2020.11.23(月) 宮崎フェニックスリーグ
西武 1-1 広島 南郷
昨日宮崎でええもん見たわー。高卒新人の玉村昇悟君(19)です。
福井県立丹生高校出身。スクスクと伸びてるじゃないの。おっちゃん嬉しいわ。
山口翔、ツーシーム?
山口翔(20)、5回4安打無失点8奪三振!・・・なんですが手放しで褒められる内容ではありません。
山口の最大の武器であるフォーシームを二軍の若い左打者にバカスカ捉えられておりました。
8奪三振はほとんどがツーシームで取ったものですが、内容が良くなく結果オーライ。
そもそも「山口翔がシュート系を投げている」という話を私は聞いたことがありません。
昨日はメチャクチャ切れてました、山口のナチュラルシュート(ツーシーム?)。
前回16日の登板でもストレートがシュート回転しているなあと思ったんですが、もしかすると意図的にシュートを投げているのかも。来年も引き続き観察しよう。
課題の四球は5回で3つ。これでも少ない方だと褒めたくなるのが山口翔の現在地。
正直一軍の先発ローテまでにはまだ3年以上の道のりが必要だという印象を持ちました。
山口君て体が柔らかいんでしょうね。肩周りだけじゃなく下半身まで柔らかい。全身の可動域が広い。
だから苑田さんが「素材」として惚れ込んだのですが、体が柔らかい分、フォームも固まりにくいというか再現性を維持するのが難しいのではないでしょうか。だからコントロールが悪く、球威にもバラツキがある。
ハッキリ言って山口が一軍でストライクを取るイメージが全く湧いてきません。藤浪晋太郎よりも湧かない。
昨日の昂也君と違って山口翔はまだまだ下でやることがあります。大竹寛のような成長曲線でイイと思います。6~7年目にシュート覚えてローテ入り。
玉村昇悟、快投
高卒ルーキー玉村君(19)。
19歳ですが玉村は高校時代から非常に完成度の高い投手でコントロールと球持ちが良いです。
立ち上がりに1失点しましたが、その後を抑えて3回1安打1失点。
とてもまとまっています。力感なくストレートとスライダーでストライク先行ピッチングができます。
ウエスタンリーグのデビュー戦では1死も取れずに降板。打者6人に被安打6、3失点。防御率無限大。笑
しかし可能性も無限大ですよ。私は玉村は先発タイプだと思います。
野手で一軍に近い人
野手で目に留まったのは中村奨成(21)。
今年の夏頃から「中村の打撃は一軍レベル」と思っていましたが、最近は「守備も一軍レベル」になってきました。
とにかくキャッチングが良くなりました。ワンバウンドもよく止めるし、体が大きく見えます。投手に安心感を与えています。
フレーミングはちょっとやり過ぎな時もある。あざといって意味。笑 でも奨成っぽくてスキです。
スローイングも安定してきた感じがします。昨日もセーフにはなりましたけどいい2塁送球がありました。
んで私が特に気に入ったのは2回裏のトリックプレー。
中村奨成は2死12塁の場面で、投手山口にゆっくり返球するフリをしながらしれっと2塁へバズーカ送球しました。牽制です。
これがショート小園がジャンプしても捕れない高いタマとなり、2人の走者にそれぞれ進塁を許しましたが、私は非常に良いプレーだと思いました。
来季一軍で使える武器です。中村奨成のフェイクバズーカ。巨人の岡本和真あたりなら刺せると思います。カープにまた新たな2塁牽制球のパターンが増えました。
※参考記事:名勝負列伝2013「長野久義vs今村猛」
もう一人、来季一軍で見たいなあと思ったのが羽月隆太郎(20)です。
昨日2安打。凡打した打席も内容は良いです。三振しないようにインサイドアウトを意識しています。T近本光司や東出輝裕っぽいです。
羽月の打席では外野手が前に出てくるため3塁打の可能性が高くなります。
羽月はウエスタンリーグ49試合で打率.349。52安打中、3塁打×3本で2塁打×1本。一軍デビュー戦でも3塁打を打ちました。
私が野球の中で一番好きなプレーはズバリ三塁打です。天然芝球場の3塁打こそ野球の醍醐味。
去年の今頃も同じことを言いましたが、羽月隆太郎も来シーズンの1番打者候補です。
まだ一軍が遠い人
石原貴規(23)、最近は東出に打撃を買われて代打で登場しています。
私は石原の守備を買っているんですがね。苦笑
坂倉将吾(22)は背番号が31に変わり、来季は期待打席到達を目指す。中村奨成(21)は守備面で坂倉を超えてきてます。
すると會澤翼がまさかの第3捕手?磯村嘉孝はいずこへ?
石原貴規のライバルは會澤翼と磯村嘉孝。ルーキー森浦大輔専用機つっても森浦は当面リリーフみたいだし、苦しいぜ石原。
韮澤雄也(19)。最近2塁でのスタメンが増えています。
小園がショートで出ているからですが、ドラフトで矢野雄哉(亜細亜大)を指名した影響もあるのかもしれません。
とっても細かい話ですが、韮澤君はセカンドが似合っている気がします。
ショートの時はドタバタ慌てる感じでしたが、セカンドでは落ち着いて待って捕球できているように見えます。
まだフェニックスリーグで2~3試合見ただけですが、G篠塚利夫がショートからセカンドに回ってレギュラーを掴み始めた頃の雰囲気に似ています。←40年前
前田智徳がビヨンドマックスにダメ出し
さて本日の日本シリーズ第3戦。
テレビ朝日で前田智徳(49)と前田健太(32)がダブル解説。
私と前田智徳は同級生でねえ・・・
30年前のドラフト会議で「そろそろ俺が呼ばれるんじゃないか」と思っていたら、カープが4位指名したのは前田智徳(熊本工業)でした。
「誰や、前田って?甲子園出てる?知らんのう・・・」が第一印象でした。
そこからの大活躍は皆様ご存じの通り。前田の高校の先輩は川上哲治氏。んで後輩の山口翔君は現役唯一の熊工OBです。
そんな前田が最近なぜかyoutubeに出まくっています。
高橋慶彦復帰説で盛り上がっていた頃、私は密かに前田智徳の二軍監督とか一軍打撃コーチにも期待していました。しかしやっぱり今年も実現はせず。
たぶん前田はこのまま衣笠祥雄路線でしょう。まさに孤高の天才。笑
カープ以外の可能性ですか? 私は大賛成ですよ。巨人のユニフォームでもソフトバンクでも前田には現場復帰してもらいたい。敵に回せば手強そうですけどね。
そもそもカープは佐々岡から新井東出への流れ。前田が東出や新井の下で働くことは考えにくい。
来年50歳になる前田がカープに戻る可能性は緒方監督やノムケン監督が再登板する時でしょう。これはかなりの低確率です。
そんな前田の打撃理論が最近の名球会チャンネルや川上憲伸カットボールチャンネルでご覧になれます。
私が一番ツボだったのは前田智徳が最近の飛ぶバット「ビヨンドマックス」にダメ出ししている動画です。
実は草野球界に20年ほど前から「柔らかい金属バット」が登場しました。
ミズノ社のビヨンドマックスシリーズ。通称ビヨンド。12月にはまた新製品が発売されます。
私の息子が所属する少年チームでも大半の子はビヨンドです。価格は15,000円~ 大人のビヨンドなんて1本3万円以上しますよ。
私の息子は普通のアルミバット4,000円のやつ。私自身のバットは黒いカーボン製にこだわってます。予算8,000円。
なんかね、自分の技術が未熟なクセにね、
高級で上等な道具を使いたがるヤツに私は非常に抵抗を感じるんですよ。お前は巨人かと。
前田智徳もビヨンドマックスのことを
「けしからんバット」
と一蹴。私も完全同意です。
なんで金出して三軍制がアカンのか?
なんで金出して飛ぶバット使ったらアカンのか?
キライだからです。爽やかじゃないから。
それにしても前田智徳。
もう引退して5年以上経つのに、まだ打撃のことでつべこべと前置きが長いんですね。
「空振りしたらどうしよう」「バッターボックスのどこに立てばいいですか」とか。
ならいっそもうユニフォーム着りゃいいのに。コーチに戻って誠也を指導してくれって意味です。
誠也と打撃理論を交わせるOBは貴重です。OBにもなかなかいない。
上の動画の7:30~8:20あたりが前田の打撃理論「高めの150kmに目付をしておいて、距離の取れる低めに対応する」で、
9:45~10:20が「ラクをしてHRを打とうという魂胆がけしからん」です。
前田の基本と前田の哲学。実に面白いです。