根性か理論か。

キャンプ2日目。

常廣がいいタマを投げてました。私の見る限り2球ほど150km出てました。制球は暴れてましたが、まだ2日目なので全然オッケー。

高橋昂也は143kmで制球重視。まとまってました。ここまではブルペンのトップを走ってると思います。

野手ではモンテロ、ファビアンがフリー打撃に登場。思ったより早い仕上がりで安心しました。

 

連続ティー

さて昨日のキャンプ中継で中田廉が気になる発言をしました。

「連続ティーは強く振らなければならない。振る力を身に着ける練習だからです」

ふむ。確かにその通りではある。

カープの伝統、猛練習。そのルーツは私が尊敬する古葉竹識監督と高橋慶彦に由来する。

1日1000スイングは金本、新井、鈴木誠也の日課であり、試合の後の打撃練習も栗原や鈴木誠也の代名詞でありました。

努力は間違いなく美徳であります。

 

昨日の連ティー。正確には1日目の連ティーの録画映像ですが、中田廉が

「末包はフルスイングしてない」

と言いました。

末包はミート中心のコンパクトスイング。

 

次に映ったのは堂林。堂林は頭から湯気を出して連続で強く振ってました。

小園と矢野もフルスイング。頭よりも力と根性を使ってました。

 

この流れで次に映ったのが中村奨成。

中田廉は

「奨成みたいな補欠野郎は小園や矢野の数倍強く振ってるに決まってますよ」

と断言。ハードルを上げて映った奨成の姿は…

 

ゆっるゆるのコンパクトスイングでした。

 

堂林、矢野、小園は50mダッシュの勢いで連ティーをしてました。

末包も100%ではないにしろ40kmマラソンの勢いでペース配分した連ティーでした。

中村奨成は「こんなところで疲れてたまるか」というようなぬるぬるの連ティーでした。

 

さて、みなさん。

どうお感じですか?

努力と根性が好きなあなたは「小園と矢野はやっぱり最高」とお思いで、週刊文春の中村奨成を「だからお前はダメなんだ」とお思いでしょう。

そんなあなたの言うことも一理ある。慶彦や金本は努力と連ティーで成り上がりました。

 

だけどドラフト1位の坂本勇人や山川穂高はきっとここまで練習してません。

キャバクラ嬢に噛みついても、

押し倒した女に起訴されても、

一軍でタイトル取って優勝すれば、

何もかもが、

どすこーい

なのであります。

無罪放免。実力の世界。

 

投げ込みと走り込み

カープは昔から投げ込みも一生懸命でした。

九里亜蓮や佐々岡真司の1日300球は春のキャンプの風物詩でしたし、今年も初日から森下暢仁が全力投球を見せていました。

一方でダルビッシュは走り込みを否定し、前田健太は投げ込みを否定します。

こちらも結果を出したヤツの勝ち。正解はありません。

 

私は昭和の人間なので、理論より努力と根性が好きです。

だから頭から湯気出して、ぶっ倒れるまで練習する古いキャンプが好きな古い人間です。

しかしデータと令和の今日、中村奨成の連ティーを誰が否定できましょうか。

西暦2000年の達川大下時代は胃から汗が出るまで猛練習して、シーズンで疲れ果てて最下位に終わりました。

西暦2025年の前田健太はプロ19年目にして初めて、キャンプで投げ込みを始めました。

努力の方法に正解はありません。やってみて、結果を出したヤツが勝利者です。

 

中村奨成はしんどい練習をやらない。護摩行に行けばディスられる。

それでもシーズンで活躍すれば全部「どすこーい」であります。

坂本も練習なんかしてませんよ。疲れを残さないようにぬるい練習をやってるに決まってます。

それでも打ったヤツが勝利者なのがプロ野球。頭から湯気出して勝てるなら全員やってますよ。

 

金色のバット

昨日のキャンプ中継で、中田廉は中村奨成にもう1個文句言ってました。

フリー打撃で金色のバットを使っているという話です。

「奨成はチャラついてますね」

みたいなことを廉は言いました。

 

廉の昭和理論もわかる。私も昭和の野球部だから。

だけどな、黄金バットくらい使わせてやれ。ZETTのマークがしっかり入っていたし、スポンサーさんからの依頼で「使ってくれ」と言われてるだけかもしれない。

結局打ったゲス野郎が人格者で、クビになった努力家はただのスカタン野郎になるのが実力の世界。

 

高校の後輩だからといって廉は奨成をいじり過ぎじゃないか。カメラマンの奨成の追い方にも私は悪意を感じる。

だけど廉が奨成をいじるからカメラも奨成を映してくれる。その時、奨成はいつもサボってる。

私は根性論が好きだけど、練習しないで打つヤツがいても否定はしない。中村奨成も坂本や山川と同じドラフト1位。練習しないでも打てるんじゃないの。

 

本日の内田湘大

内田湘大はロングティーで力いっぱい振ってました。

一方、ランチ特打では常廣のストレートを空振り。これは少し恥ずかしい。

だけどヒット性の当たりばかりが練習じゃありません。

ファビアンとモンテロの柵越えはファンサービスで打ったまで。キクの打球がゲージを出なかったのも練習の一環。

フリー打撃でど真ん中のタマをホームランするのも練習なら、自分でカウントを想定して内角の球を窮屈に打つのも練習。キクがボール球に飛びついていたのはエンドランのサインを相手に外された時の練習です。

 

中村奨成がぬるい連ティーをやっているのも奨成なりの練習です。お前に言われんでもわかってやってるんですよ。

今年秋山に勝って3番センター中村奨成を掴み取れば誰にも文句は言われません。

掴めなければ?

そんときゃ終わりさ、プロ野球。

奨成はその覚悟を持ってぬるい連ティーをやってるんですよ。


おしまい
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ありがとうございました。

-雑感