小園海斗は何が変わったのか?

今日、中日の片岡二軍監督が一軍レギュラー格の土田龍空を3回の守備から「懲罰交代」させました。宮崎フェニックスリーグの話です。

理由は態度が悪いからだそう。中日スポーツ

実はカープにもつい最近まで

「態度が悪い」

「鍛錬が必要」

と言われていた選手がいます。

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小園海斗の現在地

それがプロ2~3年目の小園海斗でした。

2019年。プロ1年目にプロ初本塁打と1試合4安打など鮮烈デビューを飾る。

2020年。プロ2年目。新監督の佐々岡に干される。

その小園を癒やしてくれたのがリサちゃん。小園とリサちゃんは2021年1月25日に入籍しました。小園は20歳でした。

 

2021年1月。佐々岡監督が「小園の態度に問題があった。春のキャンプは二軍スタート」と明言。デイリー

2021年2月。新ヘッドコーチに就任した河田雄祐が「二遊間はタナキクがベスト」と語る。

2021年4月。小園がなかなか一軍に呼ばれない理由を当時の佐々岡監督は「チーム事情」と語りましたが、なんと翌日に一軍昇格。

2021年5月。小園は打率.360ペースで打ちまくりました。

2021年シーズン、小園はオールスター初出場と規定打席到達を果たし、最終成績は打率.298、5本塁打でした。

 

2022年シーズン。2年連続で規定打席到達。自己最多127試合出場。打率.266、7本塁打。年俸1900万→4400万

2023年4月。プロ5年目。開幕一軍を掴みながら19打数1安打と低迷し登録を抹消される。

2023年7月。一軍に再昇格すると1番や3番に定着。80試合出場ながら打率.286、6本塁打。「7三塁打」はキャリアハイ。

んで明後日から始まるクライマックスシリーズに「4番ショートでスタメンさせろ!」と私が騒いでいるのが今の小園海斗の現在地です。

 

精神的な成長

こちらの記事では2023年4月に小園が登録抹消された際「2ヶ月かけて体のキレを取り戻した」とあります。デイリースポーツ。

高二軍監督も

「小園は精神的に成長した。野球人生の分岐点になるかも」

と期待を寄せています。

 

私が小園を頼もしく感じる理由も「プレーの落ち着き」にあります。

守備は2022年シーズンからだいぶ落ち着いていました。菊池との連携も板に付いてきた。

ただ打撃では相変わらずボール球を振るシーンが目立ちました。

とくに高めの釣り球をことごとく空振りする悪癖は相変わらずでした。とんでもなく高めのストレートにジャンプして空振ってました。

 

2023年の小園はその球を一切振らなくなりました。

8月以降は相手も小園に釣り球をほとんど投げなくなりました。

たぶんCSでも釣り球は来ないと思うし、来ても小園は振らないと思います。

 

低め変化球もだいぶガマンできるようになりました。

打ちに行ってボールだと思うと、右足をクルッと反転させつつ体をキャッチャーの方に逆回転させてガマンするあの見逃し方です。カープファンなら今年何度も見た光景でしょう。

 

ボールを振らない小園は私にとって、

とっても・・・ 

新鮮でした。笑

 

だから今の小園は頼りになるんですよ。

鈴木誠也や金本知憲にはまだまだ及びませんが、小園海斗はそうですねえ・・・

 

西田真二か・・・

 

松山竜平に・・・

 

だいぶ迫ってきたんじゃないですかね。

それほど8月9月の小園の打撃には内容がありました。松山レベルに匹敵すると言えば私が小園をスタメン四番に推す理由もわかるでしょう。

 

ボールを振らない技術に必要なものは二つあります。二つのうちどちらか一つがあれば一流。

一つ目は「味方を信用する心」です。

次に繋げば仲間が何とかしてくれる。

小園の見逃し方はこっちだと私は思います。

 

二つ目は「どうせまともに勝負は来ないさw」という達観です。

こちらのタイプは落合博満や松井秀喜でしょうね。去年の村上もだいぶガマンしてました。

 

とにかく小園がボール球を振らなくなったのは精神的な成長に加え、技術的な成長、予習復習、データの活用、もろもろの要素が関わり合ったものだと思います。

プロで無邪気に「来たタマを打つ!」では一軍の投手を打つことはできません。

ボールを見逃して打ちたい気持ちをガマンする。相手の誘いをガマンする。

こういうところが小園の成長じゃないですかね。金本知憲はどれだけ歩かされてもボールを振りませんでした。前田と江藤はちょいちょい振ってました。

 

あと小園はガマン以外に頭を使うことも憶えた感じがします。

新井が以前「末包は相手の配球を読み出した」と褒めてましたが、小園だって読んでると私は思います。

こちらも山本浩二や前田智徳に及ぶはずはありませんが、読みと準備、セリーグの配球をわかってきたことも8月9月の好調と落ち着きに繋がっていると思います。

 

野球人生の分岐点

まとめ。

私は高監督が言った「野球人生の分岐点」という言葉がとても気に入りました。

センスだけで野球をやってきたような小園が「頭を使うことも憶えた」というような意味かなと受け取りました。

 

野球界ではこういうことを

掴んだ

とよく表現します。

 

ビジネスの世界ではこれを

気づき

なんて呼んだりもする。

いずれにせよ小園が掴んだり気づいたのだとしたら楽しみは増すばかりです。

 

小園はCSでも打つと思います。

そして来年はタイトルを獲得すると思います。

ベストナインは固いでしょうね。

んで最多安打のタイトルも固い。

今年164安打。去年161安打で最多安打です。

23歳の小園海斗は5年間で通算381試合に出場し383安打を打っています。試合数<安打数はヒットメーカーの証し。

 

小園が勝負を避けられるようだと最多安打は厳しくなりますが、小園の後ろに末包昇大みたいなバッターを置けば小園海斗はヒットを量産できると私は予想します。

NPBのシーズン最多安打記録は秋山翔吾の216安打。

今の小園海斗なら抜けると思います。