堂林翔太はV3戦士ではない

2024.9.4(水) 

DeNA 6-1 広島 横浜 

DeNA打線が活発です。森下が5点取られたんだから、アドゥワだって6点くらい取られるでしょ。むしろ2回6失点した後、3~6回を1人でゼロに抑えたアドゥワに私は感動している。

この2日間、DeNA打線はボール球までヒットするくらい絶好調。対するカープ打線はちゃんとボールを見逃してストライクを振っている。

坂倉とアドゥワもちゃんと相手打者にストライク先行で向かって行っている。新井の野球は全くブレてません。このまま突き進めばよろしい。

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坂倉と小園

坂倉将吾。2打数0安打2四球。

1回表のチャンスに見逃し三振。ハードラック。

ジャクソンは立ち上がりから逆球ばかりでした。しかしその逆球が打者のイヤなコースに決まっていました。

打者坂倉は1回のジャクソンにも8回のウィックにもしっかり対応できていました。ストライクを振り、ボール球を見逃していました。

ハッキリ言って 完璧 です。何も言うことがありません。

いい当たりが正面を突いたり、相手ピッチャーの失投がいいコースに決まることもある。それが野球の面白いところ。

捕手坂倉も完璧です。打たれても打たれてもストライク要求。アドゥワは1回裏に5失点しましたが、6回まで投げ抜き 無四球 です。

こういうところが坂倉って他の選手と違うなあと思うところであります。昨日だけじゃなく、捕手坂倉はいつも「四球出すくらいならホームラン打たせろ」の精神です。

 

小園海斗。4打数2安打。

チームを引っ張ってくれていますが、小園個人は今が絶好調ではありません。70%くらいじゃないか。

坂倉は100%。小園は70%。末包も80~90%かな。

コゾスエサカの3人がケガなく揃い踏んでいる現状が、私はたいへん頼もしい。

残り26試合。小園海斗がいる限り、カープは優勝できると思います。

 

2016年の堂林翔太

堂林翔太。3打数0安打。2三振1四球。

新井がコゾスエサカを中軸で固定していることは嬉しい。

秋山野間の12番コンビも賛成。キク矢野の二遊間も賛成。アツと森下のバッテリーにも賛成。

新井采配のほとんど全てに賛成の私ですが、数少ない「うん?」が新井の堂林翔太への過剰な信頼です。

 

実は堂林翔太には優勝経験がありません。

中京高校の堂林は優勝しました。私が言ってるのはカープの話。

西川龍馬がよく

「俺は補欠だったから、3連覇には貢献してないよ」

と言っていますが、龍馬はあの頃サードやファーストで安部友裕やエルドレッドと併用されていました。

3連覇時の龍馬はタナキクマルのようなバリバリのレギュラーではないものの、チームを支える脇役として非常に重要な選手でした。

2018年当時、25歳だった西川龍馬は日本シリーズにスタメン出場するほどチームにとって重要な選手でした。野間峻祥も2018年の日本シリーズにスタメン出場しています。

 

一方、当時27歳だった堂林翔太は2018年も2016年もカープの日本シリーズに一切出場していません。

堂林がブレイクしたのは2012年のノムケン時代。14本塁打でブレイク。

カープは2013年と2014年にクライマックスシリーズ進出。堂林はクライマックスシリーズにスタメン出場した経験はあります。

だがリーグ優勝(3連覇)と日本シリーズでハムやソフトバンクと戦った時、チームに堂林はいませんでした。

2012~2014年、あれほどノムケンに期待された堂林が、なぜ2016~2018年のカープ3連覇にいなかったのか? 

 

その理由は…

 

新井貴浩 がカープに復帰したからです。

 

2016年の新井は450打数130安打100打点でセリーグMVPを獲得。

2016年の堂林は56打数14安打2打点。スタメンはわずか13試合でした。

 

2024年の堂林

2017年も2018年も堂林はパッとしませんでした。

このブログを始めたのが2017年。あの頃のカープは今のように僅差で首位にいたわけではありません。

5月時点で貯金20。9月の今頃は貯金30なんていう、かなり贅沢な3年間でした。

その中心にいたのが新井貴浩。27歳の菊池涼介が40歳の新井貴浩を「お兄ちゃん」とか「タカくん」とか呼んでいた時代です。

 

新井が引退し、バティスタも無実の罪で退団。

そしてブレイクしたのが堂林でした。

堂林は2020年に400打数112安打。規定打席にも到達し打率.279、14本塁打。

久しぶりにサードに入ることも多かったですが、守備率9割でサトテルレベルのエラー数でした。この年はコロナの無観客試合だったため誰も見ていませんでした。

 

2021年も70試合、2022~2024年も100試合ペースですっかり一軍定着した堂林。

もし今のチームに末包昇大がいなければ、私も堂林をスタメンで試合に出し続けるでしょう。

だが今のチームには末包昇大がいる。私なら堂林を2番や6番で使うことはありません。

 

新井貴浩監督は一昨日「2番堂林」、昨日「6番堂林」をスタメンさせました。

私は「1塁堂林」を絶対的に信頼しています。「代打堂林」も割と好きです。

だが堂林に「繋ぎの打撃」はあまり期待していません。堂林に期待するのはあくまで「タイムリーヒット」です。

 

野間、小園、坂倉には「タイムリーヒット」の他にも「粘り」「四球」「繋ぎ」「進塁打」などが期待できる。キクと矢野もそれに近い打撃を期待できる。

末包には「粘り」と「進塁打」がありませんが、「タイムリーヒット」「四球」「繋ぎ」はある。

堂林は末包よりさらに確実性が一段落ちるというのが私の見立てです。堂林は末包より「四球」と「繋ぎ」の確率が低い。

 

2024年の堂林に期待できるのは「タイムリーヒット」だけなんですよ。

相手がスカタンピッチャーならそりゃ四球も粘りもできるよ。

だが昨日一昨日の東、ジャクソンに堂林は手も足も出ませんでした。

 

8回表1対6。2死12塁。打者堂林、投手ウィック。

キャッチャーの山本祐大も堂林をナメナメでした。前の打席もその前の打席もジャクソンの150kmに押されまくっていたからです。

この場面でも山本はウィックの155kmで堂林をグイグイ押し込み、最後は遊ゴロ。

私はあっさり三球三振するんだろうなと思いながら見てましたが、堂林が3球続けてファールで粘ったのは嬉しかったです。

 

何が言いたいかというと、堂林はV3戦士じゃないんですよ。

中崎とタナキクは完全にV3戦士。アツも野間もV3。

同世代の堂林翔太ですが、実はあの3連覇の輪の中に堂林はいませんでした。上本崇司もあまりいなかった。

 

2024年の堂林。

頼れるベテランではあるんですけど、2番や6番で「繋ぐ」という仕事にはあまり向いていない気がします。堂林は「決める」ことの方が得意です。確率は低いけど。

中村奨成もまだ「繋ぐ」はできません。左投手が相手の時、新井はちょいちょい2番に右打者の奨成や堂林を入れますが、あの並びは繋がらないと思います。

 

「6番ならいいじゃん!」

うーん…私の中で6番堂林は「ぎりぎりアウト」です。ない。堂林は7番です。

昨日の並びなら6番はキクでよかった。7番堂林、8番矢野。

今日も坂倉がマスクをかぶる可能性が高いので、1塁は堂林になる可能性が高い。6番堂林じゃ負けるぞ。7番堂林にしろ。

 

本日のゲームプラン

ケイvs床田寛樹。

ケイは左投手です。1塁は堂林か佐藤啓介か。

 

コゾスエサカは好調です。

カープ打線は全体的にボール球を見逃して、ストライクを振れています。昨日も一昨日も1点しか取れてませんが、全く大丈夫で正しい野球をやれています。変える必要はありません。

捕手坂倉のリードも完全に正しい。昨日6失点しましたが、坂倉はいつもストライク先行で追い込んで、3球目もストライクで勝負します。最近このパターンでちょくちょく打たれていますが、私はこの配球が大好きです。今日もこれで行け。

 

菊池涼介に休みがありません。

キクが元気ならそれが一番だけど、来週の巨人戦にキクはフル出場してもらいたいので、少し休んでおいたらどうか。

佐藤啓介が一軍昇格したのはセカンドでスタメンするつもりじゃないのか? 二俣でもいいけど。

 

DeNAが強いことも事実です。オースティンがいたらあのチームは強いんだよ。

ただしDeNAにリードされても、後半にチャンスを作れます。

昨日も一昨日も5点負けてましたが、後半に走者を溜めてチャンスを作れました。

DeNAは先発も弱けりゃ、後ろも弱いです。最後まで諦めるな。