映像チェックシリーズ第3弾。
黒原→森と来て中村健人と見せかけてのアンダーソンです。
私はかつてヘルウェグやDJジョンソン、スコット、ネバラスカスを初めて見た瞬間に
うわ、微妙・・・
と見抜きました。
ただケーシー=ローレンスの時は12~13勝できる!と思いました。
そんな私が今からドリュー=アンダーソンの映像を見て、彼が日本で活躍できるかどうかを検証します。
顔は良いが制球がダメ
アンダーソンの体格や顔を見ると「右のクリス=ジョンソン」という雰囲気ですが、ピッチャーとしては正反対のタイプですね。
KJはコマンド抜群型。ドリュー=アンダーソンは豪腕型です。max155km
アンダーソンは全投球の半分 が逆球です。ハッキリ言ってノーコン。だからと言って「使えない」わけではありません。逆球型のエースも大勢います。野茂英雄や川口和久。
近年こういう荒れ球タイプのエースは少ない。160km投げる子もコントロールいいもんね。千賀滉大なんて160kmとお化けフォークでしょ。少々コントロール悪くても良さそうだけど、千賀の制球はけっこう良い。四球も少ない。
藤浪晋太郎は160kmとカットボール。んで制球最悪。レベルが向上したNPBの打者の前で、荒れ球系の藤浪は全く通用していません。藤浪の場合は投球フォームに問題があると思います。
ドリュー=アンダーソンの投球フォームはオーソドックスにとまっています。左肩の開きがちょっと早いような気もしますが許容範囲内です。
オーソドックスなフォームとやせ気味の体格、大人しそうな表情などから、素人は
「まとまっていて制球力がある」
というイメージを持ちがちですが、彼のボールは豪球で荒れ球です。全然まとまっていません。アンダーソンは力でねじ伏せるタイプです。
若い頃の大竹寛に似ている
アンダーソンが誰に似てるか考えたんですが、コルビー=ルイスとは全然違います。
ルイスはカーブとストレート中心。しかも制球抜群でした。メジャーでは160kmで押してたそうですが、NPBのルイスはコントロール重視で150~155kmのフォーシームをコーナーにズバズバ投げてました。
クリス=ジョンソンも150kmですが、ジョンソンのボールは動いてました。ツーシームとナックルカーブ。こちらもコマンド抜群。沢村賞。
アンダーソンは野茂や川口和久ほど荒れてはいない感じ。逆球だけどストライクゾーンの中には来る。球種も川口より多い。スライダーは2~3種類ある。
アンダーソンの良い球は高速チェンジアップです。フォーシームが平均150kmでチェンジアップは平均140kmくらい。
高速チェンジアップは10年ほど前にNPBで大流行しましたが、最近あまり見かけなくなりました。カープでこのボールを操っていたのが大竹寛です。アンダーソンはシュートを覚える前に高速チェンジアップを多投していた20代の大竹寛に似ている気がします。アンダーソンは大竹より球種が多いため、九里亜蓮を球速155kmにしてコントロール悪くした感じもします。
豊富な球種
スライダー、カット、カーブは色んな曲がり方がある。どれがどれかよくわからない。意図的に投げ分けてるのかもまだわからない。
チェンジアップが140kmですが、フォーシームが低めに伸びるため、低めチェンジアップはとても効き目がありそうに見えます。このボール、チェンジアップじゃなくて高橋昂也の投げるカットボールにも似ている。昂也のカットもチェンジアップのように落ちるんですよ。
んでアンダーソンは右打者の内角に落ちる球も持ってる。私はシンカーだと思うんですが、これがアンダーソンのチェンジアップかもしれません。
アンダーソンの一番良いボールは圧倒的にフォーシームです。これが彼の決め球です。
大谷翔平を仕留めた高めも良いですが、私が惚れ惚れするのは低めで浮き上がるようなフォーシームです。非常に美しい。ルーキーイヤーの小林幹英を思わせるストレートです。
上の動画を見る限りではアンダーソンは全くまとまっていません。四球で自滅するタイプに見えます。しかし来日前のコルビー=ルイスも「荒れている」と言われてました。だがルイスはNPB球にアジャストし、制球の重要性を学びました。アンダーソンもそうなってもらいたいものです。
以上が私のアンダーソンの評価です。3分見ただけなので間違ってると思いますよ。
なお私が3年前に絶賛したケーシー=ローレンスですが、彼は現在34歳。まだ現役で3Aで投げているみたいです。ローレンスが何かの弾みで間違ってメジャー昇格し、5~6勝してくれないかなーと思っています。ローレンスはスライダーとシュートのコントロールが非常に良いからです。通用すると思います。