清水叶人と高木翔斗はどうなる? カープ捕手事情

里崎チャンネルで今年のカープのドラフトが大絶賛されていました。

3人の高校生と3人の即戦力投手。それと久保。

特に3位の益田、5位の河野はドラ1候補と言われてきた投手なので、それを3位と5位で指名できたことが「カープのドラフトはめっちゃヤバい」という評価に繋がりました。

里崎いわく「今年のカープは大豊作じゃん」とのこと。

そんな中で唯一里崎が「この選手要る?」とコメントしたのが4位の清水叶人捕手です。

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清水叶人捕手

里崎の主張は「カープにはこれ以上キャッチャー要らんやろ!」とのこと。

「だって坂倉王国を作ったら、清水叶人はずっと補欠よ。坂倉王国は10年続くよ」

実は私もドラフト直後に「清水叶人は野手コンバートありきの指名だろう」と感じました。だって去年も高校生の高木翔斗を指名したばかりですからね。

ところがこの清水叶人はなかなか良い捕手でして、二塁送球タイム1.77秒を誇る強肩。まあ甲斐キャノンが平均1.80秒ですからこの数字はちょっと大げさだと思いますが、それにしても高校野球ドットコムさんの動画などで見ると確かにかなりの強肩です。投げ方も完全に捕手投げ。

インタビューでは「打てて守れる捕手になりたい」ともコメントしています。

坂倉将吾がFA移籍する可能性もありますし、坂倉と清水の年齢差も6歳。この年代に坂倉級の捕手がいても悪くないかもしれません。坂倉が30歳の時に高木が25歳、清水は24歳です。バランスは悪くありませんよね。

 

近年は正捕手ツープラトン制が一般化されており、143試合を70試合と70試合で回す「オリックス式」や、100試合と40試合に分ける「阪神巨人型」などバリエーションも豊富です。

このツープラトン制の先駆けが何と言ってもバレンタイン時代のロッテ里崎&橋本式でした。

さらに言えば、セリーグに将来DH制度が導入される可能性もゼロではありません。そうなれば打てる捕手が控えていると多彩なスタメンを組むことも可能。

清水叶人の打撃も初めて見ましたが、佐藤輝明のような打撃フォームで長打力もかなりのものを感じさせます。下半身が使えてもっとボールを呼び込められるようになれば恐ろしい打者になる可能性も秘めていると思います。

群馬出身で健大高崎高校。清水が同校を選んだ理由も「捕手の育成に定評があるから」とのこと。なんとなくプロでも捕手一本を匂わせる選手です。

 

高木翔斗捕手

続いて高木翔斗捕手。高卒1年目の19歳。

出身校は県立岐阜商業。鍛冶舎匠監督の教え子で、石原慶幸の後輩に当たります。

高木も入団時は「カープで四番キャッチャーを目指したい。目標は城島健司」と壮大な夢を語っております。

勝ちグセチャンネルのインタビューで高木は「小学1年生からずっとキャッチャー。キャッチャーへのこだわりは強い」と語っています。

そして高木の背番号64番はかつて會澤翼が背負った番号です。

高木もまたかなり「キャッチャー」な選手ですね。コンバートは考えにくい。

 

もう一度「坂倉が30歳の時」を書きます。

その時石原貴規は31歳、中村奨成は29歳、持丸泰輝が27歳。んで高木25歳が清水24歳。磯村は36歳でアツは40歳です。

白濱の退団でカープの捕手は上記の8人だけとなってしまいました。

里崎が言うほど「カープはキャッチャーは要らんやろ」状態ではありません。中村奨成が捕手練習を再開したことにも多少頷けます。育成選手にも捕手はいません。

キャッチャーは1チームに10人前後必要です。近年は育成選手で捕手を賄うチームも多いです。

 

捕手王国

カープが中村奨成を1位指名した2017年から「カープは将来捕手王国になる」と言われてきました。

来季からカープはその捕手王国に突入するでしょう。

2023年の理想としては坂倉スタメンが130試合、磯村と石原で13試合。アツは代打の切り札。

ベンチ入り捕手は2人。基本イソとアツ。時々石原。これは私の「理想」です。

現実的には坂倉120試合、イソらが23試合くらいになると思われます。コロナが収まって25人に戻ってもベンチ捕手はおそらく3人となるでしょうね。アツを代打で使いたいからです。もし中村奨成が外野でスタメンしていればベンチ捕手は2人でも回せます。

 

そして2026年頃から高木と清水が控え捕手としてベンチ入り。左右の代打兼捕手。

高木と清水が城島を目指すのも悪くありませんが、まずは「ロッテの里崎&橋本」を目指してみると良いでしょう。

あの二人のうちスタメンでない方が代打やDHで出てくると球場は盛り上がりました。実際チャンスにも強かった。

カープには「正捕手坂倉」が君臨していますので、23歳前後の高木と清水は左右の代打でベンチに控える。打てる捕手が2人揃って代打で使えるとなればメリットは大きいです。

 

と言うことでカープは捕手王国の割に捕手の人数は案外少ない。坂倉が偉大すぎて捕手の指名は見送られてきたのかもしれません。

なので中村奨成を現役ドラフトにかけることは難しくなりました。

捕手8人にはちょっとビックリしました。ケガ人が続くと2軍戦ができなくなるレベルです。むしろカープは現役ドラフトで捕手を獲得する必要すらあるかもしれない。

現実的には支配下枠をこれ以上消費したくもないので、来年以降も育成ドラフト中心に捕手を指名する感じになるでしょう。