昨日攻撃力の話をしたので今日は防御力の話をします。
昨年のカープのチーム防御率は3.20でした。阪神2.66。オリックス2.73。
ピッチャーがいないいないと言われていた巨人でさえ3.39。12球団最下位のヤクルトも3.66です。
投高打低の時代
近年のプロ野球は投高打低の時代です。外国人バッターがハズレだの3割バッターが減っているだのと言われて久しい。
原因はひとえに投手の力が上がっていることに尽きるでしょう。動作解析の進歩の力。
最優秀防御率は1点台。首位打者は打率.310。一昔前より20~30%くらい投高打低。
昨年のチーム打率1位は巨人の.252でした。.252で12球団1位です。昭和時代は.280くらいでした。
令和6年現在、先発投手は中6日で6回100球を全力投球します。
7~9回は豪腕投手が160kmのストレートと140kmのフォーク連発。ハッキリ言ってズルいです。そりゃバッターも打てませんよ。
今時チーム防御率2.90とかで「わーい2点台w」と喜んでいてはいけません。
今年のカープが目指すべき数字はチーム防御率2.50です。高くて厳しい目標を掲げましょう。
2023年のカープ先発防御率は3.24。救援防御率は3.14。
これをどちらも2.50に下げましょう。2023年の阪神は先発が2.79。救援が2.39でした。
正捕手・坂倉
このプロジェクトのキーマンは2人います。
1人目は坂倉将吾です。正捕手。
昨季の坂倉は102試合スタメンマスクをかぶり、捕手坂倉の防御率は3.30でした。
あくまで「坂倉が先発した試合の防御率が3.30」という意味です。捕手の途中交代は考慮されていません。※ヌルデータ様
ちなみにアツが39試合で2.84。磯村が2試合で11.57。これで143試合です。
2021年、私は坂倉のリードを高く評価していました。
あの頃の坂倉は打者の反応を観察してインコースをズバッと突いたり、同じ球種を何球も続ける配球が得意でした。
んで1年間サードをやった後、また2023年から捕手に復帰。2023年の坂倉のリードはわりとオーソドックスな配球に終始しました。おそらくチーム方針だと思われます。石原や藤井だけでなくアツの意見も取り入れた大人のリード。1年間捕手をやってなかったのに坂倉は健闘したと思います。
2024年の坂倉はスタメンマスクが102試合から120試合程度に増加すると思われます。
昨年自分で収集したデータも今年大いに活かされるでしょう。
先発投手の防御率が2.60まで良化すれば、自ずと救援防御率も良化します。なぜなら勝ちパターン投手の登板数が増えるからです。
カープが先に失点し「相手が勝ちパターンでこちらが敗戦処理」という試合展開になると勝率も下がりチーム防御率も悪化します。まず改善するべきは先発投手の防御率です。
先制点の重要性
2023年のカープは6回終了時点でリードしていた場合の勝率が.886でした。
高いと思いますか、低いと思いますか?
昨年に限って言えば12球団中5位の成績です。平均レベル。
6回裏終了時点でリードしていた試合の勝率
— aozora (@aozora__nico2) October 12, 2020
中 .950(38-2-2)
ロ .949(37-2-1)
神 .947(36-2-2)
巨 .944(51-3-1)
広 .886(31-4-2)
西 .886(31-4-1)
ヤ .882(30-4-2)
日 .875(35-5-3)
D .870(40-6-1)
楽 .837(36-7-1)
オ .824(28-6-0)
ソ .811(43-10-1)
中日さん単独首位に。
昨年のカープは6回終了時にリードしていれば31勝4敗2分でした。
栗林が7敗した割にはよく頑張ったと思います。今年はもっと良化すると思います。
というか今日私が問題視したいのは143試合も戦って6回にリードしてる試合が37試合しかないということ。
カープが6回終了時にリードされていた試合数は61試合もありました。8勝50敗3分。勝率.138。※ヌルデータ様
必然的に残りの45試合は6回終了時に同点だったという計算になります。これでよく貯金9で2位に入れたものです。
このデータから言えることは先制点を与えてはいけないということ。野球のイロハ。昭和の人が言ったことは絶対的に正しいのです。
もう一つ言えることは「だったら先に点を取っちゃおうよ」ということ。去年のカープは得点力不足で6回までになかなかリードできませんでした。
6回終わって1点リードしていれば勝率9割です。中日の場合は9割5分。
切り込み隊長・小園
だからここでも小園海斗の役割が重要になってきます。
攻撃は最大の防御。弱気は最大の敵。昭和の人間はいつも真実しか伝えません。
カープの先発投手は12名。
九里、床田、森下、大瀬良、ハッチ、常廣の6人と、
森、黒原、遠藤、玉村、コルニエル、野村の6人。
まあまあ試合を作れそうなメンバーが揃っています。黒原の好調はデカいですし、ノムスケも中10日なら6イニング通用します。
昨年も投手力は良かった。栗林の不調も矢崎がカバーしました。
問題は得点力でした。四番がいないから2番野間でスモールベースボールをやってました。
今年はビッグベースボールじゃありませんけど、
マシンガン打線の復活
くらいはできるんじゃないかな。
小園を1~3番に配置すれば初回に必ず打席が回ります。
3番だと小園が敬遠されますのでこの際「1番小園」も悪くないかもしれない。2番3番の人選次第。
2番奨成、3番田村、4番レイノル、5番坂倉、6番末包、7番シャイナー、8番菊池。3番と6番は逆でもよい。
1番小園なら6回までに3打席回ってくることが確実です。
それに1番小園は敬遠されません。前にランナーがいないからです。
去年の阪神は1番近本がポイントゲッターもやってました。2番が中野なので近本を簡単に敬遠できないからです。ちなみに大山は次が佐藤なので100個歩かされました。
1番小園を組む時は2番に強打者を置かないといけません。それが奨成なのか田村なのか秋山なのかはオープン戦次第です。もちろん3番小園や2番小園もあり得る話です。
先制点を取れば先発投手もラクに投げられます。1点でなく2~3点取ればますますラクになる。
近代野球では試合後半に進めば進むほど得点する可能性は低くなっていきます。
だから1~3番に強力なバッターを並べましょう。阪神は近本中野で日本一。カープはタナキクマルで3連覇です。