続けることとやめることを区別しよう

2022.5.26(木)

広島 3-6 ロッテ マツダ

カープはロッテに負け越しました。1勝2敗。

カープはセ3位。ロッテはパ5位。カープ先発は床田→遠藤→九里亜蓮。ロッテ先発は石川→小島→河村。マツダスタジアムなのでDH使用不可。この条件で1勝2敗。

ハッキリ言って最悪の結果と言ってもいいかもしれません。ロッテ打線もあんまり当たってなかったしね。


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内容は悪くない

結果は最悪ですが、内容は最悪じゃないと思います。

ロッテ打線は当たってませんが、もともと1年中当たってないチーム。

ロッテ打線は足を使ってくることと、レアードとマーティンのいつ出るかわからない一発を待ち続けること。

ロッテ打線は走者が相手バッテリーにプレッシャーをかけ、味方の打者を援護します。走者ありの場面でカープは牽制球をたくさん投げさせられ、ボール球が先行。守備のリズムが悪くなり、攻撃のリズムも悪くなりました。

 

ロッテの機動力野球は昔のカープが目指したものですが、今のカープは機動力野球が得意ではありません。ベースランニングはよく頑張っていますが、盗塁のスタートとリードに関してはからっきしダメです。要は選手がみんなマジメなんですよね。

現在、NPBの一軍でクイックモーションで投げられない投手は絶滅しました。ヘタはヘタなりにクイックを織り交ぜて投げています。

だから走者が盗塁のスタートを切る時、投手が動いた後でスタートすればアウトです。走者は投手が動く前にスタートしないといけません。遅くて同時。21世紀の盗塁はハイリスクなギャンブルプレーなのです。

 

だからヒットを打てるチームはこのギャンブルプレーを怖くてできない。

カープのチーム打率が開幕以来ずっと12球団ナンバーワンな話は有名ですが、実はここに来て得点数もナンバーワンに躍り出たのです。巨人よりもソフトバンクよりも得点取ってます。

 

カープは細かいプレーが苦手ですが、正攻法でキレイなヒットを打つ能力には長けています。昨日も12安打。一昨日も12安打。

ここにホームランと盗塁が加われば鬼に金棒ですが、それは無い物ねだりと言いますかクソ贅沢な望みですよ。私は開幕前にマクブルームがハズレ外国人だろうと思ってましたので、今の状況は想定外のラッキー状態です。

もっと言えば佐々岡と朝山がまたヒット3本で点が入らないアホ野球を繰り返すと決め付けていたので、送りバント多用に起因する得点トップの事実もとても嬉しく思っています。やればできるやんけと思っています。

だから攻撃に関しては概ねこのままで良い。送りバント戦法を継続しよう。

一昨日は野間が牽制で逆を突かれたり、昨日は龍馬がフォークボールで飛び出してアウトになりましたが、いちおうヘタなりに次の塁を盗もうという姿勢は見せています。見え見えですけどやらないよりはマシでしょう。

 

キャッチャーを中心とした守り

カープの課題はやっぱり守りです。

1戦目の床田寛樹vs石川歩との戦い。「石川を打ち崩せば勝つ」というのも事実ですが、「ゼロで守っていればロッテの守りが先に崩れる」というのも事実なんですね。

あの試合の1回表、床田とアツは先頭打者に出塁を許し、盗塁絡みで先制点を奪われました。

エース同士の投げ合いでは先制点の重みが普段以上に重い。石川クラスの投手になるとこの1点を有効にチラつかせて有利にピッチングを展開できます。まるで子供に物語を語るようにストライク勝負できるのです。

 

逆を言えば大瀬良や九里にも先制点を取ってあげれば物語を紡いでいけるということです。

昨日九里は先制点をもらいながら逆転されたり、同点に追いついてもらった直後の先頭打者に四球を出したりして、辻褄の合わない物語だったから佐々岡は激怒したのです。サンスポ

九里とイソは全体的にゴロを打たせてはいたんですが、四番佐藤に2本のラッキーヒットで繋がれたのは不運でした。

 

カープは交流戦前に「サードを坂倉で固定する!」と発表し、事実オールスターファン投票にも坂倉をサードでノミネートしています。

私はここを直せばカープはいきなり強くなると思っています。

今日のスタメンはアツでしょう。

中村奨成が落ちてから、磯村がスタメンの日はアツがイニング間の投球練習を受けています。プライドからか背番号の見えないジャージ姿で九里の球を受けてました。

火曜日の試合ではパスボール1個と3盗塁許すなど7失点。

今日の試合でもアツが結果を出せないようだと、サード坂倉構想は白紙に戻した方がいいと思います。すぐにやめるべきです。

 

坂倉の攻守両面の負担を減らし、打撃に専念させたいのがベンチの考え。一理あります。

だがアツとイソが扇の要を務め切れずに接戦を落としているのがここまでのカープです。

事実としてはカープの6人は先発王国。ストーリー性のある投球を生み出せる投手たちです。

そこを引き出す演出家が捕手だとすれば、アツとイソの二人がどこまで先発投手の球数を節約できるかです。

 

角中みたいなヤツにアウトローを必死に投げても粘って粘ってヒットされるんですよ。

マジメなだけでは長編物語は書けないのです。角中みたいなヤツにはど真ん中投げて一球で結果を出してもらいましょう。アツと磯村はマジメな九里と大瀬良にコーナーピッチングさせちゃダメなのです。

一発のない打者。足の速い打者にはどんどん初球から打ってもらいましょう。

盗塁王の高部にストレートの四球は絶対いけません。