前編からの続きです。徒然草に見る日本人の心について。
1776年、ジェームズ=ワットが蒸気機関を発明し、それをきっかけとしてイギリス産業革命が起こりました。そこから現代に至るまで人類は今も化石燃料を燃やし続けております。
日本では1331年に吉田兼好が徒然草を書いたと言われていますが、兼好はその中で欲深き権力者・後醍醐天皇をクソミソに批判しております。
人間の煩悩とあくなき利潤の追求はまったくもって愚かな巨人軍なのです。
第55段「夏」について
今から徒然草・第55段を解説します。
この有名な段は一般に「日本の家」について語られていると思われていますが、私の解釈は違います。
私の解釈は「良いプロ野球チームの良いチーム編成のあり方」を示唆したものだと思います。
以下が第55段の要旨です。
徒然草・第55段 要旨
・住宅は夏に合わせて建てるべきだ。冬はどこにでも住めるが、猛暑の欠陥住宅は我慢できない。
・深い川は涼しげではない。浅く流れている川のほうが100倍涼しげだ。
我が家では朝起きた時、真っ先に靴下をはいて上着を1枚着なさいと指導しています。
エアコンスイッチもオンにしますが、エアコンの順番は2番目です。熱いお茶を飲むのが3番目。
目が覚めてエアコンスイッチが1番の人は悪です。
夜通しエアコンつけっぱなしの人は論外です。巨人レベルのアホ野球。
いいですか。
吉田兼好の有名すぎるフレーズ、
「家の作りやうは、夏をむねとすべし」
について、現代人は
「ハハハ、古い古い。今は冬を旨とするべきだよ。笑」
と語ることが多いですが完全に間違いです。21世紀こそ断固「夏」を旨とすべきです。
これ、私が小学生の頃から議論してきたテーマです。
「おまえ、夏と冬のどっち好き?」
私は断然冬派です。根拠は走れば暖かくなるからです。もちろん服を重ねても暖かいし、「おしくらまんじゅう」でも暖まる。
だが夏はどうにもなりません。裸以上に服を脱ぐわけにもいかないし、冷たい川で一日中涼しむわけにもいかない。
だから兼行は「雨戸を開けっ放せる開放的な家にせよ」と論じているのであります。
事実、エアコンが普及する以前の古民家(日本家屋)はヘタすりゃ東西南北全ての雨戸がガバーッと開くようにできている。大黒柱と4本柱で屋根を支えている。
また伝統的な日本家屋は天井も低い。冬に寒いからである。
見栄えの良い「吹き抜け」などはファッション以外の何物でもない。エアコンの効き目も悪い。
第55段「川」について
吉田兼好は「庭」についても言及しています。
兼好「庭に池のような深い川を作るべきではない。浅くチョロチョロした川の方が遙かに涼しげである」
これは想像しただけでもすぐにわかりますね。
流れずによどんでいる水と、コケの上をさらさら流れる水。どちらが涼しげかは明らかです。
涼しげであるべき理由は夏を旨としているから。
夏を旨としている理由は、人間の力で室温調節をできなかったからです。
冬は服を着て火をくべ、熱い茶を飲めます。あなたが野球選手なら走るのが一番暖かい。
だが夏は四方の窓を全開にして、水の音や風鈴でゴマかすことしかできません。
第55段に見る兼行の教えは
「人は自然とともに生きるべし」
でしょう。
21世紀の家
私が小学生の頃は家にエアコンなどありませんでした。
今では家に4台あります。それも10年ごとに買い換えます。
コレって要るかねえ?1部屋に1台のエアコン。
最近の夏は暑いから全部の家庭がエアコンをつけます。すると室外機の力でますます外は暑くなり、化石燃料は燃えまくり。
うちもエアコンつけてますよ。えらそうなことを言うつもりはありませんよ。
だが家族が不在で、私一人の時にエアコンは基本的につけないです。まず靴下を履いて上着を着ますし、暑い日には北側の部屋に移動して窓開けてガマンします。南側の部屋は暖かく、北側の部屋は涼しいです。
だから松原聖弥と秋広優人がいれば梶谷隆幸など要らないのです。
お金と権利を得た人間は欲深くなり、あさましくなります。それが巨人軍です。
後醍醐天皇は30人の妻に35人の子を産ませました。まるで原辰徳のようであります。
「ハハハ、現代では冬を旨とすべしだよ。笑」
と笑った人間は巨人ファンです。完全にアホ。地球の敵です。
夏に窓を閉め切って外界との縁を絶ち、化石燃料を燃やして自分を冷まして他人を暖める。
まるでFAで自分だけを強化し、他人を弱体化する巨人と同じやり方です。アメリカ中国的資本主義。
「家の作りやうは、夏をむねとすべし」
1331年、産業革命も石油もなかった頃、日本人は水と風とともに生きていました。
そりゃ不便だったろうし、平均寿命も短かったでしょう。
だがそれも悪くなかったと思いますよ。日本はそれで2000年くらいやってきたんでしょ。
「糸車」って知ってます?
綿の実を木綿糸に紡ぐ機械です。
この機械って300年前に外国(インド?)から伝わり120年前まで日本中どこでもこの機械で糸を紡いでいたそうです。
ふーん・・・ではありませんよ。
どこの世界に180年も使われ続けて変わらない機械がありますか?
うちの息子はカセットテープを知りませんし、八百屋や魚屋も見たことありません。
自動車業界だってこの先10年間でガソリン車は急激に姿を消すでしょう。
きーからから、きーくるくる、と回る糸車で紡がれた糸は木綿糸です。
中島みゆきの歌はいつも時代を超えて歌われますが、「タテの糸はあなた、ヨコの糸は私」のあの歌は1998年のリリースです。
坂本勇人と菅野智之は池のような深い川です。年俸6億。いつまでも変化がなければチームはよどむと思います。
坂倉将吾5000万円。捕手で使わないとやっぱりよどむ。
中田翔は不気味です。今年は100打点くらいやりそうな予感がします。
宇草孔基は「1番より上を目指したい。3番5番を任せてもらえるように」と語りました。クリーンアップも大事だが1番打者も大事だぞ。ウグ。ニッカン
徒然草・第55段に見るチーム編成とは。
・人工物に頼らず、自然にあるものを活用しよう。
・欲深いことをせず謙虚に生きよう。煩悩は捨て去ろう。