今度こそ鈴木誠也の移籍先がシカゴ=カブスに決まったようです。
契約内容は5年100億円。トレード拒否権が付きます。カープへの譲渡金は約17億円。あんがとね誠也。笑
シカゴ=カブスってどんなチーム?
カブスは1871年創設。メジャー30球団の中で2番目に古い伝統のあるチーム。カブスは小熊の意味。
2016年、100年ぶりにワールドチャンピオンに輝き日本でも話題となりました。
2021年は11連敗と12連敗を喫するなど大失速。7月に「ファイヤーセール」と言われた大型トレードで2016年優勝メンバーたちを次々放出。高年俸のベテランを切り、20代の有望選手を獲得しました。
その結果、昨年のチームは71勝91敗で地区4位に沈みました。
誠也のライバルになりそうな野手は現在一人もいません。オープン戦次第では誠也が打順3番か4番で開幕を迎えるかもしれない。
と言うのも、昨年のナリーグ打撃成績で打率、本塁打、打点、盗塁の部門で上位20位までにランクインしているカブスの選手は4番打者ウィズダム(30歳・三塁手)一人だけ。打率.231、28本塁打。
その分、後半戦に出場した若手野手が今年花開く可能性はあります。
一塁手のシュウィンデル(29)は64試合で.326、14発。二塁手のニコ=ホーナー(24)はどことなく羽月隆太郎っぽい。新加入の遊撃手シモンズ(32)は日本でもお馴染みのベテラン。ヤンキースから移籍の外野手フレイジャー(27)も有望株。
あとカブス傘下の2Aに末包昇大みたいな外野手がいる。ネルソン・ベラスケス(23)。化けると面白そうなパワーヒッターです。
投手陣にもビッグネームは不在。昨季14勝のヘンドリックスが健在ですが防御率は4.77。今オフは新たに昨季10勝のストローマン、13勝のマイリーを獲得。リリーフはメタメタ。若手の台頭に期待する感じだと思われます。
よって全体的にカブスはこれから強くなるチームという印象ですね。その中心が鈴木誠也になると嬉しい。笑
ただカブスは伝統的にけっこう選手をポイ捨てします。
カブスには絶対的レジェンドがいません。これだけの「古豪」なのにフランチャイズプレイヤー(生え抜きスター)が一人もいません。100年間でアーニー=バンクスくらいか。
かの有名なグレッグ=マダックスもカブスでメジャーデビューし、アトランタで全盛期を過ごしました。37歳でカブスに復帰した時、私は「ああこれでマダックスもカブスで引退か・・・」と思いましたが、防御率5点台の不調に陥るとあっさりトレードで放出されました。
カープで例えると、打率2割を理由に衣笠祥雄をトレードに出すようなものです。2年前は6年契約のダルビッシュ有をサンディエゴにトレードしましたし、去年7月のファイヤーセールでは2016年MVPのクリス=ブライアントをジャイアンツに放出しました。
カブスは伝統的にドライな球団です。誠也がトレード拒否条項を付けた気持ちもよくわかるというものです。
ナリーグ中地区のライバル
過去5年間の地区優勝はカブス2回、ブリュワーズ2回、カージナルス1回。混戦が続いています。
※ナリーグ中地区5球団
・シカゴ=カブス
・シンシナティ=レッズ
・ミルウォーキー=ブリュワーズ
・ピッツバーグ=パイレーツ
・セントルイス=カージナルス
お気づきのようにレッズには秋山将吾、パイレーツには筒香嘉智が在籍しています。
私は秋山よりもカープと同じユニフォームのレッズと誠也が対戦する日が楽しみです。
グラウンドと背番号
カブスの本拠地はメジャーリーグで最も有名なリグレーフィールド。コレは嬉しい。カッコいい。
甲子園球場は球場の外側を蔦(ツタ)が取り巻いていますが、リグレーフィールドの蔦は球場の内側を取り巻いております。打球が蔦の中に挟まり外野手がボールを取れなくなるとエンターテイメント。じゃなくてエンタイトルツーベースになります。笑
いかにもアメリカ的で面白い球場です。公園で野球やってるみたい。マツダスタジアムもマネしたらどうだろう。
ライトで鈴木誠也が
「んもうーーー、打球が挟まって取れないよーーー!!」
とかやってくれると私は萌えます。
グラウンドはほんのりヒッターズパーク。打者有利という意味です。
ファールグラウンドが狭いらしい。ミシガン湖から吹く強風の向きは日替わりで、打者が有利な日も不利な日もあるようです。
んで一番オモシロいのが公式戦の約半分がデーゲームだということ。
100年前のオーナー、リグレーさんの「野球は太陽の下でやるものだ!」を今も実践しているのだそうです。くーーー、コレも何となく誠也っぽい。どこかの東京ドームにも聞かせてやりたいぜ・・・
もちろんナイターのほうが観客動員、広告料、放映権料など全てにプラスですが、デーゲームを望んでいるのはむしろカブスファンのようなのです。だから平日でも平気でデーゲームです。笑
カブスの背番号事情は51番が空いてなくて1番が空いている。誠也本人はマイク=トラウトの27番を希望しているらしいです。
シカゴの街
最後。シカゴ市について。
シカゴはイリノイ州にあるアメリカ3位の大都市。季候は夏暑くて冬寒い。
音楽はジャズとブルース。アル=カポネvsエリオット=ネスを描いた映画アンタッチャブルも印象深い。アンディ=ガルシアの出世作でした。めちゃカッコ良かった。
歴史的には1776年7月4日のアメリカ独立宣言。同時代にイギリスで起こった産業革命。
そしてシカゴでは1800年代に「先物取引」が興り、ヤギと小麦の街が大都市化します。
シカゴ出身の大統領も多くアブラハム=リンカーンやバラク=オバマもイリノイ州議会議員から政治活動を始めました。
特に私はシカゴと言えば世界名作劇場の印象が強い。
アメリカ中地区の都市は100年前が全盛期でした。
その当時に描かれた名作「あらいぐまラスカル」の舞台はウィスコンシン州の片田舎。主人公一家は何かあると買い物や通院のため隣町のミルウォーキーまで出かけていきます。ガールフレンドのアリスはシカゴから転校してきた女の子でした。
「トムソーヤーの冒険」もミシシッピ川の小さな村が舞台で、トムが一目惚れした転校生のベッキー=サッチャーはセントルイス出身。大金持ちのお嬢様でした。
当時小学生だった私の憧れだったんですよ。セントルイスとかシカゴって。ラスカルのミルウォーキーなんて大都会のイメージでした。笑
「母をたずねて三千里」はアメリカじゃありませんが、アルゼンチンにあるブエノスアイレス、コルドバ、バイアブランカ。意味はわからないけど語感が好きでした。あの頃はカープも強かったし。笑
とにかくアメリカ中地区は21世紀の今日、ちょっぴりクラシカルなイメージです。アメリカ最先端という雰囲気ではない。日本で言うと戦前に重工業で栄えた呉や長崎っぽい雰囲気か。
シカゴにはもう一つ野球チームがあってホワイトソックス。こういうのも日本では珍しい。昔は兵庫大阪に計4チームありましたけど。
バスケの神様マイケル=ジョーダンがシカゴ=ブルズからシカゴ=ホワイトソックスに移籍したこともビックリでした。メジャー昇格は叶いませんでしたがジョーダンはマイナーリーグで打率2割打ってます。スゴい。
昨日マクブルームが「俺はアベレージヒッターだ」と語りましたが、彼の打率は.261です。笑