ベース板の上の強さとは何か?[野球用語の基礎知識]

キャンプ第2クール2日目。

今日はピッチャーの投げるボールの「ベース板の上の強さ」について解説した後、カープ選手のシート打撃・個別寸評に参ります。

 

ベース板の上の強さとは?

昨日、解説の横山竜士が自分の教え子である玉村昇悟の投げるタマについて、

「玉村は150kmを投げるタイプではありませんが、彼のボールには ベース板の上の強さ があります」

と語りました。

 

ベース板とはホームベースのことです。

この「ベース板の上のボールの強さ」については複数の色んな解説があります。

昔は「初速と終速の差が小さい」と言われましたし、近年は「回転数が多く、ホップ成分が高い」などと言われます。

どちらも間違いじゃないと思うんですが、結局「ベース板の上の強さ」とは要するに、

バッターを押し込む強さ

のことだと思います。「差し込む」や「詰まらせる」も同義でしょう。

 

例えば現役時代の藤川球児は「速い球を投げますよ」というフォームからどえらいスピンのボールを投げてきました。これはこれで「ベース板の上で強いボール」です。

玉村の場合はゆったりしたフォームから指にかかったストレートがピュッと来るため、バッターが詰まって差し込まれます。だからこちらも「ベース板の上の強さ」がある。

元ソフトバンクの和田毅はゆったりしたフォームからピュッと来る上に、左腕がバッターから見づらいため、バッターはますます「ベース板の上の強さ」を感じます。

 

結局「ベース板の上で140kmのボール」と「ベース板の上で150kmのボール」があった場合に、必ずしも150kmのほうが強いとは限らない という意味です。

2300回転と2500回転も同じこと。ベース板の上でのスピン量が上だから、必ずしも2500回転が強いとは限りません。カーブとストレートの腕の振りが同じピッチャーであれば、130kmのストレートでもバッターは差し込まれるのです。

 

この理屈は非常に「野球っぽい話」なので私は好きです。

「150kmで回転数がこうで、角度がこうだから打たれない」という理屈は「テレビゲームっぽい話」です。

高い場所から投げ下ろされたボールをバッターが「速い」と感じていた時代もあれば、低い場所から高めを狙ったストレートを「速い」と感じる時代もあるのです。

俗に言う 球威 とはいつの時代も「ベース板の上の強さ」のことです。それはバッターのタイミングの取り方や考え方、または相手ピッチャーの特徴によってその場その場で変わるものです。

もし160kmのピッチャーがいつも勝てて、140kmのピッチャーがいつも負けていれば、野球というスポーツはここまでファンから愛されなかったでしょう。

 

寸評・投手陣

というワケで、昨年5位だから今年も優勝できないとは限らないのです。

順位予想が毎年外れるから、野球は100年間愛されてきたのです。

 

シート打撃の寸評です。

大瀬良・床田

まだまだ仕上がり50%。これが普通です。

新井はマジで10日の紅白戦で大瀬良と床田にも「結果と内容」を求めるのだろうか?ウソやろ。

 

森翔平・高太一

こちらもまだ60%。昨日の内容では紅白戦で打たれちゃいそうです。

 

玉村・森下・岡本・島内・森浦

この5人は80%の仕上がり。玉村は150km近く出てました。

この5人は紅白戦で打ち込まれることはないでしょう。キッパリ。

 

高橋昂也・鈴木健矢・辻大雅・益田

昂也は小園にHR被弾。健矢と辻は制球バラバラ。

横山は益田が大好きで、やたらと益田を推してましたが、私の見る限り益田はちょっと厳しいです。右打者へのツーシームにはキレがありますが、左打者には投げる球がないような感じでした。紅白戦で益田は小園や坂倉の打順に当たらないといいですね。

 

寸評・野手陣

小園海斗。

WBCに向けてセカンドとファーストを守る。ドタバタしてました。

打撃も仕上がってるとは思いますが、昨日は寒かったせいか、あまりマン振りはしてませんでした。

 

勝田成。

やっぱりこいつはくせ者です。いやらしい。

第1打席と第2打席に連続で見逃し三振をしましたが、第3打席でもまだツーストライクまでボールを見ます。

なんでかと言うと、この練習が「1死1塁のシート打撃だから」です。

なるるはきわどいストライクゾーンを見逃してストライクゾーンを確認したり、ランナーが走るのを待ったり色々してました。なるるのやってる練習は「試合のための練習」でした。

ルーキーとは思えん。野球センス抜群だ。昔の俺みたい。

守備ではショートとサードにも入り無難なプレーでしたが、特筆するほどでもなかった。なるるはやっぱりセカンドが一番上手そうです。

 

小林結太。3打数3安打。

スポーツ紙は喜んでますが、小林結太はまだまだです。アイツのは「練習のための練習」です。

ルーキーにしてはよく頑張ってますが、1死1塁で玉村か誰かの時に、1塁走者のキクが完全にモーションを盗みました。左バッターでもあれは完全に見えてたはずです。

なのに小林は無邪気にカーブを引っ張ってライト前ヒット。カウントはまだ1ストライクでした。あそこは1球待ってランナー2塁になってから打つべきでした。

守備では1死13塁の場面で、座ったままピッチャーに返球してました。ドアホか。1塁走者に走られるぞ。

 

二俣翔一。

シート打撃で3時間ずっとキャッチャーでした。レフトに回ったかもしれないが、私は気付きませんでした。

肩はいいんですが、やはりキャッチングが危なっかしい。延長12回の緊急捕手なら大合格でキムタクより上ですが、一軍の第3捕手としてはかなり危なっかしいです。

打撃もボールの下をこすってファールする、悪い時の二俣でした。ハッキリ言ってホームランできるタマは何球もありました。

このままでいいのかね?マティよ。

 

菊池涼介・秋山翔吾。

元気です。キクはホームラン打ちそうでした。秋山は全球真芯で捉えていました。

 

佐藤啓介。

守備も打撃もノー感じ。今のままでは沖縄には行けないぞ。

守備ではセカンドにもファーストにもサードにいなかったと思います。どこを守ったんだろ?レフトの選手が少ないのでレフトだったのかな?

 

辰見鴻之介。

ヒットも打ったし、けっこう球数も稼ぎましたが、この日の辰見は守備での貢献度が高かった。ショートとサードでそつなくプレー。守備固めに使えるとは言いませんが、延長戦の緊急時には役に立ちそうです。

盗塁成功はまた益田相手だったのでまだ保留。

 

前川誠太。

バットに当てるのはやっぱり上手いです。

実は一軍は右の代打が少ないです。意外と前川は重宝されるかもしれません。ライバルは堂林と渡邉悠斗です。 

 

渡邉悠斗。

ファーストでマズい守備を連発しました。一軍でファースト渡邉はかなり怖いです。一時期の佐藤啓介のファーストのようです。

ただスイングは非常に良い。シート打撃ではコンパクトに振ってましたが、ライブBPの時はどえらいフルスイングでアホみたいに引っ張りまくるスイングはおっちゃんの好みです。

守備はズタボロ。走塁もスカタンぽいですが、バットに当たれば何かが起こりそうな気配はします。

 

統一ベースの「厚さ」

ところで今年から1塁2塁3塁のベースの大きさが少し大きくなりました。

走者と守備者の接触事故を減らすことが目的で、MLBと同じサイズの「統一ベース」になってるそうです。

7~8cm大きくなったので、盗塁成功率が少し上がるかなと思ってましたが、昨日のシート打撃では8回走って4回くらいアウトでした。

 

きわどいタイミングでセーフに見えたプレーを、2つくらいアウトとコールされました。

この原因はベースが大きくなってるのと同時に、ベースが 薄くもなってる からじゃないでしょうか。

ランナーが「ベースに触れる」までの距離は確かに7cm近くなりました。

そのかわりベースが薄くなった分、「ベースを踏む」までの距離が7cm遠ざかったんじゃないか?

 

昨日のアウト判定はたまたま偶然かもしれませんが、新しいベースが薄くなってることは間違いありません。確実に薄いです。

大きくなった分、薄く感じるのかなと思ってましたが、昨日辰見か誰かがヘッドスライディングで2塁アウトになった時、「薄い分だけベースを踏むまでが遠くなってるのかも」と思いました。今後も観察を続けます。

言っときますが、MLBで盗塁が倍増した理由は統一ベースの影響じゃなく、牽制禁止ルールの影響ですからね。この二つは同じ年に同時導入されました。


おしまい
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ありがとうございました。

-赤辞苑