2016年の夏。5年前の夏。
今年の大卒ルーキーたちが高校3年生の夏でした。
第98回選手権大会。いわゆる「夏の甲子園」で数々の名勝負が展開されました。
プロ野球界では広島カープが25年ぶりのリーグ優勝に向かってひた走っていました。
鈴木誠也(21)がセパ交流戦で2試合サヨナラ本塁打。笘篠賢治が「イッたぁ・・・♡」と悶絶している頃、高校3年生の坂倉将吾君や森浦大輔君は夏の県予選を戦っておりました。
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甲子園1回戦
2016.8.7(日) 1回戦
佐久長聖(長野) 2-3 鳴門(徳島) 甲子園
開会式直後の第1試合は引き締まった投手戦。勝利したのは鳴門高校。エース河野竜生君(3年)が完投勝利でした。佐久長聖の3番打者が元山飛優君(3年)
2016.8.8(月) 1回戦
高川学園(山口) 1-5 履正社(大阪) 甲子園
大会2日目第3試合に優勝候補筆頭・履正社高校が登場。
四番の安田尚憲(2年)が2本の2塁打。エースの寺島成輝(3年)は2安打完封11奪三振。
初出場の高川学園も大健闘でした。エースの山野太一君(3年)は序盤に緊張して4点を失いましたが、その後は粘り強く投げ抜きました。とても立派なピッチングでした。
2016.8.9(火) 1回戦
近江(滋賀) 0-11 常総学院(茨城) 甲子園
近江のエース京山将弥君(3年)は粘投を見せましたが、常総打線の破壊力は凄まじかった。常総のエースは左腕の鈴木昭汰君(3年)
2016.8.10(水) 1回戦
広島新庄(広島) 2-1 関東第一(東東京) 甲子園
個人的に大会ベストゲーム。広島新庄のエース堀瑞樹君(3年)が延長12回を一人で投げ切って完投勝利。
関東第一は楽天ドラ1位のオコエ瑠偉が抜けたチームでした。5番1塁で出場していた石橋康太君(1年)が次のチームの主役でしょう。
2016.8.11(木) 1回戦
花咲徳栄(埼玉) 5-1 大曲工業(秋田) 甲子園
高校BIG3の一人、高橋昂也君(3年)が11奪三振で完投勝利ですがちょっとキレが悪かった。四番の西川愛也君(2年)はセンスを見せつける2安打2打点でした。
大曲工業のほっぺたの赤い投手が頑張りました。名前が難しくて読めません。藤井黎來君(2年)か。キミにはまだ来年がある。
2回戦
2016.8.13(土) 2回戦
松山聖陵(愛媛) 1-2x 北海(南北海道)
注目は松山聖陵のアドゥワ誠君(3年)。196cmの長身と真っ黒い肌。どんな豪速球かと思いきや、あれれ135km?
しかしさすがに角度はある。んでカーブとチェンジアップがスゴい。ドロンと落ちる。今流行りのドローンのよう。←言いたいだけ
北海高校のエース大西健斗君(3年)はかなりイケメンだな。ボールもイケてます。max142km。
その後も大物が続々登場。
作新学院の背番号1今井達也君(18)は気合いの入ったストレートを投げます。max151km。驚いた。背番号3の入江大生君(18)はチームの四番打者ですが投手としても145kmだそうな。
木更津総合の早川隆久君(18)もキレがいい。2年生の山下輝も気になりました。
横浜高校の藤平尚真(3年)、増田珠(2年)、東邦の藤嶋健人(3年)、明徳義塾の西浦颯大(2年)など。
秀岳館の田浦九鬼松尾らもプロ注目選手でしたが、この年の秀岳館は何と言っても鍛冶舎巧監督でした。けっこう良いお年だと思うんですが、高校野球解説者から監督に転職して甲子園に帰ってきました。笑 私はたいへん驚きました。
決勝戦
2021.8.20(土) 準決勝
北海(南北海道) 4-3 秀岳館(熊本) 甲子園
快進撃を見せるチーム同士の対戦は北海高校が辛勝。エース大西は4試合連続完投。広島カープにマジック20。
しかしさすがの大西君もかなり疲労困憊な感じになってきました。この試合は4対0から終盤追い上げられました。これで4試合連続完投勝利。
んで決勝戦は翌日でした。
2021.8.21(日) 決勝
作新学院(栃木) 7-1 北海(南北海道) 甲子園
随分昔から投球制限をかけるとかかけないとか議論になってましたが、わずか5年前にも普通に「4連続完投」があったんですね。
んで同じ投手が中0日で翌日の決勝戦に先発。
この頃は準々決勝と準決勝の間に試合のない休養日を設けていましたから、まだ少しはマシでした。※2019年以後は決勝戦の前日にも休養日が設けられました。
作新の今井君も味方が10点取った明徳義塾戦以外はオール完投。5試合で4完投。
■今井達也の投球成績 2016夏の甲子園
vs尽誠学園 9回5安打0失点13三振 max151km
vs花咲徳栄 9回6安打2失点10三振 max152km
vs木更津総 9回6安打1失点9三振 max152km
vs明徳義塾 5回5安打1失点4三振 max151km
vs北海高校 9回7安打1失点9三振 max152km
超立派です。私もこの夏は今井達也君に夢中でしたよ。カープは2位に12ゲーム差つけてるし。笑
しかし今井君にも木更津総合戦あたりから疲れが見え始めました。明徳戦で完投しなかったことで決勝戦を戦い抜くことができました。
一方の北海高校の大西君。甲子園はちょっとした「大西フィーバー」でした。札幌のきたへふさんも大西君が好きでねえ。笑
■大西健斗の投球成績 2016夏の甲子園
vs松山聖陵 9回4安打1失点6三振 max142km
vs日南学園 9回4安打1失点3三振 max143km
vs聖光学院 9回9安打0失点6三振 max143km
vs秀岳館高 9回8安打2失点3三振 max144km
vs作新学院 3回5安打4失点3三振 max142km
豪腕今井に対して、大西君は打たせて取るスタイルでした。
見事すぎる準優勝。胸を張れ。
大西君がプロ志望届を出したかどうかは覚えてませんが、高校卒業後は慶応大学に進学。
野球部に所属しましたが、故障のためほとんど試合に出ることはありませんでした。
夏の甲子園で大西君が蹴散らしてきたライバルたちが今、プロで大活躍しています。
大西君のその後についてはネットで調べたがわかりませんでした。大西君のツイッターはこちら
5年前の決勝戦。
今井vs大西は4回表に作新が3四球と4安打で一挙5得点。
疲労困憊の大西君がついに崩れ落ちました。
逆転してもらった今井達也は投球スタイルを「打たせて取る」の省エネピッチから「真っ直ぐで押しまくる」奪三振投法にギアチェンジ。5~9回で7奪三振。見事完投。54年ぶり優勝。
涙にくれた北海高校。
この時アルプス席で声を枯らしていたのが2年生の阪口皓亮君。
阪口は1年後のドラフト会議でDeNAから3位指名を受けました。
本日のカープ戦の先発投手であります。21歳。
ハイ。コレが言いたくて長々と書きました。
お付き合いくださりありがとうございました。笑
昨日も言いましたが、カープは今日もガッチリ勝たせていただきます。
カープ3連戦が終わった後にベイスターズと三浦大輔をシッカリ応援いたします。笑
阪口君も三浦大輔も大阪出身。
阪口君は大正区。沖縄の町から北海道に野球留学して今横浜。
30年前、私は玉造の人から「大洋の三浦の実家は帽子屋だ」と聞きましたが、ウィキペディアには花屋と載っています。どっちがホントだろ? ま、どっちでもいいけどさ。