北別府さんが
「今年のカープは四番打者を固定しないのでは?」
と語りました。デイリー
私も今年は日替わりジグザグ打線になりそうだなあ。イヤだなあ・・・と感じています。
カープの長い歴史の中で日替わり打線で勝ったためしがないからです。
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日替わり打線の歴史
マジメで律儀な広島カープが強かった時代というのは
・打順の固定
・機動力を使える打線
・守備力の高いスタメン
が揃っていました。
古葉監督時代は高橋・山崎・正田の上位打線と浩二・衣笠の主砲がいました。走攻守がハイレベルで長打も小技も使える上位打線でした。
3連覇の頃はタナキクマルの上位打線と誠也・バティスタのクリーンアップ。こちらも走攻守がハイレベルでした。
唯一1991年が日替わり打線で優勝したシーズンですが、チームの総得点はセリーグ5位でした。
2021年後半、CS目指して6連勝を2回やった時は3~6番が龍馬・誠也・坂倉・キクと固定されていました。まあ誠也が打った時は勝つ、打たないと負けるチームではありましたが、いちおう打順は固定されていました。
日替わり打線が弱いのは何もカープに限った話じゃないかもしれません。「レギュラーが固定されているチームが強い説」は広く一般にも浸透している考え方です。「ケガ人がいない」という意味でもありますしね。
「日替わり打線は苦肉の策だ説」はいつの時代も真理じゃないかと私は思います。
お正月の東出発言
ここでもう一度お正月の中国新聞に掲載された東出語録を再掲します。
■東出コーチの方針一覧
[1]経験が浅い選手に細かいことは求めない
例:宇草に四球とれ、林に三振するな
[2]若手はガツガツし過ぎてコーチに注意されるくらいでいい
[3]経験がある選手は流れを見てプレーしてほしい
[4]四番候補はマクブルームか末包
[5]四番坂倉の条件として右打者で挟む
[6]中軸で左を並べたくない
[7]西川は2番か3番で
[8]打線の柱を決められない我慢の年になる
[9]打線で計算できるのは菊池西川會澤坂倉のみ
[10]小園は計算に入れていいかもしれない
[11]坂倉は三塁守備やるかも 林より腕一本以上広い
[12]林はよっぽど頑張ってもらわないと
[13]東出が選手起用や試合中の作戦面を担当
[14]先発のレベルは高いのでセンターラインの守りを重視する
[15]先発によっては1点もやらないようにするスタメンになるかもしれない
気になる5ヶ所を取り出します。
[4]四番候補はマクブルームか末包
[6]中軸で左を並べたくない
[7]西川は2番か3番で
[8]打線の柱を決められない我慢の年になる
[14]センターラインの守りを重視する
日南で行われたシート打撃や紅白戦を見ていると、東出ヘッド(実質)は見事に有言実行しています。ここまではね。
私は日替わり打線に大反対です。打線の中の役割と「繋ぎ」を重視してもらいたい。クリーンアップが左3人でも全然オッケーだし、1~6番が全員左打者でも全く苦になりません。実は林晃汰も左投手を苦にしないバッターです。
打線の形をある程度固めないと、またヒット3本で1点取る野球になりそうです。だから佐々岡は長打を打てる右打者を求めているのですが、実際はバティスタ(30)とクロン(29)を解雇してケンティー(24)と末包(25)を獲得しました。
大砲がマクブルーム(29)しかいないのに、ジグザグ打線で長打を狙う野球は負ける確率が高いと思うのですよ。
東出語録の「センターラインの守りを重視する」は大歓迎ですが、コレってキャッチャーをアツと石原中心で行くという意味に取れなくもありません。アツと石原は右打者ですからね。
完璧なジグザグ打線はあり得ない
私は今年の左偏重打線で完璧なジグザグ打線を組むことは不可能だと思っています。
2021年は143試合中100試合近くで「2番3番が龍馬と小園」で戦いました。
シーズン終盤に誠也が2試合欠場した時のスタメンは
1宇草、2野間、3小園、4龍馬、5坂倉、6キク、7林でした。
この時の対戦相手は2試合とも右投手でしたけど、カープはこの打線で7点、4点取って2連勝しています。私はこの打順で左投手とも十分戦えると思います。
東出が「四番はマクブルームか末包」と言った背景には「2番3番は小園と龍馬。5番が坂倉」という前提があるからでしょう。
よって「東出の思い描く理想的ジグザグ打線」は以下の打順じゃないか。
1宇草、2龍馬、3小園、4末包、5坂倉、6キク、7林、8アツ、9投手
守備位置はセンター宇草、ライト末包、ファースト坂倉です。このオーダーは5項目のうち「センターラインの守備を重視したい」に合致しませんが、残る4項目はクリアーしています。
私の理想は「2番野間」
もう一つ絶対不可能なオーダーは「龍馬、野間、宇草、奨成の揃い踏み」です。ファースト龍馬やキャッチャー奨成の選択肢はとりあえずナシ。
ここでジグザグ好きのコーチなら必ず中村奨成を外野の一角に組み込むと思うんですよ。私の優先順位は1位野間、2位龍馬、3位奨成、4位宇草ですがね。もちろん守備力と走塁力を鑑みてです。
誠也の抜けた弱い打線に絶対必要な選手は簡単に完全アウト(三振+ポップフライ)にならない野間と龍馬だと思うのです。「打率3割」よりも「アウト率7割」で走者を進めたいのですよ。
宇草は「三振かクリーンヒット」というタイプで盗塁も少ない。小園は毎度初球打ちで「ポップフライかクリーンヒット」というタイプ。小園は外せないので、宇草もスタメンとはしにくいのが私の考えです。12日(土)の紅白戦で1番宇草が初球を打ち、2番ケンティーも初球を打ってツーアウト。私は3番小園が初球を打つか注目しましたが、この時はさすがの小園も2球ストライクを見送りました。笑
とにかく3割バッターがヒットを3本続ける確率は0.3×0.3×0.3で0.027です。つまり2.7%。ただし野球は3アウト使えるため2.7×3倍で8.1%の確率で1イニングにヒット3本を打つことが可能です。9イニングの中で1回あるかないかですね。このアホ作戦の発案者である朝山東洋が一軍に昇格して以来、カープは2年連続Bクラスです。
現在「四球数>三振数」を期待できるカープの野手は坂倉、野間の2人だけです。龍馬と堂林は四球が少ない。私の構想では野間をスタメンから外すプランはあり得ません。理由は「野間のアウト内容が高品質だから」です。野間は三振とポップフライが少なく、内野ゴロでアウトになります。これは走者がいる時の話です。無走者では野間もノビノビと自由な打撃をします。無走者ではフライアウトも三振もします。だが走者がいる時、野間は必ず転がします。だから私の理想は2番センター野間峻祥なのです。
東出もそんなことは当然わかっているでしょう。それを踏まえて東出は「西川龍馬を2番か3番で」と言っている。紅白戦では野間が1番でしたが、走者なしの野間はただの出塁率.320のバッターです。野間の賢さが非常にもったいない。2番野間なら1塁走者を活かす打撃ができます。紅白戦で走者ありの野間は2打数2安打しています。
小園もスタメンからは外せません。セリーグ8位の打率.298を打った小園が6番7番というのも考えにくい。やっぱり小園は1~3番でしょう。
1野間、2小園、3龍馬が去年後半の基本オーダーでした。んで野間がケガして1番宇草。今年もこの形になるんじゃないか。龍馬を2番か3番で使うなら、カープの1~3番は全員左打者になる可能性が高いと思われます。
四番はやっぱり右打者なのか?
宇草がスタメンで出るには野間に勝つか、相手が右投手の時に中村奨成の代わりにライトに入るでしょう。中村奨成も2番で出ることが多いですが、奨成に制約の多い打撃はまださせたくありません。全打席クリーンヒット狙いで打たせてやりたいです。
東出は2番3番を小園と龍馬で組んでくると思います。
すると四番は右打者です。北別府の言うように対戦相手によって日替わりです。マクブルーム、末包、堂林、會澤などが今年の四番候補です。
んで進塁打や繋ぐ意識なしで、みんなが打率を求めてヒット狙いです。役割なんかありません。だって朝山の日替わり打線は打率がスタメンを決めるからです。こうなると野手はみんな30%の確率でクリーンヒットを求めます。「チーム打撃するヤツがいなくなる」ことを意味します。
ただ東出は3連覇の時の一軍打撃コーチで、石井琢朗とともに「アウトの意味」をキクや誠也に指導してきたコーチです。
朝山流のヒットを打つ野球に理解を示しつつも、上位打線にはある程度「役割」を求めてくれそうな気がするんですよね。
走者1塁の時、小園と龍馬に強く「右打ち」の意識を感じますが、彼らには進塁打でなく自由に打たせたい。カープの主砲だから「決めに行くバッティング」をさせたいです。
よって私の理想オーダーは
1小園、2野間、3奨成、4龍馬、5坂倉、6マク、7キク、8林、9投手
です。
小園が盗塁できないことも知ってますが、1番に置くと走るんじゃないですかね。
中村奨成を3番に置くと一応左打線のワンクッションにもなります。高校時代も奨成は3番だったしね。奨成には毎打席フルスイングさせたいので、打順1番2番はまだ窮屈だと思います。
マクブルームと末包が大当たりなら問題ナシですが、3/25の開幕戦にいきなり四番起用はどうなのと思います。若き新井貴浩でも四番の重圧に苦しみましたし。
まずは実績のある龍馬で入るのがベターじゃないでしょうか。