新井の語った「痛み」とは何か?

一昨日の最終戦で引退するノムスケに続き、新井監督がマツダスタジアムのファンの前で今シーズンの総括をしました。

今年は島内颯太郎へのムチャ振りもなく、粛々と厳かに進められました。4位だからね。

皆さんも気になったと思いますが、今日は新井の語った「変化と痛み」について考察します。

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変化

新井が語った全文は安芸の者がゆく様のページでご覧になれます。※安芸の者がゆく

この中で最後の方に語った重要な部分がこちら。

【1】来シーズンは様々なことが 変化 する

【2】それとともに 痛み も生じる

 

今シーズン負けたわけですから、当然来シーズンは変わらないといけません。

これからドラフト、FA、新外国人獲得、あと最近忘れがちなトレードも秋のもの。最後に現役ドラフト。

新井はチームを変えようとしています。

変化とはつまり「あの選手」を 大抜擢 することか?

「あの選手」というのは別にあなたのご贔屓の選手でいいですよ。私は中村奨成と田村俊介です。

二俣翔一、佐藤啓介、中村貴浩にも「一軍レギュラーを獲る!」と言う資格と実力があります。

一軍レギュラー選手たちに最も近い位置にいる野手がこの5人。

もちろん他の選手たちにも来シーズンまで時間はあります。一軍レギュラーの序列を変化させることは十分可能です。

 

痛み A~C

んで問題は「痛み」のほうです。

とても気になりますね。痛みって何やねん?

新井が「痛み」と言い出すと、マツダスタジアムもソワソワ、ザワザワしました。

どんな変化をすれば痛みが生じるんだろう?

察するに…

【A】ベテランを放出して若手を抜擢する日本ハム式

【B】トレードや自由契約選手をかき集める立浪式

【C】大型補強でチームを作り変えるドジャース式

かな。

でもこれって痛みを伴ってます? 普通のことだと思うけど。

まあカープファンならどれも痛みを伴いますかね。新井も優しいヤツだしね。

 

Cのドジャース式は金がいくらあっても真似できませんので無視します。

Bの立浪式はこれまでのカープではあまりやってきませんでしたが、やることは可能です。トレードも自由契約選手の再生も大きなコストはかかりません。

Aの日本ハム式は大いにありそうです。今年Bクラスに終わった原因として挙げられた名前はV3に関わったベテラン戦士たちでした。あと島内。笑

まあ島内はチームに欠かせない男ですので来季も信頼してムチャ振りしますが、田中広輔、曾澤翼、松山竜平、野間峻祥からは「一軍確定ランプ」が消えるかもしれません。

「というか、さっさと消せ!」

とおっしゃる方は素人です。野球は打って走るだけじゃないので、控えのベテラン選手も重要な仕事。試合の途中から出て行って仕事するのは若手にはなかなか難しいのです。

 

曾澤や広輔が一軍のベンチにいて、グラウンドにいるのは若い選手たち。このやり方も一つの手。

もう一つの手がトレードです。

トレードは私の来季構想の中に全くありませんでした。新井が「痛み」と語った時、「可能性の一つ」として考えました。

 

他球団から「曾澤や田中なんか要らねーよ」と言われればカープに残って若手と競争。

「ウチに来て欲しい!」と言われればカープは二軍のショートをもらえばいい。給料の安い人。

ハム式にしても立浪式にしても、V3戦士のトレード放出はカープファンの心が痛みます。

カープはこれまでほとんどのベテラン選手を無下に放出しませんでした。

功労者には特に優しい。引退するまで面倒を見ます。

功労者を放出した珍しいケースは 高橋慶彦 くらいですかね。あの人はヤンチャでしたから…

慶彦放出のおかげで「レギュラー獲得→キャプテン就任→日本シリーズ敢闘賞」まで一気に上り詰めたのが23歳の野村謙二郎でありました。最後は監督まで行っちゃいました。

この時はまさに痛みを伴う変化のおかげで優勝しました。

 

トレード

高橋慶彦を放出したのは松田元。あの人も30年前は40歳でした。

おじいちゃんになった松田元と心優しき新井貴浩がアツや広輔を放出するかねえ…

進んでやることはないと思いますが、頼まれればやる可能性はあると思います。

 

「誰がアツのトレードなんか頼むんだよ?」

それはズバリ

アツ本人 です。

 

「アツは海外FA権を持ってるぞ!」

知ってます。アツを獲得する球団はFAされるのが怖い。

だから事前にFA権を行使か放棄かすればよいのです。

放棄はできないかもしれないけど、一旦行使してカープ残留。その後トレード。

 

「だったら普通にFA宣言の方がよくね?」

その方がよい選手もいるでしょう。

だがそれでセルフ戦力外になる選手もいる。

それにアツはBランク。人的補償が要るんですよ。

アツをFAで獲得した球団は28人しか選手をプロテクトできませんが、アツをトレードで獲得した球団はカープと話し合って交換相手を選ぶことができます。

 

アツが「もっと試合に出たい」となれば移籍の目もあると思いますし、「パリーグの野球を見てみたい」という西川龍馬パターンも考えられます。

アツのライバルは坂倉将吾。

田中広輔のライバルは小園海斗。

二人とも年間100試合のスタメン出場は厳しい。

従来の暖かいカープはそれで良かった。私の来季構想の中にアツと広輔の名前はもちろんあります。

だけど新井が「痛みを生じる」と言ったので、ちょっと別な考えをひねり出してみました。

 

アツがイヤなら坂倉をトレードしたっていいんですよ。小園をトレードでもいいですよ。

「痛みが生じる」というのはトレードのことではないかと思ったので、いちおう可能性として書きました。

今シーズン、坂倉と小園を本来のポジションで起用してあげたいという考えが私の中にはずっとありました。

二人の女性を愛してる男がいたら、その男は悪い男ですよ。

坂倉なのかアツなのか。小園なのか矢野なのか。男ならハッキリさせないといけません。

 

厳しさ

まとめ。

好きな女性と好きな選手が複数いることは悪いことじゃありません。

だが監督がそうであってはならない。ブロガーもそうであってはならない。

 

カープのキャッチャーは一人で十分。併用すべきではないと思います。

ショートも同じです。矢野でもいいですが、矢野がケガした時に代わりがいなくなるのが私は怖い。小園には複数ポジションを守る器用さが足りないと思います。打撃に影響が出ます。

私は「2025年ショート小園、サード内田」を夢見てきましたが、2024年の矢野雅哉にそのプランを完全にひっくり返されてしまいました。悩んでいます。

 

まとめると新井の痛みとは

2025年のキャッチャーとショートは一人。

末包はレフトに固定。もうライト末包とかスケベなことはしない。

ってことではないでしょうか。

 

若き新井貴浩は金本のこともカープのことも好きでした。

ずっと二股かけてましたが、最終的には金本を選びました。

ごく当たり前でごく普通のことなんですが、心優しき新井には辛い選択だったようです。

 

47歳の新井は小園も好きで矢野も好き。アツも好きで坂倉も好きです。

「えこひいきしない」と「コンディション維持」の名目で家族全員を併用してきましたが、その結果は4位という中途半端な成績でした。

外国人が打っていれば優勝してたかもしれないですが、二人ともスカタンである可能性は開幕前からありました。

家族全員で戦うと言っても、家族全員で同じポジションに立つことはできません。

新井の語った痛みとは「トレード」ではないでしょうか。

高橋慶彦放出は3対2の交換トレードでした。移籍した選手はあまり活躍できませんでしたが、空いたポジションに若い人が収まってカープが強くなったことは覚えています。

オフに大型トレードがあるかもしれませんねえ。しかしそれは決して「プロの厳しさ」ではなくて、やっぱり「新井の優しさ」だと思います。

「捕手とショートが出場機会を求めてのトレード」があるのではないでしょうか。