2022.3.30(水)
広島 8-3 阪神 マツダ
カープ開幕5連勝。実はソフトバンクも5連勝。藤井皓哉が早くも2勝目。
カープが逆転サヨナラ勝ちをしても、私には兜の緒を締めるところがあって、
「もっと早めに点を取れてたはずだ」とか
「あの1失点は余計だった」とか
「抑えたけど結果オーライだ」とか
つい言いたくなるのですが、昨日の試合に関してはそれが一つもありません。
完璧で理想的な野球でした。不満なのは先発床田を7回1失点82球で降板させた事くらいですが、まあこれもチーム事情なんでしょう。床田の個人記録よりチーム優先なら私には何も言うことがありません。
強い相手に勝ちました
終わってみれば8対3ですが、5回終了時には0対1でした。阪神1点リード。
阪神の先発は伊藤将司。5回2安打0失点。65球。
広島の先発は床田寛樹。5回4安打1失点。60球。
ロハスJrのソロホームランは床田のパームボールを長い腕で上手く拾ったもの。マグレなので全く問題なし。
アツのリードもこの日はストレート中心でストライク先行。だからパームボールが冴えに冴えました。
阪神の捕手は坂本誠志郎。フレーミングをダルビッシュに絶賛されたことで有名な捕手。カットとツーシームをコーナーに集める伊藤将司と相性抜群でした。
5回終了時点で私はこう思いました。
5回終了。0対1。
床田もそこそこだが伊藤は完璧だ。コントロールミスがない。これは9回まで行かれるぞ。坂本のリードも良い。
カープもよく粘っているが、曽根と松山を出してやっと1点取れるかどうかだろう。苦しい。こっちも床田を下げてはいけない。相手のエラーに期待しよう。本気ですよ。— ひが (@higashidesedai) March 30, 2022
相手のエラーに期待する
難攻不落のエースを相手にする時、私はよく「守りぬいて1対0で勝とう」と言うのですが、昨日はそれができました。
まずはカープの守り。床田も安定してましたがバックの守備もたいへん良かったです。
この日、4連勝の立役者4番1塁松山竜平をスタメンから外してきたカープ。左腕対策ではないと思います。守備力重視だと思います。キャッチャー會澤の試合で松山とマクブルームを両方スタメンさせると「1塁松山、レフトマクブルーム、ライト龍馬」となり、守備が非常に不安です。前日の試合ではライト龍馬はライトフライで1塁から2塁へ2度もタッチアップされています。
菊池だけじゃなく坂倉も難しいサードゴロを無難に捌きましたし、1塁マクブルームの守備は案外柔らかい。左投げという点も1塁守備においては有利です。ライト末包はマルテの打球をランニングキャッチ。末包のライトはなかなか良いですね。このプレーは「誠也みたいだな」とちょっと思いました。笑
そして投手と野手、チーム一丸で相手の追加点を防ぎつつ、攻撃する時は相手のエラーに期待します。
相手のエラーと言いましても、昨日の中野君のような見事すぎるトンネルに期待するわけではなく、全力疾走して相手の送球を慌てさせるとか、全力疾走で詰まった打球を内野安打にするという意味です。
好投手と対戦する時、打者はなかなか自分のタイミングでフルスイングすることができません。泳ぎながら手打ちになったり、差し込まれて打球を前に飛ばせなかったりします。とにかく空振りと見逃しがノーチャンス。当てて走れば何かが起こる。情けないですが山本由伸や千賀滉大と対戦する時はそういう試合になるのですよ。
昨日の伊藤もなかなか打球を前に飛ばせませんでした。5回は西川龍馬が上手く拾って無死1塁。2番キクで送っても良かったが河田はバスターエンドランを敢行。結果はレフトフライ。解説の金石がグダグダと結果論を吐いてましたが私はウェルカムです。いつもバントじゃナメられます。絶好調の伊藤を相手にもう2度と無死1塁を作れないかもしれない。なら2番菊池で一気にチャンスをこじ開けて逆転狙いも悪くない作戦です。龍馬を走らせ「ディスボール」でのエンドランのサインが出ました。インローギリギリのカットボール。キクはよく当てて1塁走者を助けましたよ。1死1塁。空振りしてたら1死無走者ツーストライクです。
河田は3番小園の3球目にもエンドランを敢行。アウトローギリギリのストレートなので小園も引っ張れずレフトフライ。2死1塁。
結果は「無死1塁から2者連続でレフトフライ」ですが、2度ともヒットエンドランです。足を使った攻撃。去年まで見られなかった攻撃です。私は大歓迎します。マジで今年のカープはどうしちゃったんでしょう?笑
とにかく無死1塁が2死1塁。坂本と伊藤は少し安心したかもしれない。「一発だけ気を付ければもう大丈夫だ」と。
私はそのスキに西川龍馬に「初球走れ!」と念を送りました。
マクブルームへの1球目、坂本はなんとウエストします。龍馬は走ってませんでした。私ならアウトになってました。笑
1回裏2死1塁。打者マクブルームの時に小園が盗塁を決めてたんですよね。私はそのシーンを見てないのですが、坂本君はしっかり覚えていたようです。
6回裏2死1塁。カウントボールワン。打者マクブルームに伊藤坂本はカウント球の真ん中低めチェンジアップを投げました。マクはそれをコンパクトにレフト前。
「あれ?大きいの狙わないんだ?この人、繋ぐんだ・・・へえ」と思った人は私だけではないはずです。2死12塁。5番は主砲坂倉。
読みが当たったのか坂倉は初球を強振。1塁マルテを強襲する弾丸ライナー。マルテが弾いてる間に西川龍馬ホームイン。1対1。カープ同点。
アツもライト前に繋ぐ。伊藤のツーシームが高めに浮いたのはこの一球だけでした。それを確実にライトに運んだアツの巧さと勝負強さが出ました。2対1。カープまさかの逆転。2死1塁から3連打です。
そして7番末包。私には「代打松山」が頭をよぎりましたが、東出は末包をそのまま行かせました。
末包はこの日、伊藤と坂本に完全に手玉に取られていました。外の変化球にはバットがクルクル。たまに来る内角ストレートには亀のように手足が引っ込んでました。
末包は伊藤将司と同い年なんですよね。千葉の国際武道大と甲斐野率いる大学王者・東洋大が練習試合をするとは思えませんが、伊藤と末包は対戦したことあるのかね? 伊藤の所属していたJR東日本と末包の大阪ガスも東と西だしあんがい初対戦かもな・・・
などと思っていたら案の定、見事に引っかけさせられショートゴロ。
「まあいいよ。2点あれば逃げ切るよ」
と思ったらショート中野がまさかのトンネル。3対1。これは大トンネル。青函トンネル。
そう言えば中野君て一軍キャンプに参加できてないんですよね、ケガで。ぶっつけ開幕。ここらへん、カープも見習わないといけません。調整不足の選手を安易に上げてはいけませんぞ。
相手のエラーに期待すると言いましたが、ここまで見事なエラーを期待していたわけではありません。マルテが坂倉の強烈な打球を捕ってあげてたら阪神は勝ててたって話ですよ。
先発投手に勝ち星を
「くちびるに歌を」という映画を見ました。
「心に太陽を持て、くちびるに歌を持て」とはドイツの詩人ツェーザル・フライシュレンの言葉です。
先発投手に勝ち星を。
カープ5勝のうち先発投手の勝ち星が3。大瀬良森下床田。リリーフ2勝は中﨑と矢崎。
ソフトバンク5勝はリリーフが4勝、先発1勝。
去年優勝したヤクルトは先発が49勝(32敗)、リリーフが24勝(20敗)です。先発勝利率が67%でリリーフ勝利率が33%。最低でもこれぐらいで行きたいところですが、佐々岡は先発投手に長いイニングを任せる野球なので、今年のカープは80%と20%くらいで戦いたいですね。
完投も少ない。
やろうと思えば森下もできたし床田もできた。
ただ佐々岡カープは例年、春先に先発投手をあまり完投させません。
寒さも残ってるし、先が長いからです。
今日は玉村&坂倉です。今年の坂倉は4本柱以外の投手を助けるプランのようですね。いいと思います。
阪神は秋山。とくにどうということはない相手です。スタメンで出られるなら末包あたりは打てそうです。末包はいつもまっすぐしか狙ってないから秋山に合いそう。
ケンティープロ初ヒット。憎めないヤツですが私の中でスタメンはない。秋山との相性が・・・とか言うなら去年宇草が4割(5-2)で、堂林が5割(7-4)です。
坂倉マスクで上本サード。空いた外野に入るのは前回はケンティーでした。長野が途中出場したあの試合です。打撃なら宇草が一番秋山にタイミング合いそうな気がしますが、センター宇草がちょっとイヤです。
今日のセンターはいったい誰か?
センター上本でサード広輔もあり得るし、今日もサード坂倉キャッチャー會澤もあり得ます。
今日のゲームは読みにくい。接戦になりそうですね。阪神は大山が振れている。要注意。