2024.11.13(水)
広島 6-3 西武 天福
1日遅れましたが、天福球場で行われた西武との練習試合を個人別にふり返ります。
秋季キャンプの若手の練習試合ですから、打った打たないは大した問題ではありません。
「強くなっているか、いないか」を私は見ています。
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投手陣
斉藤優汰。3回0安打0失点。
広島ローカルのテレビ局は「斉藤が3回をパーフェクト!」と報じましたが、斉藤は不満顔で私も不満顔。
普段、選手をほめることしかしない新井監督も
「うーん、そんなに悪くは無かったよ。まずまずだと思います」とコメント。※日刊スポーツ
確かに3回を9人で抑えた斉藤。球数36球。
ただ若手中心の西武打線に積極的に打ってこられて、いい当たりを味方の選手に好捕してもらった打球も3つありました。
球威、制球も絶好調時の70%くらいか。
そもそも斉藤はまだ先発で長いイニングを投げる体力も技術も全然足りません。
リリーフで1イニングならいいものを出せると思いますけど、斉藤が目指しているものはカープのエース。黒田、マエケン級。
来年はまだ一軍で投げさせられないですね。フォーク習得も大事ですが、まずは真っすぐとスライダーの再現性を高めることが先決。
先月、斉藤が7イニング投げた試合もありましたし、体力はだいぶついてきたと思われます。
だがまだまだこれから。本人は「来年は一軍で投げないといけない」と言っていますが、そんなことはありません。
中途半端にフォークで抑えることを覚えたら、小っちゃい投手になっちまうぜ、ゆうちゃん。
滝田一希。1回0失点。
相変わらず凄いストレートを投げます。コイツこそ来年、一軍で投げないといけない。
私は滝田も黒田級の完投投手に育てたいのですが、カープは滝田をちょいちょいリリーフで起用することもあります。
高はそれでいいと思います。場合によっては常廣も抑え適性が高そう。
しかし滝田のリリーフはない。私の中では滝田と斉藤は先発一本です。
日高暖己。1回1失点。1安打3四球。
日高もプロ2年目。斉藤や内田と同い年。20歳にしてはいいタマを投げています。
JSPORTSはカープの失点シーンをカットして、得点シーンばかりまとめていましたので、日高の映像を見ることはできませんでした。
ウエスタンの成績も平凡だし、フェニックスでも失点していました。
しかしカープは日高を先発でしか投げさせません。期待の表れでしょうね。
8月に日高を見た時、「おっ、強いタマを投げ始めたな」と感じました。化けると面白い存在になると思います。
長谷部銀次。1回3安打1失点。
どこかのインタビューで長谷部が
「一軍で投げただけじゃ自慢にならない。僕は即戦力で採ってもらったので、来年働かないと終わりくらいの気持ち」
と語っていました。
悲壮感漂うコメントですが、一言一句全くその通りであります。
長谷部とケンティーはかなりがけっぷちです。小林樹斗がクビになるチームですから、来年のオフもかなり厳しい。
長谷部のストレートは一軍レベルですが、コンビネーションを組む変化球が弱い。
今はスライダーとフォークが中心ですが、新球種を覚えるもよし、フォークを磨くもよしですね。
河野佳。1回0失点。映像なし。
河野と言えば侍JAPANとの練習試合で、延長タイブレークの無死12塁を0失点(実質)で抑えたインパクトが強烈でした。
あの時はバント失敗で1死12塁となり、後続の清宮を投ゴロ、阪神の森下をショートゴロ内野安打に打ち取りました。
清宮と森下の打球が弱かったのでゲッツーを取れずに1失点しましたが、内容は完璧でした。
投げてる球は正直150kmオーバーとかではありませんが、河野には低めにコントロールする技術や、バッター心理を読み取る頭脳があります。クイックも速いしフィールディングもよい。先発でもリリーフでもそこそこやれると思います。
河野佳は来年のカープ投手陣のダークホース的存在です。案外二ケタ勝利とか栗林とダブルクローザーとかできるかもしれませんよ。大絶賛です。
高橋昂也。1回0安打0失点。
映像あり。全球しっかり見ました。
こないだ新井監督が「先発も見てみたい」と言いましたが、やはり昂也はリリーフ向きですね。
短いイニングで強いタマを投げる方が今は向いてる感じがします。ハッキリ言うと、高橋昂也には長いイニングを投げる技術も体力もなさそうだという意味です。昨日の映像とノムスケの引退試合を見てそう思いました。
佐々岡監督時代に先発で5勝したと言っても、7敗もしてるわけですからね。
巨人がFA石川に速攻アタックとか騒いでますが、石川も5勝7敗クラスの投手ですよ。まあ確かに阿部監督は5勝7敗の投手をやり繰りするのが上手い。船迫とか泉圭輔とか。石川のカーブも1巡目ならセリーグで通用するかもしれません。
松本竜也。1回0失点。
松本竜也も河野と同じで、一軍でやってもらわないといけない投手。大道レベルの期待値です。
昨日は圧倒。これが普通です。もっと強いタマを投げてもらいたい。
ラミレスとロベルト
投手陣で長くなったので野手陣の寸評はコンパクトにします。
仲田侑仁はまだまだ一軍には程遠い。中途半端に当てるのが上手いので、このままではダメになる。
新井がラミレスを熱血指導。
ラミレスはこの1年で大きく成長したと思います。私は来年支配下に上げてもいいと思います。足も肩もまあまあです。
紅白戦で2塁から3塁へタッチアップできなかったことを笘篠からダメだしされていましたが、まあラミレスにそこまで求めなくてもいいよ。DeNAの選手は誰もできません。
ロベルト。3打数1安打1打点。
カープ全選手の中で、この1年間で最も成長した選手ランキング第1位がロベルト。2位が内田湘大。3位矢野雅哉。
ってくらい、このロベルトは別人のように成長しました。支配下に上げよう。
すぐに一軍で使い物になるとは言ってませんよ。草野球選手がドラフト指名されるルーキー選手くらいに成長したと言っているのです。
去年の秋季キャンプで私は「ラミレスはまだマシだが、ロベルトのバッティングはどうにもならん」とボロクソに言いました。※参考記事
今もドアスイングで下から出てくるんですが、ある程度当たるようになってきました。
西武との練習試合でもライトオーバー、フェンスダイレクトの二塁打です。
センターの守備もコミカルで面白い。上手くはありませんが、そこそこ守備範囲は広いです。今季、ランニングキャッチできなくて打球をポロリしたのは何度か見ました。
ラミレスもロベルトも案外足が速くて、肩も悪くない。
楽しみです。来年出てくるよ、この二人は。