影の練習とは何だ? [野球用語の基礎知識]

本日も唐突に 影の練習 について語ります。

というのもグーグルで「影の練習」を検索してみると、ビックリな検索結果が出てきて、たいへんビックリしたからです。

 

キャンプ打ち上げ

こないだの日本ハム戦で西川篤夢の足が全く動いてなくて、心配なさったカープファンも多いと思います。

私は同じ試合にフル出場した勝田成にも「そろそろ休みが必要だろう」と書きました。キャンプもいよいよ最終クールですからね。※参考記事

佐々木泰と平川蓮もオープン戦にフルイニング出場を続けています。私はあいつらも休ませたいが、まあサードと外野だから別にいいかとも思ってます。

 

今さらですが、プロ野球のキャンプって 日が沈んでからが本番 ですからね。

JSPORTSが中継している昼間の全体練習は、キャンプ全体の半分かヘタすりゃ3分の1くらいの練習量であります。

ボールを使った練習は昼間にしかできないので、アップ時間も含めてだいたい9時から16時くらいまで外でやるのです。

それが終わったら、夜は 個人練習 です。これがキャンプの醍醐味でしょう。

昭和時代は個人練習のことを「影の練習」とも呼んでいました。

 

具体的に個人練習で何をするのか私は知りません。まさに個人の自由。私らの時代はもっぱら素振りと筋トレでした。朝はランニング。

暗くなるとボールが見えないので、基本的には体力強化メニューをやります。私ら関西人は「基礎練」と呼んでました。

最近は夜に走るサラリーマンも多いけど、昭和時代の道は真っ暗で危なかった。あと、男は夜に走りにくかった。チカンと間違われるから。

 

プロ野球選手は個人トレーナーを個人で雇って、夜にウエートトレーニングや体幹トレーニングをやる選手が多そう、と勝手なイメージを持ってます。

重いものやゴム等で負荷をかけるトレーニングや、最近はラダーって言って「縄ばしご」を地面に広げたような練習があるじゃないですか。こんなやつです。

ま、これはウォーミングアップ用かな? 夜にこれをやるヤツはいないか。

 

今は筋トレが主流かな? ダルビッシュが流行らせて、大谷もたくさんプロテイン飲んでるから影響力は強そうだ。

カープの選手はウエイトトレーニング伝統的に「軽視」しています。軽視という言い方は良くないかもしれませんが、「筋トレを第一としない文化」みたいなものがカープにはありそう。

阪神もそうです。佐藤輝明は別として、阪神は割とスリムな選手が多いイメージ。巨人やソフトバンクは選手がすぐにマッチョ化するイメージです。

筋肉をつけて球速や長打力が増す選手もいますが、走力が落ちたりケガのリスクが高まることもあるので、筋力トレがオールマイティーな万能薬ではないことも知っておいてもらいたい。

 

最近の選手は投げ込みもしないし、振り込みもしない。もっと科学的な練習をしてるんでしょ。私ら草野球選手は街灯の下の素振りがせいぜいで、墨谷二中みたいに夜間工場の照明でノックとかはやったことありませんでした。あんなのでボールが見えるかよ。

その代わり、朝はやりましたよ。1月は走るだけでしたが、2月になれば朝6時にはキャッチボールできました。2月の7時は普通にノックもできました。6時に集まれば目が慣れるんです。

夏の5時なんて、もうバリバリの プレーボール時間 でした。アップしてキャッチボールして、朝5時に試合開始できてました。

 

プロ野球は朝から激しく動かないでしょう。彼らはおそらく夜、何らかの練習をしているはずです。室内練習場でボールを打つ練習は、設備の整ったホーム球場ならできるでしょうけど、キャンプ地ではたぶんできないと思います。

スポーツジムも広島ならいくつもあるでしょうけど、日南や沖縄には数が少ないでしょう。一般人に混ざって安いジムで走ったり泳いだりする選手もいないでしょう。

 

個人練習

ここからが本題なのですが、プロ野球のキャンプってさ、みんなで同じ練習をして、みんなで一緒に強くなるってことじゃないと思うんですよ。

もちろんチーム全体でサインプレーや連係プレーの確認をしたり、首脳陣に個々の仕上がり具合を見せたりもします。

今年はシート打撃や紅白戦の時間が長かったが、これらはチーム全体によるチームのための練習。

 

んで私、キャンプ本番は 全体練習終了後 だと思ってるんですよ。夕方4時からがキャンプ本番。

メジャーリーグがそうじゃないですか。朝10時に集まって軽い全体練習をやってお昼に解散というイメージじゃないですか。

昭和時代は「フン、大リーグのキャンプはラクでいいな。カープの猛練習はこれからが本番なのになw」と笑ってましたが、実はあれも全体練習を控えめにして、その分を 個人練習に充てるための時間 だったんですね。

 

西川篤夢が日本ハム戦のショート守備で足が全然動いてないなと感じた理由は、西川篤夢が夜、自分を追い込んでいたからだと思うんですよ。

大卒ルーキーも同じように、夜に激しく個人練習を続けています。試合になれば外野手はラクですが、ショートの勝田と西川は疲れてるだろうなと思うわけです。

 

春のキャンプで個人を激しく追い込むのは若手だけです。ベテランが激しく追い込むとシーズンで疲れちゃうからです。

キクやアツは軽めの練習をしていますが、あれはラクをしているわけではなくケガ防止のためです。若手の春季キャンプは「鍛錬」ですが、ベテランのキャンプは「確認」です。

ベテランはオフの間に体を鍛えて、春に「整える」感じ。

若手はオフも鍛えて、春も鍛えて、場合によってはシーズン中も鍛えます。そういう作業を「体作り」と言います。

一軍レギュラーになれば、たとえ若手でもシーズン中の鍛錬は難しくなります。試合に疲れを残さないことが優先です。

■イメージ図

  新人 若手 主力

冬 鍛錬 鍛錬 鍛錬

春 鍛錬 鍛錬 調整

夏 鍛錬 試合 試合

 

影の練習

いよいよオチです。

令和の現代にグーグルで「影の練習」を検索してみると、こんなのがズラズラ出てきます。

 

そうなんですよ。

「影の練習」を検索すると 陰影の描き方 ばかり出て来るんですよ。

 

いや、いいんですよ。

野球人なんて世間の1~2%でしょうから。

イラストを描く人の方が遥かに多いでしょうから。

 

じゃあさ、

「影の練習」じゃなくて

影の努力 で検索したら、今度はどうなったと思います?

私は「なるほど、そう来たか」と感心しました。みんなそんなことを考えて生きてんのかあ…

「影の努力」と聞いて私が思い出すのは「特訓」とか「虎の穴」とかですけどね。

 

今、「影の努力」でグーグル検索すると、真っ先に出て来るのは 美容 についてです。なるほどねえ。

女性の美容もたくさん出てきましたが、男性の美容もたくさん出てきた。最近は野球選手でもスキンケアしてる子が多いもんねえ。

言っときますが私は一度も化粧やダイエット関連でググったことはありません。この検索結果は私のパソコンだけではないと思います。

 

別に近頃の若者がけしからんと言うわけではないんですよ。

近頃の若者は陰でどんな練習メニューをやってんのかな?と思っただけですよ。

個人練習は1人に決まってるんだから、いちいち「影の」って枕詞も要らないっちゃ要らない。

西川篤夢がキャンプ最終クールでヘバるのは当たり前だし、勝田成がオープン戦にフル出場したことがビックリだという話です。平川はまあ普通だろう。


おしまい
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ありがとうございました。

-赤辞苑