愛という名のもとに。野間峻祥とボブ=ディラン

今から30年前の1992年1月31日。

この日、山本浩二監督とMVPの佐々岡真司、ドラフト1位の町田公二郎らカープナインが元気に沖縄入りしたと報じられました。

失意の日本シリーズから3ヶ月。水頭症の津田恒美は任意引退選手となり闘病生活に突入していました。

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愛という名のもとに

その頃20歳だった私は、木曜日の夜に大学の友人と集まってトレンディドラマを見ることに熱中してました。それが野島伸司脚本の愛という名のもとにです。

「青春」「友情」「仲間」をテーマとしたヒューマンドラマ。ハッキリ言ってベタで青臭い内容です。

だがフジテレビ・オンデマンドで今、30年ぶりに見ても涙が出ます。

再放送された記憶もなく、ホントに30年ぶりに見たのですが、ドラマのセリフを私、全部覚えてました。なんでだろ?笑

 

鈴木保奈美、唐沢寿明、江口洋介などが25歳という設定で、彼ら7人は大学のボート部のチームメイトでした。

脚本・野島伸司ですから次々と都合良くいろんな悲劇が起こるのですが、最終回の最後、ついにしっかり者の鈴木保奈美ちゃんが倒れます。

 

そして・・・

「本当は私、強くなんかないの!一人ぼっちじゃ寂しいの!」

と涙をこぼします。

そこに現れたのが新キャプテンの野間峻祥です。

野間「大丈夫。お前は一人じゃない」

島内「お前には俺達がついてる」

堂林「俺達は仲間だろ」

松山「ずっと変わらない仲間だ」

鈴木「みんな・・・」

となるわけですよ。笑 

 

「こいつらに言われても、ちっとも頼りにならねえよ!」

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ドラマを6ヶ月かけて見続けた者としては、ドジで優柔不断だった野間や島内が保奈美ちゃんを支えるまでにたくましく成長した姿を見て感動するわけですよ。

さすがは野島伸司。30年たっても不変の愛と優勝・・・おっと友情です。

とにかく鈴木誠也がいなくなって野間峻祥が新キャプテンに就任。

昨日の勝ちグセチャンネルで野間は「センターを取りに行く」と発言しました。

 

動画をぜひご覧下さい。野間の力強い目ヂカラを見てやって下さい。

私が2022年シーズン最も期待する選手が野間峻祥、次点が島内颯太郎です。

誠也の抜けたカープを野間峻祥が支える時が来た。7年間も待たせやがって。

 

ボブ=ディラン

「愛という名のもとに」はけっこう革新的なドラマでございまして、その一つは「最終回延長戦」の第1号作品であることです。

一時期、1時間ドラマの最終話だけ「1時間30分」に延長されることが流行しました。最終回は特別扱い、最後の名残を惜しむ時間、そんな意味合いだったのでしょう。

その先駆けがこの「愛という名のもとに」でした。30年前のことですが今でもよく覚えていますよ。

 

もう一つ革新的だったのが浜田省吾とボブ=ディランです。

当時はフォークソングのチャゲ&飛鳥もオフコースもニューミュージックと言いますか、例えばチャゲ&飛鳥は「CHAGE and ASKA」に登録名を変え、「万里の河」から「Say Yes」や「Yah Yah Yah」へ路線変更を遂げた時代でした。

私の偏見的な主観ではサザンもユーミンも何となく「ミリオン狙いの大衆迎合」して行った時代な気がします。私の中島みゆきちゃんにさえもちょっぴり迎合の気配を感じてました。浅い眠りとかね。

そんなバブル経済の中でスタイルを1ミリも変えなかったのが尾崎豊と浜田省吾。あとボブ=ディランでした。←主観だけで適当に書いてます

ドラマの主題歌は浜田省吾。しかも10年前の曲をリメイクしたもの。視聴率30%をバンバン出してたフジテレビの最新ドラマの主題歌がおじさんシンガーの10年前の曲でした。こういうとこも20歳の私には新鮮でした。どことなく29歳の野間峻祥を感じます。

 

そして唐突にボブ=ディランです。

保奈美ちゃん達のボート部のスローガンがなぜかボブ=ディランでした。

ドラマの中でことあるごとに

唐沢「どれだけ歩けば、人として認めてもらえるのだろう」

江口「いくつの海を越えたら、鳥は砂地で休めるのだろう」

鈴木「友よ、答えは風に吹かれている」

とみなが口を揃えます。

世界一有名な曲「風に吹かれて」の日本語訳です。私たちも意味なくこれをモノマネしてました。笑

ちなみにですが、ボブ=ディランはこの名曲を作詞したことで2016年にノーベル文学賞を受賞しています。本物のノーベル賞ですよ。

 

最後にもう一つ。

今ではすっかり観光名所となった神宮外苑の銀杏並木。あそこで最初にロケをやったのも愛という名のもとにです。

神宮球場のすぐ近く。私も行ったことあります。

厳密には最初じゃないかもしれませんが、オープニングでこの通りをゴリ押ししてきたのは愛という名のもとにが初めてのはずです。銀杏並木を全国区に押し上げました。

今50歳のおっさんおばはんは誰でも一度くらい、愛という名のもとにのオープニングをマネしたことがあるはずです。

 

まとめ

明日からキャンプイン。

カープもコロナ禍で1軍2軍のメンバーがゴロリと入れ替わりました。こんなんで練習できんのかねえ・・・

昨日も書きましたが野球界から毎日感染者が現れます。ピークを越えるまでまだ1週間かかるという人もいます。

心配ですが防ぎようがありません。プロ野球選手は細心の注意で生活しています。

一軍では広輔、チョーさん、西川龍馬がリタイアしました。

コルニエルとフランスアは日本に入国済みです。

 

野間がコロナにかからないという保証もないのですが、なんとなくチームの苦境を野間キャプテンが救ってくれそうな気がします。

何度も言ってますが、野間は打率3割に届かないし、走り打ちも継続するでしょう。しかし野間は後ろの打者にチャンスを繋ぐことができます。1番打者より2番が適任です。

野間と東出ヘッド(実質)がカープの機動力野球を再現してくれると思います。