チーム内コミュニケーション「マクブルームのブルース」

2022.5.24(火)

広島 0-7 ロッテ マツダ

今日はランニングスコアも見せちゃおう。

ロ 100 011 031 7(5)
広 000 000 000 0(5)

カッコ内の5は安打数。ともに5安打しか打ってません。昨日言ったでしょ、ロッテは毎日5安打だって。

なのに得点は7対0。見事に先制、中押し、ダメ押しされて完全敗北。カープの失点は全部四球絡みです。


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先頭打者への出塁

よく見れば四球絡みでもなかった。笑

昨日の勝敗の分岐点は1回の表裏でした。

1回表の先頭打者、売り出し中の高部。

ツーシームでファール&ファール。カウント0-2からインハイまっすぐ。

次が外のスライダー。これがちょっと中に入ってレフト前。ノーアウト1塁。

もしもキャッチャーが坂倉だったら3球目がまずストライク要求なんですよね。

それが仮にボールになっても、坂倉は4球目もインコースまっすぐを要求するはずなんですよ。なぜだか、わかります?

高部の反応が「全球センター返し」だからです。高部は外スラを80%の割合で意識しているからです。高部の頭の中はこうです。「左vs左。内角(20%)はカット、外角(80%)はレフト方向」

 

坂倉の配球でも打たれたかもしれませんし、強気のリードは一歩間違えば長打を浴びます。

だが私は長打を打たせろと日々叫び続けています。

なぜかと言うと、ここは広いマツダスタジアムだから。

そして味方野手の守備範囲が広いから。

少ない球数でどんどん攻めて、バックが守ってリズミカル。気が付けば7回3安打95球。打席が回ってきたけど、8回も続投しちゃえ!っていう展開になるのですよ。

 

それが正直に外スラ。高部狙い打ち。ノーアウト1塁。

せっかくいい形で追い込めたのに、そこからインハイボール、アウトロー変化球という昭和の配球。

安直だったと思いますね。

私は昨日、石川から6回で3点取れると豪語しましたが、それはカープが先制した場合のケースです。

石川vs床田のエース対決では先制点がモノを言います。1点目が非常に大事。

1点目が大事ということは「先頭打者が大事」ということ。

3連戦の初戦の第1打席、ロッテ打線で唯一打率2割を超えてる1番バッターにやりたいバッティングをさせたアツの罪は重いです。高部君には今日も明日もリズミカルな打撃をされそうです。

 

石川のシンカー

結局1回表はヒット→盗塁→進塁打→犠牲フライ。

井口監督も「うちの攻撃ができた」とご満悦。デイリー

カープの反撃も1回裏。

野間のヒット、キクのバント。

この攻撃も私は支持します。キクのバントが消極的だと言われても、私はカープの無死1塁は90%送りバントでいいと思います。相手が石川で0対1でもここは送りバントです。1死2塁。

続く西川龍馬がアッサリ2球目をセカンドゴロ。シンカー、シンカー、セカンドゴロ。甘い球ではありましたけど、シンカーを引っかけるとセカンドゴロになりやすい。

進塁打を狙ったか?いいえ。龍馬はたぶんセンター返しをしたかったと思います。そういうタイミングでした。結果2死3塁。

 

そして四番マクブルーム。

ロッテのキャッチャーは18年目のベテラン松川。「人生18年目」という意味です。

松川と石川は外角シンカーを多投します。この球を操る投手はセリーグにはいない。

だがパリーグにはいる。楽天の涌井もチェンジアップをバックドア気味に投げてなかったっけ?

石川の全投球の50%がシンカーとツーシームです。ストレートなんて30%。カープも事前に十分石川のバックドアを研究していたはずです。

だが序盤はこの球で見事にやられました。カープvs石川は2016年以来6年ぶりの対戦。軌道を覚えてるヤツもいないでしょうし、石川投手も変化しています。

 

マクブルームは外のシンカーを見逃して三振。松川君ガッツポーズ! この子、勝負どころを知ってますね。

だがあの球はボール球でした。振らないマクブルームも正解です。

 

マクブルームのブルース

ここから昨日の試合をマクブルーム目線で振り返ります。

初回、外から入ってくるシンカー(ボール気味)を見逃して三振。

マク「このピッチャー、なかなかやりますね。だが次もこの球が来れば打ちますよ」

 

4回裏の第2打席、マクブルームは外から入ってくるシンカーを強振。

サードが弾いて1死1塁。記録はエラー。

マク「しまった。引っかけちゃダメです。次はセンター返しをしなくっちゃ」

 

7回裏の第3打席。得点は0対3。重苦しい雰囲気の中で先頭打者でした。

この打席でマクブルームは外シンカーを全部見極めて四球。ノーアウト1塁。

マク「これで石川さんはもうシンカーを投げられないでしょう」

 

四番に座るマクブルームは3打席使って、石川歩のめんどくさい外シンカーを攻略しました。

「ボール球を見逃しただけじゃんw」

と考えるのは素人です。打者の反応を見ずにデータチャートだけで配球している會澤レベルです。

マクブルームは1回の見逃し三振こそタイミングを外されていましたが、4回のサードゴロはタイミングが合っていましたし、7回なんて全球ドンピシャでした。

ドンピシャのタイミングできわどいボール球を見逃されると、相手バッテリーは非常に恐怖を感じます。結果はカウント3-1から四球。

7回裏で0対3、無死1塁。カープ最後のチャンスでしたが坂倉は甘い球をレフトフライ。小園はボール球をレフトフライ。無得点。

私は3アウトを全部使ってマクブルームを返せと思いました。まず1点。

だが若い二人は一挙に3点取ろうとしましたかね。仕方ないです。

 

8回と9回は敗戦処理投手が打たれて0対7。惨敗。

マクブルームは9回裏にレフト前ヒットを打ちます。

マクブルームは最後まで戦ってます。

 

最終的なスコアは0対7ですが、先制点をカープが取れば逆に7対0で勝ててた試合です。

昨日のような投手戦では野手同士のコミュニケーションが重要だと思います。

「今のシンカーどうだった?」

「左にはシンカーを投げてこないね」

 

マクブルームの通訳は西村さんじゃない若い人です。

マクブルームもこのコミュニケーションに参加できているのでしょうか?

昨日のシンカーを攻略する姿を見ていると、マクブルームは試合前のミーティングをしっかり聞いて石川の特長を掴んでいると感じます。

一方、7回裏にマクブルームがしっかり石川のシンカーを攻略して、石川の決め球を「消した」直後に5~7番があっさり凡退しました。

マクブルームは石川の攻略方法をわかっていた。

坂倉、小園、アツにはそれが伝わっていなかった。私にはそう見えました。

 

マクブルームの通訳さん、お名前は存じませんが、

「チーム→マク」への情報伝達はオッケーだと思います。

「マク→チーム」への情報伝達が不足しているんじゃないかと思いました。

頭のいいマクブルームの意見と取り組みを、試合中に日本語でチームに示していいと思いました。