捕手坂倉のリードについて

2021.7.2(金)

広島 7-1 阪神 マツダ

テレビを点けたら7対0。「は?」と思いました。

3回4回は西の前に6者凡退。3回以降のカープは2安打無得点。阪神は5安打1得点。3回以降は西-梅野にいつもやられてる感じの投手戦でした。笑


(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});

 

カープの守り

玉村昇悟はちょっと腕の位置が下がってました。

佐々岡真司は「次は完投で♡」と能天気なコメントを残しましたが、私は登録抹消した方が良いと思います。心配なんですよ。タマちゃんは2年目ですよ。

玉村はバックの守備と坂倉のリードに助けられましたが、肘の高さとストレートの球威は落ちてきました。中6日100球を4回続けています。5回目はやめた方がいいと思います。間隔を空けなさい。

 

坂倉が良いリードをして、玉村も坂倉のミットめがけて丁寧に集中して投げてました。

内野手は捕手のミットの位置で打球方向を予測します。玉村がミットの近くに投げるから小園もファインプレイで投手を助けることができました。これがプロのゲッツーでお金の取れる守備です。

玉村はヒーローインタビューで「坂倉さんのリードのおかげです」と言い、試合中に「小園さん、ありがとうございます!」と言ってました。

小園と坂倉が一軍で「先輩」になりました。時の流れを感じますね。

林がイレギュラーバウンドを内野安打にした時は「タマ、ごめん」と謝ってました。玉村は林よりまだ若いんですよ。ビックリしますねえ。

 

坂倉のリード「返球」編

昨日の試合をご覧になった方は、私が捕手坂倉を推す理由をおわかり頂けたでしょうか。

キャッチングポロポロは坂倉のせいではありません。投手の責任です。ホームベース手前でワンバンするタマをシングルハンドキャッチするのは「サーカスプレイ」です。派手だし見栄えも良い。しかし捕手はこんなプレーをできなくてよい。投げる投手が悪いのです。バッターが振らないようなクソボール球は膝を突くブロッキングで十分です。

坂倉はサーカスプレイの練習をせずに、その時間でリードを磨いてきました。坂倉のリードは他の捕手とちょっと違う。多彩で引き出しが多い。相手打者と味方投手の観察を瞬時に同時にやっている。見てりゃわかるんですよ。

 

一例を挙げましょう。

それは投手への返球です。

巨人戦で高橋昂也をリードした磯村は走者ありの場面で「おっかなびっくりな感じ」で昂也に返球していました。なぜかと言うと九里が完封した試合で巨人は2度もディレードスチールをしてきたからです。巨人は磯村の返球が山なりなとこを突いてきました。翌日、昂也に返球する時の磯村は座ったままじゃなく、立って返球しました。走者なしでは座ったまま。走者ありでは立ち上がってホームベス付近まで歩いて昂也に返球をしていました。ビデオ撮ってる方は見て下さい。

全くどうでもいいし、語る必要のない話です。昂也のコンディションが万全ならね。

しかし昂也の体調はベストではありませんでした。球速は150km出るし逆球ばかりだし。何かどこかが狂ってました。こういう時はテンポ良く投げた方がいいんですよ。ポンポン投げて相手に打ってもらいたい。ピッチャーが頭で余計なことを考えないようにしたい。

 

昨日の玉村でそれをやったのが坂倉将吾の返球なのですよ。

ものすごく早いんですよ、テンポが。走者ありの場面では走者も警戒しつつ、投手のリズムにも気を配ってました。

投手は「ボール持ってないと落ち着かない」「ボール持ってると落ち着く」人が多いです。キャッチャーから早く返してほしい投手が多いんですよ。それをカッコつけてランナーを睨んだり、ピッチャーにゴチャゴチャ話しかけてなかなかボールを投手に返さない捕手がいる。特に巨人に多い印象です。目立ちたいんでしょうね。阿部や村田がこのイメージです。

アホか。主役は投手。捕手は脇役でよいのだ。

とにかく坂倉の返球はリズムが良く、球速も速くて力強いです。投手には心地よい緊張感が走ると思います。キャッチャーの期待と気合いが伝わるからです。

 

捕手のリード「配球」編

坂倉の配球も強気です。

昨日の玉村は110球を投げましたが、まっすぐが半分くらい。玉村の球威はいつもほどじゃありませんでした。メチャクチャ湿度が高かったからです。

坂倉は試合の後半になると決め球をインコースに集めました。内角ストレートだけでなく、同じ高さから内角スライダーを投げさせたりもしていました。

点差があったから。阪神の打者が外角意識だから。3連戦の初戦だから。

配球にはいろんな考えがあり、例えば「相手打者の狙ってる球を投げるか、投げないか」だけでも一晩くらい議論ができます。古田敦也は相手が狙ってる球を投げて1球で打ち取るのが本当に上手かった。達川光男は基本的に相手が狙ってない球を投げるのが好きでした。見逃し三振取った時、とても嬉しそうでした。笑

名捕手は「観察眼」に優れています。古田に至ってはスポーツ新聞からでも相手打者の傾向を読み取っていたそうです。マジかよ、古田。俺もやってみようっと。笑

 

坂倉の配球は「ねちっこい」です。 「しつこい」という意味です。

相手が外角を狙ってるとわかれば内角を続けます。3球インコースを続けることなんてザラ。4球連続もあったんじゃないか?

これレギュラーの捕手でもなかなかできません。バッテリーコーチがやいやい言ってくるからです。

坂倉はバッテリーコーチの言いなりではありません。

明らかにアツとも石原とも違う配球をします。相手打者をよく観察できている。

返球で投手とも会話できるし、態度や表情でも投手と会話できます。

今年のカープは捕手が2日連続でスタメンすることが少ないです。今日は大道-石原の可能性が高いですが、坂倉でいいと思いますよ。坂倉は昨日阪神打線を見ています。石原は横からしか見てません。捕手坂倉を外すのは勿体ないと思います。

今日は雨予報ですが、降り出すのは16時か17時。降雨コールドを想定して戦いましょう。第2先発は高橋樹也。カイル=バードも前倒し。大道の勝ち星は後回しです。