今日も唐突に乱闘の話をします。
あたしゃ昔からプロ野球の乱闘があんまり好きじゃないんですよ。時間がもったいない、野球を観たい、はよ試合を始めろって感じ。
それに「味方の一人が暴れ出したらチーム全員で乱闘に参加しないと罰金」だなんて理不尽すぎませんか。笑
こないだ玉村昇悟がソフトバンクのアストゥディーヨにデッドボールをぶつけた時、球場が久しぶりの乱闘か!?とちょっと盛り上がりました。
アナウンサーは「いろんな意味でヒヤッとしましたw」と笑いました。
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佐々岡vsクラークの乱闘
玉村のストレートを右足に受けたアストゥディーヨはバランスを崩して、マウンドのほうによろめいただけなんですよね。
それが40代以上のプロ野球ファンには「当てられた瞬間に沸騰してピッチャーに向かってダッシュする外国人」に見えたわけ。
ネットでは「若い坂倉と玉村には何が起こったのかわかっていない」「捕手なら投手を守るためにアストゥディーヨに抱きついて止めないといけない」との声があがりました。
解説の佐々岡も「一瞬ヒヤッとしましたねw」と苦笑いしましたが、佐々岡と言えば現役時代にヤクルト戦でクラークに吹っ飛ばされたことが懐かしいですね。
佐々岡は何発もパンチを受けてけっこうボコボコにされました。顔面は流血、ユニフォームボロボロ。令和の今日では考えられないような大乱闘でした。
確かクラークはその後、100万円か200万円のかなり高額な罰金をNPBから請求されたように記憶しています。
んで佐々岡のほうはどうなったか?
クラークに何発も殴られて、地面で頭も打っています。
救急車に乗って脳波の検査でもしたのか?
いいえ。
佐々岡は続投しました。笑
「佐々岡続投」とは一瞬ヒヤッとするフレーズですが、この時の続投は三村監督の命令で本当に5回まで投げさせられたのです。
見事勝利投手に輝いた佐々岡投手は試合後に
「気合いを入れ直した。みんなのおかげで勝てた」と語っています。朝日新聞
まあ時代も時代ですがカープもカープですねってエピソードです。
1994年4月の話ですから今からおよそ30年前です。
我々昭和人はこういう経験をしてきているので、中6日100球に激しく違和感を感じるのです。中4日100球は過酷だと思いますが「中6日なら120球は大丈夫だろ」っていう佐々岡監督の主張には私も激しく賛成です。
21世紀の乱闘
近年はめっきり乱闘がなくなり、寂しいと思っているファンも多いのではないでしょうか。
審判への抗議もほぼ絶滅し、試合は時短の方向に流れています。
とはいえメジャーリーグや国際大会では今なお乱闘が散見され、WBCでは逆に喜びすぎて大ケガするというハプニングもありました。ちなみに栗林良吏の今年の出囃子がそのケガした選手の曲に変わっていました。
エドウィン=ディアスの大ケガは本当に残念で不幸なことですが、私はこういうラテンのノリが大好きです。
こないだもサッカー選手ロマーリオの話をしたばかりですが、ラテン系の選手が喜怒哀楽をむき出しにしてプレーするところが好き。
乱闘はいけないことだが、気持ちはわかると言いたいのです。
一方、冷静な日本人に乱闘は似合わないですね。NPBの最後の乱闘っていつだろう? コロナ時代はツバを飛ばすケンカはやりにくかったですからね。
バレンティンvs金本知憲が最後かな?
會澤翼vs山口俊が最後かな?
ある愛の詩
さて私は乱闘や暴力を好きではないので、この話はこれ以上広げません。
ここからは恋愛映画の話に変わります。なんでやねん。
いや、実はですね、ある名作映画の中に乱闘シーンが出てくるんですよ。
私の妄想は玉村vsアストゥディーヨから佐々岡vsクラークへと行って、
「そう言えばあの映画の中にも乱闘シーンがあって、それでちょっと彼女ともめちゃうことがあったなあ」となるわけです。
その名作の原題はLOVE STORY。そのまんま。笑
日本語では
ある愛の詩
として広く知られています。
日本で公開されたのは1971年3月。私はまだ生まれていません。
でももし現在20代の若者が今この映画を見ても美しい映画だと感じると思います。涙が出る人は出るでしょう。
どこかで見たようなお決まりの恋愛パターンが何度も出てきて、新鮮さを感じないかもしれません。
お互いの第一印象は最悪。出会った頃はケンカばかり。
身分の差と親の反対。安アパートでお姫様抱っこ。そして不治の病・・・
1970年代以降の日本の映画、日本のドラマはこの映画の数々の名シーンをパクりにパクってきました。
この映画を観て「どこかで見たような映画だな」と思ったら、あなたが見たドラマや映画のほうがある愛の詩をパクっているのです。間違いありません。
例えば今年の冬は日本各地で雪が降って大変でしたが、
雪の積もったところに大の字に寝転ぶ写真をよく見かけました。
こんなようなやつ。
よく見るでしょ。スキー場のCMなどでも。
実はこれを世界で最初にやったのもある愛の詩だと思うんですよ。←仮説
二人は雪の積もった公園で雪まみれになってキスをします。このシーンの美しさは当時の人たちにはそうとう鮮烈だったでしょう。50年経った今もなお美しいと感じます。
映画を見たことがない人でも、50年後の今、雪を見れば大の字になってインスタ映え。そういう歴史と文化を生み出した映画がある愛の詩なのであります。私個人の仮説ですよ。
この映画には「面白い」とか「泣ける」要素もありますけど、私は断然美しい映画だと思います。
古き良きボストンの町並みも美しいし、ブルックリンのダウンタウンも良い。季節も移ろい行くし、登場人物全員が愛すべき美しい心を持っています。
巨人ファンの方にこの美しさは理解できないかもしれません。
主人公の青年がハーバード大学でアイスホッケー選手なんですよ。アイスホッケーのシーンもかなり美しいです。
アイスホッケーも乱闘がつきものでした。今もそうなのかね?
愛とは決して後悔しないこと
最後に野球の話も少し。
アメリカには四大スポーツというのがあって、それは野球、アメフト、アイスホッケー、バスケットボール。
私は野球ファンなのでいつまでも野球が一番ですが、アメリカでは現在四大スポーツの序列が大きく変化しているそうです。
例えば毎日新聞によると現在の人気度は以下の通り。
1位 アメフト 70%
2位 バスケ 61%
3位 野球 57%
4位 サッカー 49%
5位 ホッケー 37%
これ去年のワールドカップ前に調査された人気度です。カタールW杯や今回のWBCでまた順位が動いているかもしれないです。
20世紀の頃はもっと拮抗していた印象ですが、最近のアメリカではアメフトの一人勝ちに近い状態だそうです。
10%差ならわずかな差のように感じますけど、10ゲーム差と言われると確かに首位を独走していますよね。
日本の野球界ではMLBの収入がスゴいだの、野球の国際化が進んでいるだのと聞かされてきましたが、MLBはMLBでNFLとの差を縮めようと必死なのかもしれません。
ウィキペディアによると2018年のNFLの総収入が年間150億ドル。MLBとNBAが100億ドル。NHLが37億ドル。MLSが8億ドルだそうです。ちなみにNPBが18億ドル。
WBCでだいぶ世界の野球ファンも増えたと思います。日本もこれから盛り上がるでしょう。
私はサッカーも好きなんですが、学生時代はチームメイトからよく「裏切り者」と言われてました。
佐々岡がクラークに吹っ飛ばされていた頃、日本はドーハの悲劇とJリーグ設立で空前のサッカーブームでした。あの時はNPBもJリーグへそうとう危機感を募らせました。
みんなで仲良くいろんなスポーツを楽しめればいいですね。