2022.6.29(水)
広島 2-9 ヤクルト マツダ
ぐうの音も出ない完敗でした。捕手坂倉でも抑えられないのか。
これで対ヤクルト1勝9敗1分。捕手坂倉に限っても0勝2敗です。
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セオリーの逆
私は坂倉のリードと配球を絶賛していますが、キャッチングとスローイングは弱いと見ています。
初回2死から村上を三振に取ったのにパスボールで振り逃げされました。逆球でしたがあれくらいは目をつぶってでも捕らないと。
4回は追い込んだ後の山田哲人にストレートを一発ソロ。カウント0-2からの3球目内角ストレートでした。キャッチャーアツなら絶対投げない球。ですが坂倉は0-2から平気でホームラン打者の内角にストレートを投げます。
これは諸刃の剣で税金みたいなもの。受け容れないといけません。
捕手坂倉は昨日ヤクルトに16安打されて計9失点しましたが、実は与四球ゼロなんです。
向かって行くピッチングはたまに長打を食らいます。でも四球で走者をためるよりはるかにマシだと私は思います。
坂倉のリードは球数も少ない。オールストライクだからです。オールストライクは時たま長打も喰らいます。付きもので税金みたいなものです。
んで山田のソロの後、痛い2点目を失います。これは坂倉も計算外だったでしょう。
山田のソロの後、村上宗隆を3球で追い込み、1-2からまたストレート勝負。
完全に差し込んだんですがレフト前。無死1塁。続く5番は37歳の坂口智隆。
坂口は1打席目も2打席目も遠藤に全くタイミングが合ってませんでした。
ハッキリ言って坂倉も坂口をナメていたと思います。カウントは2-0。
3球目、遠藤はカウントを取りに行きますが、ヤクルトはなんとここでヒットエンドランを敢行。坂口空振り。
1塁走者は村上です。坂倉は慌てずに2塁へ送球。これがやや1塁側に流れて小園がジャンピングタッチに行きます。タイミングは完全にアウトでしたが小園のグラブと村上の巨体が衝突してボールがポロリ。無死2塁となりました。
この後坂口がヒット。中村悠平の犠牲フライで2点目が入ります。
結果的にはこの2点目が大きかったと思います。村上が敗戦処理から打った2本塁打は勝敗に無関係の個人記録に過ぎません。ヤクルトの強さは走るところと繋ぐとこ。
坂倉は山田の1発と村上のヒットを悔やんでいたのか、カウント2-0から空振りの多い坂口の打席でエンドランを警戒していませんでした。私も遠藤も無警戒でした。
だがそこで走ってくるのがヤクルトです。坂倉が0-2から山田に内角ストレートを投げるのも、高津が2-0で村上を走らせるのも完全にセオリーの逆。こういう作戦をたまに見せないと相手のウラはかけないのです。
カープも2死1塁、打者マクブルームで1塁走者のキクが盗塁アウトになりました。いいと思いますよ。ヤクルトも無警戒でしたし。
セオリー通り
次にセオリー通りの投手継投を解説します。
7回表にとどめの3点目を取られた森翔平。代打濱田に左中間を破られます。
その直前のカープの攻撃で2死12塁、打者マクブルームが痛烈なショートライナーを打ってるんですが、あれが長岡の守備範囲で、森の低めはショートの頭を超すのかい・・・
森はあえなく1失点。だが低めの素晴らしいシュートでした。1死3塁でうるさい塩見と山崎を抑え最少失点でピンチ脱出。
7回裏は坂倉に反撃の特大ソロ。得点1対3。
8回表には菊池ヤスがマウンドに向かいます。
先頭山田にストレートをキレイに弾かれセンター前。無死1塁。
続く村上にはウラをかいて変化球攻め。カウント2-0から逆球のフォークをレフトにツーラン。得点1対5。
だが敢えて言おう。
ここまではよい。
4点差ならまだ反撃できる。
5番丸山は三振。6番悠平はヒット。7番オスナには渾身の全力投球で三振。2死1塁。
続く8番長岡に12塁間を破られるヒット。2死12塁。ヤスの球数20球。8回表1対5。
ここで9番代打川端。今シーズンは当たっていないが代打の切り札。
私の考えではこの1点は絶対死守です。代打川端にはピッチャーターリーではなかったか。
結果はヤスの続投でスリーアウトチェンジ。5球費やしましたが全部真ん中高めに抜けていました。レフトフライも宇草の好プレー。もう少しで危ないところでした。
こういうところで佐々岡はボーーーーっと試合を見ています。秋山翔吾が来てもダメなんじゃないですかね。
四球撲滅のためにはホームラン被弾は覚悟しないといけません。アツはホームランを避けるためにボール先行で投げているのです。
接戦をモノにしたいなら、小刻みな投手リレーは必須。先発投手には長い回を投げてもらいたいが、限界を超えて引っ張るのはまた別の話です。昨日のヤスは危険信号が出ていました。
村上の抑え方.その2
9回表には得点1対7から村上に2発目のツーランを被弾。
これはもう完全に打たせに行きました。
1打席目と2打席目は遠藤のカーブに完全にアゴが上がっていた村上。
3打席目も坂倉は村上の重心を相当前に引っ張り出したんですが、村上は手首の返しだけでライト頭上のライトライナーを打ちました。
坂倉は4打席目も村上を前に突っ込ませようと配球しましたが、村上は変化球を引き付けてレフトにツーラン。
坂倉は次の試合のエサ撒きで、5打席目の村上には全球変化球をアウトコースに投げました。やっぱりツーランされました。
今日のアンダーソンをリードするのは誰だかわかりません。磯村を上げたのはそのためかもしれません。
だが坂倉で行くと、今日の村上を抑えられんじゃないですかね。
イソで行くとしても情報伝達はされるでしょう。
どのチームも村上がインハイを打てないことは知っています。
だが投手がなかなかそこに投げきれない。
ならば遅いカーブで体を前に引っ張り出したいのですが、村上はそれをレフトにホームランします。
坂倉が打たれた1発目は菊池ヤスに内角スライダーを要求したものです。これが外角に流れて村上の腕が伸びる場所に行きました。
インハイのストレートとインローのスライダー。これを軸にライト方向に打たせたいですね。坂倉が遅いカーブを多投したのもそのためでしょう。
マジで「ど真ん中のカーブ」とかが村上には有効なんじゃないですかね。昨日の村上はカーブにアゴが上がってましたからね。私と坂倉はそういう打者の反応を見ています。
遅い球を引っ張らせてライト方向に打たせたい。村上の大好物は外角高め。あえてここにアンダーソンの150kmをぶっこんで、最後に内角低めのカーブを打たせる。打球が上がればファールになるし、うまく行けばファーストゴロ。
例えば1打席目にカーブを使った打ち取り方ができると、捕手坂倉はその残像を後の打席で上手に使えます。実際に昨日の遠藤vs村上では、遠藤が村上の3打席を抑え込んでいます。二人で1打席目の「カーブの三振」を有効利用しました。
村上は全打席敬遠するようなバッターではありませんよ。
インハイ&アウトローが投球の基本ですが、インハイを投げきれない投手は村上にやられます。
村上攻略の【パターン1】はインハイ&アウトローです。
村上はインハイ150kmを打てません。変化球なら捌けるかもしれないが、インハイ150kmはバットが下から出てるので絶対に捌けません。
【パターン2】はアウトハイ&インローです。アウトハイは村上の大好物なのでボール気味。インロー変化球は抜けるとこれまたど真ん中でレフトスタンドへまっしぐら。うまく引っ張らせれば1塁線のファールになります。
村上はボール球も振りません。アウトハイ以外はストライク勝負しましょう。
村上に打たれても試合に負けるとは限りません。
村上対策で絶対やっちゃいけないのが塩見と山崎への四球です。坂倉はやりませんでした。それで9失点は勝負に行った結果ですから仕方ありません。
村上を申告敬遠するのも私は心がムカつきます。今日も坂倉にマスクかぶらせてアンダーソンと栗林が村上をぶっ潰してほしいです。できると思います。