日南キャンプ打ち上げ。
一本締めのあいさつに出てきたのは坂倉将吾。
なんだよ新井…
そこは塹江だろ。
さて今日は「日南キャンプの収穫と期待外れ」について語ります。意外と長文になっちゃいました。
「振る力」への評価
日南キャンプが無事終了。
強風と寒さでたいへんでしたが、ひとまずケガ人ゼロで100点満点。
「黒原離脱」とおっしゃいますが、新井は「シリアスじゃない」と言ってました。開幕セーフでしょ。
また新井監督は
「振る力も付いた」
とご満悦。
振る力が?
付いた?
どこに?
筆頭は内田湘大ですね。夏→秋→冬にかけて打率も飛距離もグングン成長しています。
仲田侑仁もまあまあ振る力が付いてきた。ただし彼はまだまだ時間がかかります。今は振る力が弱いくせに、当てるのが変に上手いので手先だけでヒットを打てています。このままではいけないので、仲田にはしっかりと振る力を身に着けてもらいたい。内田が仲田の面倒を見てくれるといいんだけど。
私がこのキャンプで一番伸びてほしいと期待してるのが中村貴浩と佐藤啓介の二人。
中村貴浩には最終的に「打率.300、20本塁打」の打者になってほしいし、佐藤啓介にも「打率.270、35本塁打」の打者になってほしい。今年はその足掛かりをつかんでほしい。
二人とも紅白戦ではなかなかヒットが出ませんでしたが、焦る必要ありません。チャンスはまだまだ十分あります。
二俣翔一と中村奨成にはもともと振る力がありました。さらに付いたと思いますが、去年も試合に出してりゃこれくらいは打てたんですよ。たく。
韮澤雄也もそう。紅白戦でエラーしたので達川にボロクソ言われましたが、ニラは頼れる控え内野手兼代打要員です。
キャンプ一番のサプライズは林晃汰。おっちゃんは嬉しい。林は日南キャンプMVP。私の評価が最もアップしたのは林晃汰です。沖縄での対外試合も非常に応援します。サードスタメンも試しちゃおう。
残念だったのは末包とケンティー。
末包は開幕に合わせてスロー調整しているのかもしれませんが、そんなことをしていると秋山と奨成に外野のポジションを奪われてしまいますよ。
去年は自主トレで張り切ってケガをしました。その反省からスローペースなのもわかるけど、日南の末包はいいとこなしでした。
ケンティーもキビシイ。ボール球を振り過ぎ。顔に「ヒットが欲しい」と書いてあるので、相手はケンティーにストライクを投げる必要がありません。
振る力と言えばモンテロとファビアンも連ティーをやってんのかね? 日本の高校野球を経験してないヤツに連ティーをやらせるとケガしますよ。
矢野は紅白戦でヒットが出ませんでしたが、連ティーを一番キレイに打ってるのが矢野です。オープン戦になれば打ち出すでしょう。
田村の長打も秋から鳴りを潜めていまが、今は「アウトになりにくい打撃」に挑戦中です。一軍レギュラーになれば長打も打ちます。今の田村は結果とアピールに必死なのです。去年の小園が単打にこだわったようなものです。
持丸と清水も振る力はしっかり付いてる。守備も上達してます。
渡邉悠斗と山足達也は正直、振る力があまりありません。正直でゴメンなさいね。沖縄に連れてってもらえるとは思いませんでした。頑張って。
「投手力」への評価
日南の投手MVPは 河野佳 です。
小林樹斗にも感動しましたが、小林は今二軍なので今回は対象外。
河野は去年のフェニックスリーグから好調キープ。実力が付いてきた。
河野って高太一と同級生ですから、常廣とも玉村とも同級生です。
河野の何がいいって、ストレートが強くなってきたこともありますが、一番は打者との駆け引きや「間」、スライダーの出し入れとかバッターの観察など、アウトの取り方をわかってきた気がするんですよね。
昨年11月にカープ二軍は侍ジャパンと練習試合をしました。覚えてます?
あの試合、カープは0対5で負けたんですが、試合終了後にカープは侍ジャパンの「タイブレーク練習」に付き合わされました。
0対5で試合終了した後、さらに追加で「延長10回、0対0」という設定で全日本対カープをもう1イニングやったんですよ。
その時、10回表のジャパンの攻撃を1失点(実質無失点)に抑えたのが河野佳だったんです。※参考記事
河野は0対0、無死12塁でジャパンの送りバントを3塁封殺。その後、清宮幸太郎と森下翔太を内野ゴロに斬って取ります。このピッチングがとても味わい深かった。データ好きには見えない話をしています。
その後のフェニックスリーグや秋季キャンプで河野を見ていると、まだそのピッチングが続いているんですよ。
押すとこは押し、退くとこは退く。まるで野村祐輔のピッチングに似ています。河野はバッターを観察できてるように見えるんですよ。
今年の日南キャンプでは智辯和歌山勢が活躍しましたが、広陵勢もなかなか活躍しました。中田廉も目立ってた。
あとは滝田も良かったし、鈴木健矢も良かった。
達川は「玉村が投手MVP」と言ってましたが、玉村と常廣はあれくらいやって当たり前なので、私のMVPは河野佳です。一番成長したのは河野佳。
守備への評価
最後に守備力の考察。
今年のカープは「打って勝つ野球」を志していますが、とはいえ「投手を中心とした守備力」をおろそかにしてはいけません。
このキャンプで私は「各選手の守備位置」に細かく目を配って来ました。
テレビでしか見てないので全部は見えないんですが、各ポジション別に「このキャンプで一度でもそのポジションに入った選手」を思いつくまま下記に書いてみます。
捕手:坂倉、持丸、清水、渡邉
一塁:モンテロ、堂林、末包、田村、渡邉、佐藤、仲田、(林)
二塁:小園、韮澤、佐藤、二俣、矢野、(キク)、(山足)
三塁:小園、内田、二俣、佐藤、韮澤、山足
遊撃:矢野、二俣、山足、小園、韮澤
左翼:ファビアン、貴浩、末包、田村、ケンティー、奨成、堂林、林
中堅:秋山、奨成、貴浩、田村、ケンティー、(末包)
右翼:田村、末包、ケンティー、貴浩、奨成、堂林、林、(ファビアン)
赤字は注目箇所。()内はうろ覚えです。いたような気がします。
注目は内野のセカンド矢野、ショート小園、サード佐藤をテストしていたこと。ただしこれは3人同時ではありませんでした。
セカンド矢野はシートノックの時に
「一応やっとくか」
みたいなダラッとした感じでした。ショート小園は紅白戦の後半戦で試しました。
サード佐藤も紅白戦の後半戦。
佐藤がサードの時、セカンドにいたのは小園でした。「サード佐藤、セカンド小園」が一軍公式戦で敷かれることは無いと思われますが、サード佐藤は「ショート小園、セカンドキク」の場合にあり得る布陣なのでテストしたのでしょう。サード韮澤も一度見ました。
ライト・ファビアンはノックの時に見たような気がします。
末包もライトを守れますが、できれば末包はレフトに置きたい。末包のレフト守備はだいぶ上手いから。※参考記事
ただそうなるとライトをファビアンに守ってもらいたい。日南キャンプではライト・ファビアンを見る機会は少なかった。沖縄で注目したい。その時、野間はどうなるか?田村は?
26歳のファビアンがもし「3割20発級」だった場合、それはもう毎日スタメンです。
ファビアンがレフトで出るなら、空いてるポジションはセンターライト。
田村はフェニックスでも日南でもセンターを守りました。田村のセンターは何の不安もありません。風の強い日にほんのちょっぴり怪しい追い方がありましたが、田村ならすぐ慣れる。
問題はセンター末包です。日南でやってたかどうかはうろおぼえですが、秋季キャンプではテストしてました。
センター末包はセンター西田真二以来の衝撃です。センター末包はやめてもらいたい。負けるぞ。
センターとライトはフライを捕るだけじゃないんですよ。バックアップで結構長い距離を走るんですよ。
まとめ
今日も長くなりました。キャンプって面白いなあ。
まとめると日南キャンプのMVPはトータル的にやはり 塹江敦哉 なのかな。開幕戦も任せたぞ。