2022.2.14(火)
白組 3-0 紅組 天福
一昨日が雨だったため、昨日はシート打撃と紅白戦という豪華な一日となりました。
どこかのアドバイザーさんじゃありませんが私の第一印象は
床田いけるやんw
でした。
シート打撃寸評
まず午前中に行われたシート打撃。投手vs打者だけで守備走塁はナシでした。
故障明けの床田、ルーキーの益田と長谷部が登板。
床田寛樹は1イニング投げただけですが非常に良かったです。変化球を中心に全球がストライク近辺に集まっていました。投げた球種はツーシーム(スクリュー)、スライダー、カーブ、パーム。どれもキレが良かったです。ストレートは私が見た感じ140km前後でしたが、スピン量は十分でした。2月としては順調です。故障明けとは思えないピッチングでした。
益田武尚は2イニング投げました。先発想定でしょう。1イニング目はバラつきましたが2イニング目はしっかり修正してきました。さすが社会人出身です。ただ突き抜けた物がない感じですね。昨日投げた球種はカーブ、スライダー、ツーシーム、チェンジアップ、フォーク。フォークはシンカー気味に落ちる球で右にも左にも有効でしょう。それ以外の変化球はどれも抜け気味でした。まっすぐもそれほど球威を感じませんでした。
長谷部は1イニング投げました。こちらも制球がガタガタでした。3球に1球しかストライクが入らず、キャッチャーのミット通りに決まったのも20球中3球くらいでした。球種はスライダーとチェンジアップ。チェンジアップはまっすぐと同じような腕の振りでまあまあ使えそう。スライダーは前回指摘したクセに加えて、ちょっと腕の振りが弱いです。たぶんプロでは打たれるでしょう。まっすぐは力があります。コースに決まれば打たれないでしょう。
シート打撃はフリー打撃と違って投手もピッチングをします。走者を想定してクイックや投球間隔を変えて投げてた床田に対し、ルーキー二人は足をゆっくり上げるオーソドックスなセットポジションで投げてました。ベンチから「細かいことをする必要はない」と言われてる可能性もありますが、ルーキー二人が主力投手より調整が遅れているのはちょっと問題だと思いますね。
ハッキリ言って二人とも新人王候補という感じではありません。ちなみにカープでは2年目の黒原と森にも新人王の資格があります。
紅白戦・白組
続いて紅白戦の寸評。
1番センター大盛。3打数0安打。今日は目立てず。
2番セカンド韮澤。2打数1安打。中崎からライトオーバーの三塁打。韮澤の足が速くてビックリしました。「え、野間?」と思いました。前回はショート、今日はセカンドとファーストに入りました。「ファースト韮澤」は出場機会を増やそうとする新井の親心。
ところで韮澤は2019年の高校全日本で不慣れなファーストを守り、韓国戦で痛いエラーをしちゃったんです。佐々木朗希と奥川恭伸がいて優勝候補と騒がれていた全日本は守りのミスが重なり5位に終わりました。あの時と今では意味合いが違いますけど、私がファースト韮澤で真っ先に思い出すのがU18野球ワールドカップなのであります。※関連記事
セカンドでゲッツーを取り損なうプレーもありましたが、今日の野手MVPは韮澤でいいでしょう。わき目も振らず一気に三塁を奪った好走塁がポイント高いです。
3番ファースト堂林。前回の3打数3安打から今日もまた2打数2安打。ノリノリです。それでもまだ私は不満です。バッター有利のカウントでわざわざ難しい球に手を出しているからです。私は主力選手には厳しいのです。
4番ライト末包。2打数0安打。シートでも紅白戦でも全球ストレートタイミングで変化球を空振ってます。誰か何か言ってあげなさい。
5番ショート小園。2打数1安打。守備で矢崎拓也を救うファインプレーもありました。1塁走者の時、ピッチャーコルニエルなのに全然走るそぶりがありませんでした。1塁牽制球が悪送球になった時もボールを見ないで2塁ストップ。3塁に行けたと思います。私は主力選手に厳しいのです。笑
6番サード田中。2打数1安打1打点。カウント2-1からまっすぐしか来ないことを読み切ってしっかりタイムリーツーベース。昔の田中広輔のようでした。セカンドの守備にも就きました。
7番DH二俣。2打数0安打。右飛と二直。どちらも良い当たりでしたが捉えきれませんでした。特に2回の無死2塁で解説笘篠は進塁打やセーフティバントを勧めてましたが、私はフリーに打たせたベンチの英断に拍手を送りたい。このキャンプでは「進塁打のサインでホームランを打った選手」が監督に叱られるシーンが目立ってますが、二俣は進塁打などしなくていいと私は思います。末包と田村もです。ケンティーにはやってもらいたい。
二俣はサードの守備で緩慢なプレーがありました。これはダメ。しっかりやんなさい。
8番キャッチャー石原。1打数0安打1打点。1打点は貴重な犠牲フライ。盗塁も1個か2個刺しました。キャッチングも冴えてました。
9番レフト宇草。1打数0安打1四球。紅白戦の打順なんて意味ないのかもしれませんけど7番が二俣で8番が石原で9番が宇草。宇草への評価ってこの程度なのかねえ…
投手陣。
先発玉村。2回1安打0失点。完璧投球。明日開幕しても大丈夫。何ならWBCに行ってもいいくらいです。文句なく投手MVP。日南キャンプMVPも取るかもしれません。
球威、キレ、コントロール、牽制、クイック、フィールディング、佇まいまで全てに見せ場がありました。投げた球種はまっすぐ、カーブ、スライダー、カット、チェンジアップ。全球種を自由自在に操ってました。美しいピッチングでした。
2番手・栗林。1回0安打0失点。前回同様、この日もイマイチでした。調整がうまく行ってないのかな?少し心配になる内容でした。立ち上がりはフォームもブレてましたが、途中で修正しました。修正能力の高い栗林なのでWBCまでに間に合わせるでしょう。
3番手・矢崎。1回0安打0失点。球威制球ともにまだまだでした。調整段階でしょう。
4番手・森浦。1回0安打0失点。森浦もまだまだ。逆に走者を出していい練習になりました。昨日の森浦は1塁走者矢野を全く見ずに牽制球を投げたり、スーパークイックで投げたりしてました。そう言えば森浦はこういうのが得意でした。時空を操る男、森浦。※関連記事
紅白戦・紅組
1番サード前川。2打数0安打。19歳、驚きの1番起用。んで驚きの初球攻撃。積極的な子ですね。今後に注目です。
2番ライト曽根。1打数0安打1四球。玉村には手も足も出ませんでしたが、矢崎から四球ゲット&すかさず盗塁。完全に盗んでました。
3番ファースト三好。2打数0安打。玉村には手も足も出ず。矢崎から会心の一撃を放つも小園に阻まれる。ファーストでは痛恨のエラー。コルニエルの牽制悪送球は三好が捕れたと思います。後半はサードに入りキレの良いプレーを見せました。三好がファーストが守れると一軍での需要は高まります。木下や二俣の台頭で何気に三好もがけっぷちです。
4番キャッチャー坂倉。2打数0安打。打撃はまずまず。昨日も守備でミス連発。宇草の2盗は仕方ないが3盗は防がないといけない。私が坂倉で唯一キライなところが盗塁を許した後に舌を向くことなんですよ。悔しいし情けないんでしょう。でも盗塁を刺せないのは坂倉のせいではない。内野で使った佐々岡のせい。私は坂倉の送球難と拙いキャッチングは時間が解決すると思っています。クイックの苦手な投手が「走りたきゃ走れ。オレは打者を抑える」って態度でピッチングしますけど、まずは坂倉もそのスタイルで行けばいいと思います。
2回裏、坂倉は田中にタイムリーツーベースを打たれた後、投手コルニエルに向かって「走ってくるぞ、気を付けろ」と声をかけています。私は「マジか?無死2塁バッター7番やぞ」と思いましたが、ホントに2塁走者の田中がスタートしたんですよ。結果は挟殺プレーに持ち込むもののコルニエルがエラー、田中は2塁に戻るというプレーでした。私は「なんで坂倉は田中が走るとわかったのか?」「なんで田中は走ったのか?」が疑問でした。坂倉が相手ベンチのサインを見てただけかもしれませんけど、無死2塁で田中が走ることを見抜いた坂倉はやっぱり驚異的な観察眼を持ってますよ。
5番レフト田村。2打数1安打。完璧だった玉村に手も足も出せたのは坂倉と田村の2人だけでした。坂倉はレフトフライ。田村はライトにポテンヒット。誰も玉村のボールにタイミングが合ってませんでしたが、最悪バットに当てれば何とかなるんです。田村は当てました。んでポテンヒット。やっぱりこの子、球際に強いです。2打席目の森浦にはタイミングを外されて三振。足と守備にもガッツがあります。後述しますが田村は沖縄決定。19歳で一軍残留。お見事です。
6番センター中村健人。2打数0安打。守備で美技連発。打撃内容もgood。だけど二軍降格が決定しました。腐るなケンティー。実力は確かでプレーも堅実。だが外野に空きがないのです。宇草も同じ。佐々岡の作ったチーム編成が悪いのです。ケンティーは無罪。同じポジションを補強しまくった佐々岡は落合がいるのに清原を獲ってきた巨人のアホ野球と全く一緒。ケンティーは被害者です。私はドラフト直後にトヨタ自動車に残ったほうがいいとさえ言いました。
7番ショート矢野。1打数0安打1四球。ヒットは打てませんでしたが矢野には粘りがあります。vs栗林ではストライクを積極的に打ちに行ってレフトフライ。vs森浦でもストライクを振ってボールを見逃すスタイルで四球ゲット。出塁後は足で森浦を揺さぶりました。非常に魅力的です。スタメンで使いたい。ライバルは菊池と小園ですが矢野もスタメンで出したい。打率はよくて.250でしょう。だけど数字に出ない魅力が矢野にはあります。
8番DH木下元秀。2打数0安打。一軍キャンプでよく頑張りましたが木下も二軍降格が決定。一生懸命やってますが、いかんせんボール球を振りすぎです。vs栗林では3球ボールを振って三振。このキャンプではずっとストライクを見逃してボール球を振ってました。ここが木下の課題ですね。
9番セカンド羽月隆太郎。1打数0安打。打順9番なので2打席目が回ってきませんでした。紅白戦2試合で4打数0安打。アピールできず。自慢の元気と声枠も木下やケンティーに奪われ、ポストキクの座も矢野に脅かされています。1試合目の紅白戦では主力組の2番に入ってたんですよ。新井に期待されているし調子も良かったのでしょう。羽月はギリギリ一軍残留が決定。キクはまだ試合に出ません。今のうちにセカンドでアピールしないと今年も控えで終わっちまうぞ。
先発・コルニエル。2回3安打2失点。前回よりは良くなってます。スライダーで何度もストライクを取れました。でも今度は決め球がない感じでしたね。コルニエルの持ち球は160kmのストレートとスライダー、フォーク。まとまってるんですけど特徴がない。ストレートの回転も汚い。先発起用と言いますけど、私は今年も敗戦処理で長いイニングを投げてくれたらいいかなという期待値です。
2番手・中崎。1回2安打1失点。韮澤と堂林の連打で1失点。この失点に関しては坂倉の配球がマズかったと思います。中崎のフォークは良かった。勝ちパターンは無理ですけど、1軍に残れる可能性を感じたピッチングでした。
3番手・戸根。1回0安打無失点。落ち着いてますね。まっすぐとスライダーだけの投手ですが、臆せず投げ込めるところに強みがあります。しかしデブったなあ。ザガースキーよりデブ。フェルナンデスクラスです。戸根はなんか打ちそうです。笑
4番手・黒原。1回0安打0失点。四球を1個出しましたが三振も2個。非常に良かったですね。145kmくらい出てたんじゃないか。カット、チェンジ、フォークもキレてました。ピッチングは最高です。気に入らないのが黒原の髪型ですね。長すぎてキモい。昭和の志村か平成の大槻ケンヂのよう。サッパリ切れば一軍昇格です。笑
沖縄切符について
さて今日は沖縄切符をつかむのは誰か?でブログを書きたかったのですが、先に新井に発表されちゃいました。笑
結果を言いますと、
二軍降格…磯村、ケンティー、木下、二俣、藤井黎來
一軍昇格…アツ、韮澤、アドゥワ
です。これにより沖縄行きは投手20人、野手20人の合計40人です。
今回一軍昇格を見送られた主力は松山竜平、高橋昂也、玉村、黒原、塹江、曽根など。
磯村がケガしたのでどの捕手を上げるかなと思ったら普通にアツでした。磯村がケガしなければ石原が落ちてアツだったのでしょう。既定路線かな。私は中村奨成を見たかった。
韮澤の昇格は二俣との争いに勝利したということです。韮澤は走攻守全部で二俣を2~3歩リードしていました。羽月にも負けていませんよ。
アドゥワの昇格はサプライズでした。実力で言えば玉村のほうが上ですが、一軍で先発させたい投手はたくさんいるんですよね。だから新井はリリーフのアドゥワを上げました。
今回の昇格降格は新井本人が言ってるように「全選手が試合に出られる布陣」なんだと思います。ホームランバッターばかりを集めた侍JAPANとは異なるチーム編成。私は新井のやり方が昔ながらの広島スタイルで好きですね。大物を集めるんじゃなくて各年代を適材適所に配置するのが広島スタイルです。
それでも沖縄行き40人はたぶん他球団より多いと思います。
好調の矢野と大盛が残るのは当然。末包は貴重な右の代打としてチームに必要。
羽月と宇草はキクと秋山を休ませるために一軍残留。ハッキリ言って3月になれば落とされる立場です。アピールしろよ。ライバルは矢野と大盛です。
木下と二俣が二軍に落ちる中、19歳の田村俊介が一軍残留を決めました。これはスゴイです。普通ならケンティーを残すのですが、ケンティーは計算できる選手なので二軍で調整。新井は田村に一軍の球を見せたいのです。同じ理由でルーキー3投手も一軍残留。実力だけで言えば塹江や薮田のほうが計算できるのです。
この先も入れ替えはあるでしょう。玉村は15勝狙える球でした。床田も順調。遠藤淳志もうかうかできないですよ。