戦略と戦術の違い

2025.8.15(金) 

広島 1-2 ヤクルト マツダ 

2連敗で借金10。阪神戦は0得点で昨日は1得点でした。

借金10なので、カープは弱いと感じる方が多いと思いますが、新井が奨成を使い始め、小園と坂倉をショートとキャッチャーで使い続けていることは、長い目で見れば私は最善の方向に進んでいると思いますよ。このチームは強くなると思います。

「だったらなんで負けるんだよ!」

それは新井の「采配」が悪いからです。今日は戦略と戦術の違いについて語ります。

 

戦略は良い

戦略とは長期的な展望のこと。

戦術とは短期的な行動のこと。

新井が若手選手を起用し、主軸選手の打順とポジションを固定し始めたことはたいへん素晴らしい。チームが良い方向に向かうと思います。

 

7番サード佐々木泰は昨日3打数1安打。守備も美技を連発。

佐々木泰の大振り打法は滅多にバットに当たりませんが、佐々木泰のコンパクト打法は非常に高打率です。感覚的には.300以上ありそうに感じます。

前川誠太は3タコ。やっぱりちょっと追っ付け気味の小手先打ちが気になる。手が先に出る人でも打てる人はいます。中村紀洋はしきりに「手を先に出せ」とセオリー無視の打撃指導をしている。だから立浪に怒られたのかもしれないが。

とにかく前川誠太をスタメン起用することに私は反対しない。打席を与えれば、若者は打てるようになるものです。

 

末包やモンテロが打ったり打たなかったりするのも仕方ありません。あいつらがカープで一番長打を打てる選手ですから、我慢して使わないといけません。ヤクルトに青柳が入団したそうですが、またヘンテコな青柳対策とか言って、末包とモンテロをスタメンから外してはいけません。

 

戦術が悪い その1

ではなぜカープは借金が10個もあるのか?

それは 戦術が間違ってるから です。

私が一番気に入らないのは、新井が 先発投手を引っ張るところ です。

 

昨年までは私も「中6日の先発投手は120球投げるべき」という考えでした。

しかし昨年9月にそれをやって、カープは大失速しました。

蓄積疲労と9月のデーゲームで、森下や床田は疲弊していました。

2024年9月の成績が5勝20敗だったことは周知の事実ですが、5勝のうち先発投手に勝ちが付いた試合は3試合。九里、玉村、常廣です。残り2勝はリリーフの島内。

 

全部がそうとは言いませんけど、2024年9月と2025年8月の大失速のパターンは、

【1】中6日の先発投手が5回1失点

【2】先発投手の2打席目をそのまま打たせる

【3】打順3巡目に向かう6~7回に失点する

【4】先発投手が7回4失点で降板し、敗戦投手

というパターンが多かった。

 

昨日の森翔平も7回表にホームランを打たれた後、ヒットエンドランで1死13塁のピンチを作られました。

得点は1対2で次の1点を取られたら敗戦濃厚という中で、新井は森を続投させました。

新井の言い分はこうです。

「森翔平に勝ち星を付けたかった」

「リリーフに負担をかけたくなかった」

私もわかるよ。昭和の野球はそうでしたから。

 

結果はヤクルトのスクイズ失敗で、森が無失点で切り抜けた。しかし森翔平のタマは高かった。

私が言いたいことは結果論でなく、1死13塁でピッチャーを代えるべきだったと思うのです。スクイズをアウトにした時、森の球数は102球でした。

代えたら打たれたかもしれませんが、今のカープは一軍にリリーフが9人いるのです。ベンチ入りは8人ですけど、リリーフをつぎ込みやすい陣容ではあります。

 

カープは代打にもいいのが大勢いるんですよ。

さっき書いた【1】~【4】の中の

【2】先発投手の2打席目をそのまま打たせる

が新井の最大のミス。

 

昨日の5回裏は同点で森の球数も60球で、前川のゲッツーで2死無走者となったので、森にそのまま打たせたことは悪くない。

しかし先週の中日戦では、6回表0対2で9番森下暢仁をそのまま打たせています。森下は先頭打者でした。球数98。

「森と森下はバッティングがいい」

そういう問題じゃありません。カープのベンチには秋山と野間とキクがいて、最近は二俣と羽月もいます。前川と佐々木泰がスタメンなので、ベンチには豪華な野手が溢れています。おっと大盛穂も打撃好調。

 

秋山と野間を使い切らずに負けるのが納得いかないっていうか、セリーグの野球をわかってないんですよ。

新井は最後までDH制度に反対してたくせに、ここらへんの臨機応変さが足りない。

先発投手に勝ち星を付けたいなら、先発投手を長く引っ張るだけではなく、先に点を取ってあげなさい。

 

戦術が悪い その2

スタメンの打順は現状のままでよいと思います。

私の理想は「2番小園、3番ファビアン」ですが、ジグザグ打線のメリットも理解できます。

ただ2番ファビアンの打席でいつもノーサインで打つだけというのは理解できない。

基本はノーサインでいいですが、たまには「相手を考えさせる作戦」も取らないといけない。

 

昨日の1回裏、制球の定まらない高梨に対し、奨成がライト前ヒット。無死1塁。

ここで2番ファビアン。2球目を高々とセンターフライ。ポップフライ。

もちろん送りバントをする選手ではありませんが、私はこの場面ファビアンにバントも面白いと考えました。

3連戦の初戦だし、奨成のヒットがあまりにもキレイでヤクルトバッテリーに「カープイヤだな、カープ怖いな」と思わせることができたので、ファビアンでバントして1死2塁を作れば、ヤクルトにダメージだろうなと思ったからです。

 

ファビアンがフライを打つのはいいんですよ。右にゴロを打てなんて言いませんよ。

私が言いたいのは「新井が選手任せで無策だから、弱いんじゃないか」ということなんですよ。

新井は小園や坂倉にバントさせたくせに、なんでファビアンとモンテロには一度もさせないのか? いつもさせろとは言いませんが、相手バッテリーを考えさせる野球をするべきです。昨日のヤクルトの頭にファビアンのバントは1ミリもありませんでしたよ。

 

本日のゲームプラン

森下 vs 吉村。

5勝13敗の森下ですが、実は防御率2.52で決して最悪ではありません。

前回は6回1失点で負け投手。あの時、新井は高橋宏斗に対して右のファビアン、奨成、末包を全員スタメンから外しました。だから完封されるのです。

 

勝っていれば先発投手に2打席目を与えてもよい。同点も可。

だが1点負けていれば先発の打席で代打を出すべきだ。理由はカープのリリーフが9人いることと、代打陣が豪華だからです。

いつも言ってますが、森下の勝ち星よりチームの勝ち星が優先です。当たり前でしょうが。

 

それを個人記録のために先発投手に2打席打たせて、ダメ押し点を取られるのが新井の野球です。

最近の野球はマジで投高打低で、1点の重みが昔とは違うんだ、新井よ。

1番の奨成は俊足のわりに盗塁ができない。2番ファビアンも細かい作戦には向かない。だからたまにはファビアンで送りバントも見せろと言ってるのです。

 

打線全体で積極的に打ちに行くのも良い。

最近「5球でスリーアウト」が多いので、先発投手の休む時間が短いが、前川とファビアンに待球させると持ち味が減ります。

その分小園が最近初球を振らなくなった。やる気なく初球を見逃す打席が増えた。いろいろ考えてやってるんだろうから、悪くないと思います。

 

菊池涼介。打撃好調ながら2試合続けてスタメン落ち。

ベンチ最前線で前川のファインプレーに大声出して応援してました。立派です。

矢野も声出してんだろうけど、テレビにはあんまり移りませんね。


おしまい
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ありがとうございました。

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