夢を見た選手シリーズも今日で最終回です。明日からはカープの話を書きますが、もしご要望があればセリーグ他球団の夢選手についても語れます。
今日は南海、ダイエー、ソフトバンクで夢を見た選手です。私の50年間トッププロスペクトは村田勝喜投手でした。村田勝喜は以前単独で特集を組みましたので、今日は村田投手以外のロマンの選手を語ります。
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夢を見た選手
南海で夢を見た選手は新監督の藤本博史、岸川勝也。山之内健一は福岡のバースで、カープが指名した内之倉隆志のニックネームは何だったっけ? 吉永幸一郎は当時珍しい4番キャッチャーの選手でした。
私が好きだったのは広永益隆外野手です。通算34本塁打ですが、その半分くらいがメモリアルホームランという意外性の男でした。
松田宣浩はカープも「ドラフト3位以下なら」とマークを続けていました。しかしソフトバンクが希望枠で獲得。私は「そこまでの選手かねえ・・・」と思いましたが、なんのなんの。打撃成績以上の貢献度と守備範囲を持っていました。日頃、私はデータ野球をバカにしているくせに、亜細亜大学の松田内野手を打撃成績だけで評価していました。マッチの本当の凄さはそこじゃありませんでした。
南海で背番号1番だった小川史の守備にも夢を見ましたね。同じ時期にメジャーリーグで活躍していたオジー=スミスにソックリでした。マネしていたのでしょうね。
ピッチャーも色々います。
1軍登板ナシに終わった篠田淳は夢を見た選手にふさわしい未完の大器でした。
1浪してドラフト1位に懸かった大越基にも夢を見ました。元木、宮地のライバルでした。
清川栄治の連続救援登板記録を破った橋本武広にも大いに夢を見ました。橋本は水島新司大先生の「あぶさん」の中で、あぶさんの息子・景浦景虎の師匠役でした。
斎藤貢、斉藤和巳の登録名を「ミツグ」「カズミ」として売り出そうとしたのはダイエー最後の黒歴史でしょう。ホークスファンは隠したがってるかもしれないが、私は暴く。笑 ホークスファンが王監督に向かって生卵を投げつけたのもこの頃でした。
ドラフトで競合するほどの人気銘柄だった若田部健一、大場翔太、田中正義は今何をしているんだろう?
独特なソフトバンクのドラフト
逆指名時代は巨人と西武以上に恩恵を受けたかもしれないダイエー&ソフトバンク。
それもそのはず、元祖ドラフト破りの寝業師・根本陸夫氏が西武からダイエーに「移籍」したからです。
逆指名時代には巨人の「1位上原、2位二岡」「1位木佐貫、2位久保裕也」やダイエーの「1位井口、2位松中」などかなりズルくさい上位指名が頻繁に見られましたが、私の中で最もズルいドラフト1位2位コンビは2002年ダイエーの
「1位和田毅、2位新垣渚」
でした。2002年カープの1位指名は永川勝浩で2位が吉田圭でした。ちなみに翌年の1位2位は白濱裕太と比嘉寿光でした。逆指名時代のカープはずっとこんな条件で巨人やダイエーと戦っていたのです。なにが16年連続Bクラスだ、なにがカープ暗黒時代だ、てめーらのルールじゃねえか。ドラフト逆指名制度は16年も続きました。ドラフトが正常化された途端にカープは3連覇です。わかったか、巨人ファン。
話が逸れましたが、親会社がソフトバンクに変わってホークスのドラフト戦略も少し雰囲気が変わりました。
よく知られているのが3軍制ですね。私は3軍制を真っ向から否定しておりますが、ホークスはついに4軍制まで始めるそうです。育成選手含めついに100人を超える大所帯だとか。根本時代の裏金&寝技から孫正義のポケットマネーへやり方が変わっても、金満な野球体質はあまり変わっていないようです。
ダイエー時代はアマチュア界のビッグネームと九州出身者にこだわったホークス。
ソフトバンク時代は時折、おかしな選手をドラフト1位指名しています。
たとえば吉住晴斗、佐藤直樹、井上朋也。
吉住のケースは1位指名を3回クジで外して4回目という特殊事情も存在しましたが、それでも吉住はもっと下位でも指名できました。
まあドラフト戦術には「この選手も欲しいし、この選手も欲しいから」という理由で下位指名選手が上位に繰り上がることはよくある話です。むしろソフトバンクのドラフトは健全かもしれない。
ただそれにしてもソフトバンクのドラフトはアマチュア時代に残した「数字」だとか、マスコミや他球団の「下馬評」に左右されず、独自のスカウト陣を絶対的に信頼しているフシが見受けられます。
カープ球団もスカウト陣が自慢でして、ひょっとすると球団の命綱かもしれないほどスカウトの眼力を重視しています。カープは下位指名ではけっこう「冒険」もしてきましたが、ドラフト1位で冒険をしたことはほとんどありません。だがソフトバンクは1位指名でもけっこう冒険をしてきます。この勇気はたいしたものです。
夢を見ている現役選手
そんなホークスは育成選手も含めてロマン溢れる若手が多い。
そんな中で最もロマン溢れる選手が砂川リチャードですね。日本人離れしたパワーと風貌。今年いきなり打撃タイトルを穫っても不思議じゃありません。現在22歳。
もう一人だけ挙げると谷川原健太捕手です。24歳。
彼、捕手登録でありながら投手以外の8つのポジションを全部守れます。
ソフトバンクでは29歳の甲斐拓也が圧倒的正捕手に君臨しており、昨年のドラ3・牧原巧汰捕手(19)への期待も大きい中、谷川原は24歳という微妙な立場。プロ7年目ですが一軍出場は昨季が初めてでした。
捕手と外野が守れるのがウリだったのですが、1学年上の栗原陵矢が既に同じ仕事をしており侍JAPANで金メダル。
頑張れ谷川原。実はけっこう俊足です。
生き残る道はあると思うぞ。トレード含め。私はこういう当落線上の選手にもロマンを感じるのです。
カープの捕手も層が厚いが、ソフトバンクもけっこう熾烈です。