佐藤柳之介と渡邉悠斗の第一印象

2024.11.22(金) 

日本 9-6 ベネズエラ 東京D 

牧秀悟満塁ホームラン。牧はスライダーを打つから好きなんですよ。

私が小園にホレたのは7年前のキューバ戦。

私が牧にホレたのは4年前の大学代表vs高校代表です。

 

野球は生き物

近年は色んなものがデータ化されて、カープのキャンプでも一球ごとにタブレットをのぞき込む選手の姿が目に付きます。

これが昭和なら

「たわけ!そんなものを見てるヒマがあるなら、外でも走ってこい!」

てなもんです。

「外」というのはグラウンドの外のこと。要するにロードワークに行ってこい、という意味です。主にピッチャーのメニューです。走り込みと同義語。

 

データも大切だと思ってますが、試合の勝敗を分ける場面にはやはり「匂い」が漂ってます。そこで打つヤツがスター選手。

そこでまっすぐか来るのかスライダーが来るのか。

ここでまっすぐを投げるスライダーを投げるのか。

その答えはデータの中にはありません。事件はグラウンドで起きてます。

 

坂倉はまっすぐも投げるし、スライダーも投げます。

牧もまっすぐも打つし、スライダーも打つ。

「当たり前だろ!」

と思ったアナタ。コレって案外当たり前じゃないんですよ。

 

プロでもピンチで強いまっすぐを投げられない投手はザラにいます。

同様にチャンスで絶対スライダーに手を出さないバッターもいます。

コレを観察してメモに残してるのが坂倉。メモらず記憶だけなのが私。

 

牧はチャンスでスライダーを打つんですよ。

解説の辻発彦は「牧はまっすぐ狙いだったけど、高めに来たからスライダーを打ったんじゃないか」と分析。

満塁でベネズエラの投手は初球スライダーから入ってボールワン。

実はこの投手、牧の前の4番森下、5番栗原にほぼ全球ストレートだったんですよね。

んで同点の2死満塁で牧に初球スライダー投げてボールワン。

野球人の99.9%が「次はストレート」を待つ場面です。

牧はここでスライダーを打つんですよ。結果は試合の勝敗を決める満塁ホームラン。シビれるねえ…

4年前、大学4年生の牧秀悟に向かって私は

「最速156kmの西純矢のスライダーを狙い打つセンスはただものではない」

と大絶賛しています。※参考記事

私は打った後にホメません。それは素人とデータ信者のやること。

私は打つ前にホメる。

  

富士大学のふたり

2024.11.22(金)

創価大 3-0 富士大 神宮 

明治神宮野球大会高校の部で今、広商旋風が巻き起こってます。※スポーツ報知

でも今日は 富士大学 の話をします。

理由はもちろん佐藤柳之介と渡邉悠斗がスタメンで出たから。

 

佐藤は4回3失点。3四球が残念。

渡邉は4打数1安打。1本出たけどチャンスで凡退。

近藤スカウトが渡邊に「牧のようなバッターになってほしい」と言ってましたが、その道は果てしなく険しいぞ。※日刊スポーツ

 

今日の本題は佐藤柳之介のほうです。

佐藤は非常に制球の良い投手と見ていただけに残念な3四球でした。

こちらの映像で見ると、1個目の四球は「ストライクでもいいんじゃないか?」というきわどいボール。

2個目の四球は「あれれ、ストライクからボールになるチェンジアップなのに振らないの?」というボール。1塁も空いてましたし。

これで1回裏2死12塁。

この後、ポテンヒットをライトとセカンドの間に落とされ、打球処理にもたつく間に1塁走者まで返って2失点。

 

2回裏も良いコースなんですが、まっすぐが低めに外れてボール。

草野球ではこういう時、「低いのオッケー」と言って投手を励まします。高めに抜けた四球より、低めに外れる四球の方が内容は良いという意味です。

送りバントで1死2塁。2点負けてる富士大学。

9番の投手は三振に切り2死2塁。

1番の左バッターに上手くレフト前に落とされる。これもショートがジャンプするような打球だったので1死2塁だったらホームインできたかなという打球で0対3。

 

総じて「ツイてない」と擁護できる内容ではありましたが、私が期待していた佐藤柳之介にしては球威もコントロールも良くなかったのかなと思います。

私が佐藤柳之介を高く評価する理由となっている動画がこちら。大学3年時の日本代表合宿です。

 

大学日本代表候補たちの合宿で、シート打撃のような練習をしている動画。

投手が佐藤、打者が佐々木泰。ドラフト後にこの動画をご覧になったカープファンの方も多いと思います。

私はこの動画をドラフト前に見ました。

右バッターでいいのがいないか探していた時期です。そこで「この左ピッチャー、良いタマ投げるな」と思いました。

 

今見ると逆球ばかりですが、当時はストレートのノビとスライダーのキレに感心しました。

1球目のストレートのノビを見て「おっ」となり、2球目のスライダーがキャッチャーの構えたところにズバンと来て「へぇー」と感心しました。

昨日の試合でも四球で負けるなど、もしかすると佐藤は評判ほどコマンドの良い投手ではないのかもしれません。キャンプで再チェックします。

 

渡邉悠斗は4番1塁でスタメン。

1回表1死12塁でボール球を振って三振。創価大のエースもドラフト級の好投手でした。

4回か5回に1塁守備でエラーではありませんが、味方の送球を後ろに逸らすシーンがありました。

7回か8回には12塁間のゴロを素早く処理して投手を助けていました。

9回表の最後の打席ではチャンスを広げるセンター前ヒット。3点差でしたら大振りせず、謙虚なバッティングでした。

 

渡邉もキャンプでチェックしますが1塁は厳しい感じかなあ…というのが第一印象。

別の試合のレフト守備も見たことありますが、第一印象では西田真二レベルですかね。

若い人にわかるように例えるなら、渡邊悠斗のレフト守備は「球際に弱い末包」といったところ。「強肩」というふれこみですがそこまでの印象もない。

 

まあまだわかんないですけど、とりあえず佐藤と渡邉の学生野球は終わりました。

青学の佐々木泰はまだ生き残ってます。昨日ケガしてましたが、明日は出られるでしょう。

一軍はマツダでファン感謝デーです。10年前の神宮大会を制した九里亜蓮は登場するか?


おしまい
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ありがとうございました。

-雑感