている。
相手バッテリーが野間の打席で何を考えているのか、あなた方は絶対知らない。
私と新井だけが知っている。だから開幕からずっと野間が2番起用されてきたのです。
祖父江が逆球を投げたのは連投の疲れもありました。このイニングだけで20球投げたせいもありました。
だが最大の理由は野間に外角を投げてもファールされて球数がかさむことを知っていた、もしくは感じていたからなのです。
データ野郎は感じません。スマホ見ながら歩いてるから何も感じないのです。
私と新井と野間は感じながら野球をしています。祖父江もそう。外角投げるのに疲れたのです。
わかんねえだろうな。
野球は人間がしているのです。このことを知らないヤツが最近は多くて本当にうんざりします。
矢野雅哉の守備
最後に矢野の守備。
お手玉で内野安打にしたプレーもありましたが、基本的には守備範囲がめちゃくちゃ広いですね。肩も最強。
安心して見ていられました。
上本も上手いんですが、矢野は桁違いに面白いです。
あとは試合に出て上達すればいいと思います。
派手さに特徴がありましたが、昨日は難しいハーフバウンドを3つくらい無難に処理してエラーになりにくい守備をしていました。上達しています。
昨日は守備で魅了しました。お金を取れるプレーでしたね。
小園vs矢野は面白くなってきました。
阪神の梅野vs坂本も興味深いですが、非常にハイレベルな争いです。
坂倉にライバルはいませんよ。