2022.2.7(月)
JSPORTSのキャンプ中継で笘篠賢治(55)のキレが良い。
軽く安仁屋宗八のような偏愛溺愛を混ぜ込みつつ、過去の実績にとらわれないオリジナル目線も持つ。去年まではそうでもなかったが、今年の笘篠はけっこう鋭い。
その笘篠賢治が昨日、宇草孔基に向かって
「この選手は実践向きだ」
と言いました。真意を解説します。
ラプソード熱
キャンプ初日のレポートで私は
「高橋建が選手を見ずにボールボーイとおしゃべりしてる」
と書きました。
以降1週間、建さんだけでなく佐々岡も朝山もボールボーイと話し込むシーンを何度も見ました。
んで、やっと昨日気が付いたのですが、たぶん話し相手はボールボーイじゃなくデータ班の人ですね。岩本貴裕もその中にいました。岩本は昨年までスコアラーでしたが、今年からなんか役割が変わったんじゃなかったですかね。忘れました。
私はデータ班の人が持ってる「クリップボード」が非常に気になりました。
他のカープ情報から察するにあの板には「ラプソードによる計測値」が書き込まれているんじゃないですかね。
こちらがブルペンでの建さんとデータ班の人。写真はアスリートマガジンさん。
フリー打撃のゲージ裏では朝山や佐々岡がこの人達と話し込んでいます。
私の記憶では去年までデータ班の人達はグラウンドにいませんでした。データ班の人が今年からはグラウンドレベルで活躍されています。時代ですねぇ・・・
データはデータ
んでキャンプ序盤に高橋昂也がいいタマを投げてると話題になりましたが、私はそうでもないよと言いました。確かに一球一球は質の良いスピンで、ラプソードの数値も良さそうです。
ただ投球フォームが素直なためか、昨日のシート打撃では野間にも奨成にも一振りで仕留められました。走者をためて逆球が増えるのも昂也-石原バッテリーの特徴でした。
データはデータ。野球は人間のやるものです。ラプソードの数値で選手を評価するシステムは愚かだと思います。個人練習で「これこれの数値を上げたい」と目標設定するのは結構ですが、首脳陣が目の前で練習している選手を見ずに板やタブレットを見ているのは、目の前の女の子をナンパせずにスマホで出会い系サイトを覗いてる童貞野郎と同じだと思います。
「あの板」の実態はまだわかりませんが、とりあえず私が推す野間峻祥と中村奨成が良いアピールをできたことは朗報です。玉村も去年よりタマが強くなっていますね。
理論じゃ語れない選手
表題の「実践向き」の意味を解説します。
笘篠が宇草を実践向きと語った理由は「ヒットを打てる根拠を説明しにくいから」です。
「こういう軌道でバットが出るから、ボールをしっかり捉えられる」と説明できないのが「実践向き」の選手の特徴。
ラプソードで回転量も角度も申し分ないのに打たれる。
逆に数値やデータはたいしたことないに誰もその投手を打てない。
これが「実践向き」というごまかしの言葉なのです。
昔はイチローの振り子打法も非論理的でしたし、江川卓の三振記録を破った和田毅のストレートは140kmそこそこです。50歳までプレーした山本昌広のストレートにはみんな差し込まれていました。
おそらく彼らの動作解析データは高い数値を示さないと思います。身体能力でやってるわけではないからです。
宇草も体重移動をしながら打つタイプで、現代の後ろに残す打法とは異質です。でも宇草は打てる。
高橋昂也はスピンの効いたストレートを投げてました。でも野間に捉えられ、奨成には完璧に打たれました。バッティングは結局タイミングなのですよ。
このようni
「実践向き」とは理論で説明しづらい選手に対して使う言葉です。要するにごまかす時に使う言葉。
ケンティーにもシート打撃で1本出ましたが、私は彼は即戦力ではないと思います。守備は良いが打撃がかなり苦しいです。
末包も確かにパワーはありそうですが、ドアスイングが一向に治りません。打率は無視して三振か一発かでいいんじゃないですかね。