ショート小園は「始まり」に過ぎない

2025.5.25(日) 

広島 3-0 DeNA マツダ 

床田vs東のエース対決。カープがワンチャンスをものにして逃げ切った…ように見える試合ですが、私の見立ては違います。

今日の東はいつもよりストライクボールがハッキリしていました。カープはもう少し点を取れたと思います。

中押しダメ押しができなかったのは奨成と小園がノーヒットだったから。ショート小園の攻撃力はこんなものではありません。

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寸評

中村奨成。3打数0安打1犠打。

1週間ぶりのスタメンに気負ったか。打てるタマはいくつかありました。

無死12塁での送りバント成功は立派ですが、0対0でカウントは3-1でした。

打順は2番3番に回るところでDeNAバッテリーが高確率で 真ん中ストレート を投げてくる場面でした。「どうぞ広島さん、送りバントしてください」ってね。

新井のサインは正直に送りバント。相手は東だし、気持ちはわかる。

私は奨成に打たせたかった。ディス・イズ・打ち勝つ野球です。

奨成はカウント3-1からしっかり送りバント成功。普通の作戦でした。

ったく、新井は就任時に「序盤のバントはキライだ」とか言ってなかったっけ?

 

小園海斗。3打数0安打。

7番ショートでスタメン。新井め、やっと小園をショートで使ったな。

打撃は3タコでしたが、小園の守備範囲はなかなか広かった。矢野を10とすれば8くらいはありました。

1回表の先頭桑原の三遊間ヒットもしっかり追えていたし、牧のショート強襲二塁打もしっかり回り込めていた。

「あの打球は回り込まないでバックハンドで捕るべきだろ!」

わかる。それも一理ある。

しかし小園は昔から三遊間の深いゴロに 回り込む んだよ。※参考記事

小園のクセというか 特徴 だよ。

ショート小園は三遊間のゴロに回り込む。今時珍しいクラシックなショートです。いいんじゃないの。私は気になりません。これがショート小園のスタイルだから。

 

佐々木泰。3打数1安打。

東克樹と初対戦でいきなりレフト前ヒット。打ったのはストレートでした。

東・山本バッテリーは

「ルーキーにチェンジアップなんか投げられるか」

ってな気持ちで佐々木を見下ろして投げたのでしょうが、外寄りのストレートを引っ張り込んでレフト前にライナーヒットしました。「ハイド氏のバッティング」でした。

守備ではサードゴロを5つくらい捌きました。ノーエラー。

佐々木泰の守備は上手いです。この日は床田なのでセカンドゴロも5つくらいありました。キクがノーエラーなのは当然として、佐々木泰のノーエラーは立派です。

ややこしいサードゴロもたくさんありました。やや危なっかしいなぁ…という守備もありましたが、攻撃的な守備なのでOK。問題ナシ。今のスタイルで突っ走れ。

走塁ではたくさん牽制を喰らって2度ほど死にかけました。どちらも送りバントのシーンなのですから、あんなに攻撃的なリードは要らない。

そのくせ三塁に進んだ時のリードは小さい。サード宮崎はベースについてないんだから、もっとリードできるだろ、と思いました。

 

ビッグレッドマシン

ここから本題。

今日、新井が今季初めて小園をショートでスタメンさせました。遅すぎますが、とりあえず許してやる。

この日のオーダーは以下の通り。

8奨成、4キク、7ファビ、9末包、2坂倉、3モンテロ、6小園、5佐々木、1床田

いずれ小園が調子を上げれば2番か3番に小園が上がります。

6番モンテロがもったいないが、ファビアンとコゾスエサカの2345番は動かせない。

1番は秋山と奨成の競争。勝った方が1番センター。

7番サードは佐々木泰。二俣、林と競争。内田湘大は何をやっている。

8番セカンドがキクと矢野の競争。

 

私はこの打順に「マシンガン打線」をイメージしています。

三連覇した時の打線は「ビッグレッドマシン」と呼ばれましたが、あれは50年前のシンシナティ=レッズの名前なので、令和の今は別のネーミングを考えたい。

 

仮に1番が奨成だとして、2~6番が小園、ファビアン、末包、坂倉、モンテロだとします。

この打順ってね…

 

誰かがドカンと一発打つ打線じゃないと思うんですよ。

全員が「3割20本塁打」で「次に繋ぐ打線」だと思うんですよ。

 

1998年の横浜ベイスターズが過去一番マシンガン打線でした。あいつらはホームランを打たないんですよ。ヒットヒットで繋いでくる。んで攻撃が終わらない。

ホームランを打てばいったん攻撃は途切れます。ランナーなしにリセットされます。

2025年の広島カープもこの攻撃をやりたい。

実は末包昇大が既にこのバッティングを始めています。今日も外スラを見逃して四球1個を取っている。次打者坂倉が3点目のタイムリーを左中間に打ちました。イイ感じなんですよ。

1970年代のシンシナティ=レッズも実は200発打線でなく、マシンガン打線でした。1番ピート=ローズ、2番ケン=グリフィーは出塁率4割。3~5番はホームラン20発で100打点。6番キャッチャーは本塁打王2回、打点王3回のヤツ。

1970年代のレッズはショート小園、キャッチャー坂倉のチームにそっくりなんですよ。

 

ゴールデングラブ賞は守備の上手いヤツが獲る賞でもありますが、実は…

勝ったヤツが獲る賞

でもあります。

野村謙二郎が川相や池山を押しのけて獲ったことがありますし、去年は吉川尚輝が菊池涼介を押しのけて獲りました。小園だって優勝すればショートでGG賞を獲れますよ。

小園がピートローズで中村奨成がグリフィーの父ちゃん役。坂倉なんかまんまジョニー=ベンチです。そっくりでしょうが。

 

スタートライン

今日のカープをマラソンに例えると、今、ロサ=モタがスタートラインで手首足首をグルグル回しているところです。

広島カープの打ち勝つ野球とビッグレッドマシン(仮称)は今日始まったばかりです。

ショート小園が1番強いカープです。来週も継続しろよ、オラ。