戦前のプロ野球に「イチローより凄いジロー」がいた

日本人が当たり前だと思っていることが、海外では非常識だったり、団塊世代が当たり前だと思っていることが、Z世代には異次元だったりすることが多々あります。

1死12塁でワンバンのフォークを振って空振り三振。バッターは一瞬1塁へ向かって走りかけますが、これはとてもカッコ悪いです。

 

戦前のプロ野球

ハイ。ということで、今日も唐突にプロ野球トリビアクイズを出題します。

 

第1問。

戦前のプロ野球には…

 

「ジロー」という名前の…

 

イチローよりスゴい成績を残した選手がいました。

 

その選手とはズバリ、誰でしょう?

 

正解

正解の前に、NPBの「連続試合安打記録」が「高橋慶彦の33試合」であることはよく知られていますね。

2位が阪急・長池徳士の32試合であることも割と有名。

んで3位タイがわれらの秋山翔吾。31試合。

当時は西武の秋山でしたけど、私は秋山を応援してましたよ。秋山なら慶彦を超えてもいいと思ってました。※参考記事

 

秋山の31試合連続安打は実は3位タイなんですよ。佐々木泰。

イチローよりスゴいジローさんが、ここで登場します。

戦前のプロ野球に、野口二郎さん とおっしゃる名選手がいて、この方が秋山翔吾と並ぶ歴代3位タイの31試合連続安打記録の持ち主なのです。※中日新聞

 

5位タイの30試合連続安打が張本・福本・マートン・近本。

イチローのNPB最多記録は23試合連続安打。イチローにしては案外低い。

ジローさんは確かにイチローよりスゴい記録を残しておられました。

 

野口二郎さんの記録

「それだけでイチローよりスゴいと言い切るのはどうかな?」

ふふふ。そう来ると思ったよ。

 

ジローさんのホントの凄さは31試合連続安打ではありません。

野口二郎さんの 守っていたポジション を聞けば、お前ら全員、椅子からひっくり返るぞ。

 

第2問。

そんな野口二郎さんが主に守っていたポジションはどこでしょう?

 

 

正解を言います。

 

 

野口二郎が守っていたポジションは、

 

 

なんと、

 

 

まさかの…

 

 

投手 です。

野口二郎は普段エースで、たまに四番打者でした。

野口二郎は通算237勝139敗、防御率1.96の偉大な先発投手でした。

 

野口二郎の通算237勝はNPB史上11位。

年間40勝も3位なら、31試合連続安打も3位。だからイマイチ目立たない。

でも戦前にはこんな凄い投手がいたのです。ご存じでした? 私は1週間前に初めて知って驚きました。

 

戦前のプロ野球を知る人の中には

「沢村栄治と双璧だった」

と語る人もいる。

 

そんな野口二郎も太平洋戦争に出征し、肩を壊して現役引退。

戦争がなければNPB通算最多勝利投手は、金田正一ではなかったかもしれません。

野口二郎はプロ4年目に通算100勝、プロ8年目に通算200勝を達成しています。この時、野口はまだ28歳でした。

 

野口二郎を追い抜いた現役選手

野口二郎の持つプロ野球記録は他にもありますが、全部地味です。笑

全部凄いんだけど、全部地味。

 

例えば「シーズン完封数」が19試合。NPB記録。

いや、確かにめちゃめちゃスゴい。今後シーズン19完投する投手なんか、もう出ないよ。

そして「シーズン無四球完投数」の13試合。これも地味。マジでスゴいの、よくわかるんだけどさ。

この二つの記録は私が生きてる間に更新されることがおそらく無い。スゴすぎて誰も迫ることすらできない。一生日の目を見ること無いよ。

 

んでもう1個あった野口二郎の「地味なNPB記録」を最近抜いた 現役選手 がいます。

第3問。

それはいったい誰でしょう?

 

 

正解は、

 

 

北海道日本ハムファイターズの、加藤貴之投手です。

 

加藤投手は2022年、147回2/3を投げてシーズン与四球が11個でした。

それまでのNPB記録であった野口二郎の297回14個を72年ぶりに更新。

加藤投手は2023年も16個、2024年17個、2025年13個と、日本新記録がマグレではなく、加藤投手の実力であることを示し続けています。

天国の野口二郎先輩も、頼もしい後輩の活躍をきっと喜んでいるでしょう。

 

もう一人、追い越せそうな現役選手

NPBの公認記録ではないが、野口二郎はもう一つ ハチャメチャにとんでもない記録 を持っています。

本日の目玉はこちらのトリビア。

 

第4問。

野口二郎が持つ「ハチャメチャにとんでもない記録」とはいったい何でしょう?

知ってるあなたは立派な変態。

ヒントはズバリ「二刀流」です。

 

 

正解を言いますよ。

大谷翔平にめちゃめちゃ関係していますよ。

 

 

では言います。

 

野口二郎の持つ、誰もが近づくことすらできないであろう、とんでもない大記録とは、

 

 

ズバリ…

 

 

投打の「規定投球回数と規定打席の同時到達」です。

 

「アホか、大谷翔平も1回やっとるやんけ!」

ダメ。

野口二郎さんは現役生活12年のうち、

6回 も同時到達しているのです。

 

2022年に大谷翔平が同時到達した時、「MLBの歴史では1900年以降初だ」と報じられました。

ベーブ=ルースですら同時到達は一度もしていない。大谷翔平ただ一人。NPBもたぶん野口二郎ただ一人。

 

野口二郎の打撃記録はプロ通算で830安打、9本塁打、打率.248。地味。

打順は4番から7番までまんべんなく打ってた感じ。

この時代はシーズン100試合で、8~10本でホームラン王を争ってた時代です。

 

ハムの加藤はマジで偉い。

あとは大谷だ。なんとかあと5回ダブル到達してほしい。

私は大谷翔平が持つ数々の破天荒な大記録の中で、

「規定投球回数と規定打席数の同時到達」

こそが、一番破天荒で、人類が到達できない偉大な記録だと考えてます。

野口二郎はそれを6回もやっている。

大谷がそれに並ぶか近づけば、野口二郎の地味だけどとんでもない「同時到達記録」も世に示されることになります。

 

やれよ大谷、あと5回。

できるだろ、お前なら。

大谷はいつも100年前の記録をひっくり返す男です。


おしまい
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ありがとうございました。

-赤辞苑, 選手名鑑