過去の中田翔と未来の坂倉将

明日から巨人3連戦ですね。

巨人の先発予想はメルセデス、山口、菅野。サンチェスの可能性もあるが、どれが来たってポンコツ軍団。

広島は99%確実。森下→玉村→大瀬良です。カープの問題は先発捕手です。前節は石原(●)→坂倉(●)→坂倉(○)でした。


 

スコアラーのデータについて

幼き巨人ファンのコメントが確実に私によって削除されるのと同様に、明日からの3連戦で「カープの2勝1敗以上」も確実。

野球なので不確定要素はありますが、山口と菅野はおそらく打てるでしょう。問題は初戦のメルセデスvs森下・石原ですが、相手の4番5番が岡本・中田なら森下が圧倒的優位です。なぜそんなことを言い切れるか。今日も教えてあげましょう。

 

「データ」っていう言葉、知っとる?

「岡本和真は今季、対森下3打数2安打です」っていうやつ。

「岡本は今季右投手から24HR、左投手から6HRです」っていうやつ。

私はこういう数字をあまり重視しないのです。

なんでかと言うと、二次元的な紙切れよりも四次元的な俺の目の方が正確だからです。俺の目は三次元を飛び越えて一気に四次元なんですよ。

 

例えば「岡本和真の対右投手の内角打率は.250」というデータがあります。

これは岡本と対戦したことのない新人君には「へえ、そうなんだ」という数字。

ですが岡本と10試合対戦した捕手には必要ありません。捕手はスコアラーよりも自分の目を信じています。たとえ補欠のキャッチャーでも、敵チームの主軸打者ならスコアラーのデータなど必要ありません。過去の経験と対戦から自分なりの傾向と対策を持ってます。

 

私の岡本への印象は

「右投手のインハイはだいたいファールになるね。ストレートなら後ろへファール。変化球ならレフトにファール。カウント稼げる。岡本のHRゾーンは真ん中低めをレフトとアウトハイをライト。ここだけ注意しようね」とか「対左投手の内角は詰まりながら上手く捌くね。でも一発はないね」とか。

スコアラーの示すデータは必ず二次元的です。

だって投球テンポや緩急による「バッターのタイミングを崩す投球技術」は紙に書けないんだもん。

私と高橋慶彦は「打撃の9割はタイミングで決まる」と信じていますが、「タイミングの合う合わない」はデータには表せないのですよ。映像で見ることはできますが、紙には書けない。

捕手の目は四次元的でないといけません。「平面的なコースと高さ」が二次元。これに「変化球による緩急」を加えて三次元。さらに投球フォームによる「投手と打者のタイミングのズレ」を加えた四次元的分析が私の目によって行われています。もちろんグラウンドの選手も私と同じことをしています。

 

インハイのストレートとアウトローの変化球は基本の配球ですが、それだけでは相手を抑えられないのです。近年の打者はアウトローのスライダーに非常に強い。なぜかというと「二次元のデータ上でアウトローに強いヤツ」が試合に出やすくなるからと思われます。ちなみにカープにこの傾向はありません。カープはもっと短絡的で打率だけでスタメンを決めています。だから最下位なのです。

12球団の中で、特に阪神・巨人・ソフトバンク打線がアウトローに強いです。見てりゃわかるんですよ。

んでそこに気が付いているキャッチャーが私の知る限りでは坂倉将吾ただ一人です。梅野と甲斐も気付いてるかもしれないが、アイツらはアウトローに強いチームの味方キャッチャーです。

 

巨人打線はヤマを張っている

阪神・巨人・ソフトバンクはヤマを張っているんですよ。

全部のコースに対応するのは困難ですから、追い込まれたら外角スライダーに目付けをしようと。

要するに「ツーストライク後の外角変化球」は近年、相手打者にかなりマークされているということです。

「ヤマを張っている」は言い過ぎかもしれないですが、相手打者に「どうせ、ここに来るんでしょ」とは確実に思われています。2018年の日本シリーズ、対ソフトバンク戦でそう思いました。

 

スコアラーの日々のデータ収集によって、「外角低め狙い」のチーム戦術が生まれた可能性は非常に高い。

例えば前田健太のウィニングショットはまさに「外のスライダー」ですが、最近は右打者がコレを振ってくれないわけです。

ならマエケンはどうするべきか?

裏をかいて内角高めにストレートを投げるとか、あるいは外角低めに曲がらないストレートをズバッと行かないといけない。

 

仮にデータ上、ある打者が9分割のストライクゾーンで外角低めの打率が最も低いとします。23打数4安打とか。

だから打ち取る可能性は高いと思って外スラを投げる。相手打者は意外と見逃したりファールしたりして球数がかさむということはよくある話です。ヒットにはならないまでも、外スラには結構ついてくる。んで10球使ってフォアボール。こうなると「外角低めの打率」は上がりも下がりもしませんが、相手打者の出塁は許してます。これが阪神と巨人の打線の傾向で、カープ投手陣の傾向。

さらに言いますと、8番打者が10球粘って三振したとします。外角低めの打率はますます下がって24打数4安打。打率.167です。

この時、相手の8番打者は案外ほくそ笑んでるかもしれません。

「しめしめ。これでカープの若いバッテリーは次も外角中心で攻めてくるだろうな。ランナーがいれば、いっちょヤマを張ろうかな」

とかね。

これに対抗するにはデータやビデオを熟知するだけでは不十分なのです。

圧倒的に経験が必要なのです。だから捕手の育成には時間がかかるのです。

 

坂倉のリード

坂倉のリードはテンポが良いです。投球間隔が短いという意味です。これは既に相手チームにも知れ渡っているでしょう。最近は相手打者にタイムを取られることも増えてきました。

森下、玉村、大瀬良は坂倉のハイテンポのリードと非常に好相性です。結果を残しています。

石原貴規は24歳。年齢では石原が坂倉の1歳年上ですが、実は坂倉はプロ5年目です。4年間のプロ経験があります。この点で大卒の石原よりも優位であります。

坂倉のリードの特徴は

・同じ球を何球も続ける

・カウントを取るのが早い。3球で追い込んでる

・内角ストレートが特に好き

・ピッチャーにボールを返すテンポが速い

・サインを出す時間も速い

・構えたミットを下ろさない

相手打者をよく見てる

どれも重要なことなのですが、特に「相手打者をよく見てる」は本当に感心します。

「初球で簡単にワンストライクを取るところ」と「追い込んでバッターがピクリとも動かない見逃し三振」をよく取ります。

初球を変化球で見逃しストライクを取るのは割と簡単です。しかし坂倉はストレートでもそれをできます。

見逃し三振についても、バッターがギリギリまで見極めてボールと判断して入ってました。見逃し三振。「えーー、今のボールでしょ!」という三振ではないのですよ。

坂倉の見逃し三振は「外スラを待ってるバッターに内角ズドン。バッター全く反応できない」が多いです。

この時、

し・ん・ぱ・ん・の・み・ぎ・手・が・上・が・る

さ・か・く・ら・が・立・ち・上・が・り・ボールをまわす

が同時なんですよ。審判が右手を挙げて「スットラックアウッ!」と叫ぶ瞬間と、坂倉がボールをリリースする瞬間が同じ。これ早すぎると審判に怒られるし、遅いとピッチャーが嬉しくないのです。坂倉の時空を操る能力も絶妙なのです。

 

明日は石原

とここまで書いて、明日のスタメンキャッチャーは石原貴規が濃厚です。笑

石原も好きですよ。んで実は今、密かに打撃が好調です。センターから右方向への打撃で何か掴んだかもしれない。

石原は去年一軍登録ゼロ。今年も途中から一軍で非常に難しい仕事をこなしています。2年目で大したものです。並みの捕手じゃないですよ。

石原は現在、森下、大道、あと栗林と組むことが多いです。この3人はみなプロ1~2年目。坂倉と石原の経験の差はありません。

大瀬良、九里と坂倉の付き合いは4~5年です。石原は2年。この「お付き合い2~3年差」は大きいです。男女関係で考えてみてくださいよ。バッテリーは夫婦と例えられますが、投手の良さを引き出すことも捕手の大事な仕事です。

里崎の考え方はさすが。実践向きです。


おしまい
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ありがとうございました。

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