カープ優勝は栗原健太の礎に立つ

2024.8.31(土) 

広島 7-0 ヤクルト マツダ 

投手戦を制したのはまたしてもカープ。

小園と末包が高橋奎二の甘いタマを一発で仕留め先制。2死後の矢野の2点目も効きました。

高津監督は奎二に向かって「何やってんだ」みたいなコメントを残しましたが、昨日の試合は投手の責任ではないような気がしますがね。

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強くなるための「道のり」

2024.8.31(土) 

阪神 4-2 巨人 甲子園 

首位の巨人が3位阪神に逆転負け。

巨人は2対0と先制するが追加点が取れない。その後、たくさんのミスが絡まり戸郷が佐藤に逆転スリーランを被弾。

痛い一敗。2位のカープはしっかり完封勝ち。

巨人にはまだ「優勝する資格がない」ように見えます。

 

巨人をディスってんじゃないですよ。阿部はよくやってるし、この辛さを通過していかないと優勝できるチームは作れない。

新監督・阿部慎之助は45歳。監督就任時に「レギュラー確定は岡本、坂本、門脇のみ」と爆弾発言。

私は真っ先に「迂闊すぎる。岡本はわかるが、坂本と門脇など競争だ」と発言しました。※参考記事

 

去年ルーキーだった門脇はシーズン83安打。ちょこっと活躍しました。同い年の小園を抑えて侍JAPANのMVPまで獲得。

誰もが夢見る2年目の門脇。背番号もひとケタに変わり、監督からはレギュラー確約。キャンプもずっとウキウキでチヤホヤされてきました。

んで開幕しました。こんなので打てるわけないでしょう。

昨日は8番サードでスタメン。1回表の2死満塁でまたチョコンと流し打ちをしてました。

 

勝敗の分岐点

その時、カープもまだ0対0でした。

高橋奎二のタマがうなってました。昨日は特に「左打者へのチェンジアップ」が効果的でした。

4回裏0対0。先頭小園にスッとストレートで入った奎二。

パッカーンと捉えた小園海斗。私は「3つ行けぇ!」と騒ぎましたが、ヤクルト澤井廉の守備が良かった。ツーベース。

 

無死2塁。打者4番末包。

末包に進塁打は要りません。お前が決めろ。

試合後に末包は「腹をくくって狙いを絞った」とコメントしました。

アホやのう。そういうことは黙っとかなアカンねん。相手に教えたらアカンねん。

末包は結構「読み」で打つタイプです。

この打席、末包はインコースのストレートに狙いを絞っていました。

 

初球アウトコースのストレート。見向きもしない末包。

ここでキャッチャー松本は「末包はスライダー狙いか?」と考えたのかもしれません。カウント0‐1から要求はインコースストレート。

奎二のタマは松本の要求通りの厳しいコースでしたが、末包一閃。タイムリーツーベース。

 

この時点でカープ1対0。巨人2対0。

この時はまだ「カープが今日首位に立つのは無理かもな」と思ってました。

  

優勝したことがある人

巨人の門脇や戸郷には優勝経験がありません。

優勝経験がなくても優勝できるけど、優勝経験のあるチームが有利なことは間違いない。

小園にも坂倉にも優勝経験はありません。

だけどカープにはある人が大勢いる。

昨日の試合で言えばアツ、キク、大瀬良です。秋山にも優勝経験がありそうだ。

 

アツと大瀬良は奎二が相手なので球数を多めに使い、

「何としても先制点を与えないぞ」

というピッチングをしていました。

 

キクは1点先制後、

「次の1点で勝負が決まるぞ」

と、ボール球を我慢してストライクを待ち続けました。

 

こういうことをキチンとやっていると、相手チームはミスをします。

奎二は矢野に2点目のタイムリーを打たれます。気落ちして矢野に盗塁まで許します。

気持ちが切れたヤクルトはその後5失点。

素人の皆さんはキクと矢野の連続ホームランにキャーキャー言うかもしれないが、勝敗を分けたのは大瀬良とアツの粘りと、レフトサンタナのぬるい守備ですよ。矢野の浅いレフト前ヒットで2塁走者末包のホームインを許してはならない。

 

カープもまだ優勝を決めたわけではありません。残り29試合。たった0.5ゲーム差。

ただ勝ち方を知っているベテランと首脳陣が揃っている。

昨日は8安打で7得点。いい勝ち方ができました。

点差が開いた後、新井はベテランを引っ込めて、若手を試合に出しました。来季以降に向けて「優勝経験」を積ませるためですよ。

 

栗原健太の話

カープはちょっと前に15年連続Bクラスと低迷したことがあります。1998~2012年。

原因は明らかに逆指名ドラフト。この間、巨人は裏金で阿部慎之助や二岡智宏ら有望新人を強奪し続け連覇します。

2007年に前田健太がカープに入団しますが、オフになると黒田博樹と新井貴浩がFA流出。

2008年、新井の後の4番を任されたのが、そう我らの栗原でした。当時26歳。

 

一人で打線を引っ張る栗原でしたが、2012年に右ひじの手術をして一軍を離脱します。

この時、二軍で知り合ったのがルーキー菊池涼介でした。当時22歳。

栗原とキクは少しだけ一緒にプレーしましたが、一軍でどんどんスター選手になっていくキクに対し、栗原は二軍で故障と闘う日々でした。

2015年、黒田と新井がカープに復帰。男気フィーバーに誠也と堂林を追いかけるカープ女子。

この年のオフ、栗原健太に戦力外通告。翌2016年カープ優勝。MVPは新井貴浩。

 

んで現在2024年。

カープは新井貴浩監督のもと優勝目指して一直線。

栗原健太は現在千葉ロッテで二軍の打撃コーチをしています。まだ42歳ですって。若。

 

なんでこんなことを思い出してるかというと、カープが優勝するたびに私は栗原健太のことを思い出さずにいられないのですよ。

15年連続Bクラスを一緒に戦った黒田、新井と栗原、永川。

我々は共に戦ってきた。今までもこれからも。

私は勝たせてあげたいんだよ、栗原にも。

 

栗原健太に帰って来てほしいとか、そういう話じゃありません。

今、キクとアツと大瀬良が小園や末包を引っ張っているように、あの時の3連覇は栗原健太がキクとアツと大瀬良を引っ張って達成できたものだと言いたいのです。

カープが優勝しそうになるたび、暗黒時代を思い出すのがオールドファンです。

人生もカープも、強い時ばかりじゃないからいいんですよ。

前田健太もカープで優勝したことがありませんが、てめえはアメリカで自力で優勝しなさいっての。