2024.8.25(日)
広島 5-7 阪神 マツダ
1勝2敗。カード負け越し。
カープの8月のカード負け越しは初めてらしい。へえ、そうなんだ。
ちなみに阪神は8月のカード負け越しが 4回 もあるらしい。
先週の阪神は4勝2敗でしたが、8月の阪神は10勝11敗1分。8月のカープは13勝7敗1分です。
カープ打線が打てている
カープが8月に好調な理由は打てているから。
4~7月までチーム打率はずっと.220だったのに、8月の月間打率は.270。
末包の復帰と坂倉の復調が大きい。どさくさに紛れて中村奨成まで打ってる。
末包と坂倉が打つから、打線がつながり始めました。
門別君との第2戦でも触れましたが、1死1塁で打席に2番の中村奨成。
阪神バッテリーは奨成と秋山のエンドランを警戒しすぎて、カウントを悪くし最終的には四球をくれました。
私たちが常日頃、
「なんで村上宗隆の前の打者にわざわざ四球を与えるんだ!」
と怒鳴っているメカニズムがここにあります。2番打者を歩かせて3番4番と勝負する野球はだいたい弱いです。
強いチームは「投手と打者の1対1」で勝負しません。
強いチームは「走者・打者・次打者の3人がかり」で相手投手を苦しめます。
8月のカープ打線はこれができています。昨日もあとちょっとで追い付いたんだけどね。
だから8月のカープは「打線が線になっている」状態。
中村奨成の2番起用だけが少しミステリアスですが、奨成も本来は右方向へ安打を打てる打者。エンドラインのサインもそのうち出るんじゃないですかね。
機動力が影を潜めてます
カープ打線が打ち始めたことで、激減したのが 盗塁企図数 です。
4~6月までは1か月平均25個あった盗塁企図数が8月は 7個 です。20試合戦って7個。
盗塁企図数には「結果の出た盗塁企画」しか含まれません。要するに「盗塁企図数=盗塁成功数+盗塁失敗数」です。よく使われる盗塁成功率とは「盗塁成功数÷盗塁企図数」です。
「1塁走者はスタート切ったけど、バッターがファールした」ケースなどは盗塁企図数に含まれません。
末包復帰後のカープは目に見えて「1塁走者がスタートを切る回数」が減りましtた。
すこし寂しい気持ちもありますが、クリーンアップがコゾスエサカで固定され、1番2番が秋山野間。8月は暑い屋外球場。
確かに「走りづらい要因」がたくさんあります。
今は「走者を溜めてコゾスエサカに回す」という野球で得点を取っています。
野球の目標は「相手より1点多く得点を取ること」です。30盗塁することは目標ではありません。走らないカープも別にいいんじゃないでしょうか。
奨成や矢野は走れる選手なのですが、打順が7番なのでこれまた走りにくい。打順が9番に回っちゃうので矢野は走れない。
守り勝つチーム
以上のように、8月のカープは足を使わずに点を取れています。
7月までの平均得点が 2.87 点なのに対し、8月は 3.62 点まで得点できています。1試合0.75点アップ。
だからと言って勘違いしてはいけないのが、カープはあくまでも守り勝つチームであるということ。
昨日の3回表、2死無走者、打者近本の打席で1塁坂倉がポロリ。記録はヒット。2死1塁。
ここから中野が繋いで3番森下スリーラン。
4番佐藤輝明にも内野安打を打たれ2死1塁。5番大山の打席でキャッチャー石原がパスボール。2死2塁から大山にタイムリー。4点目。
坂倉が捕っていればスリーアウトチェンジでした。あのイニングがゼロ失点なら、カープは大竹から追加点も奪えたと思います。
キャッチャー石原も昨日は少し消極的でした。森にも黒原にも変化球が多すぎました。
今年のカープスタメン捕手は石原が25試合、アツが38試合、坂倉が47試合。合計110試合。
石原がスタメンマスクをかぶる理由は主に 堂林より打つから だと思われます。
石原は九里と組んだり玉村と組んだり、昨日は森翔平をリードしました。
これってカープ側の事情というより、相手先発投手の右左 が大きく影響しているように思えるのですよ。
堂林やシャイナーが石原より打てば「キャッチャー坂倉、ファースト右打者」でスタメンを組めます。
だけど、石原の方が堂林やシャイナーより打つもんだから「キャッチャー石原、ファースト坂倉」になるんじゃないか。
かねてから書いているように、私はキャッチャー坂倉の「失点阻止力」はチームナンバーワンだと考えていて、ひょっとするとリーグナンバーワンじゃないかとさえ考えています。
要するにキャッチャー坂倉が一番チームの失点を防げるという意味。チーム防御率がアツと石原の時より0.5点向上するという意味です。
なんだかんだ言いながらも、カープで最も多く捕手でスタメンしているのは坂倉です。ちょっと意外でしたよ。
だけど110試合の半分以上は「坂倉以外の日」です。
この先は、森下と大瀬良以外は全部坂倉でいいんじゃないか。
石原貴規がグレるって意見もわかるけど、阪神3連戦の1戦目と3戦目は少し簡単に失点し過ぎです。坂倉ならもっと上手に玉村と森を操れたと思います。
内田湘大の今
最後に久しぶり、内田湘大 の話をします。
うっちーは現在二軍で打率.242、3本塁打、14二塁打。
三振率はまだまだ高く22.6%。ちなみに一軍の佐藤輝明は28.0%、村上宗隆が36.8%です。三振数÷打数。
一軍の一塁手が打てないから二軍のうっちーを上げろと言うつもりは全くありません。堂林に失礼です。
シャイナーも復帰間近だと言うし、うっちーを優勝争いの一軍に放り込むくらいなら、まだ一塁末包や一塁ケンティーの方がマシでしょう。
プロ1年目の内田湘大は二軍87試合に出場して打率.163、0本塁打でした。246打数40安打。
プロ2年目の内田湘大は二軍82試合に出場して打率.242、3本塁打。252打数61安打。
体つきは「もう少し大きくしたいかな」とも思いますが、これ以上大きくするとスピードが落ちちゃうから難しいところ。
今年のうっちーを見ていて一番感じるのは
守備が良くなったなあ
ってこと。
基本はサードですが、たまに入るファーストの守備がなかなか良い。だからつい「内田一軍」を夢見ちゃう。
サードでの失策数は13個ですが、これは由宇だから仕方ない。
サードからのスローイングも糸を引くように美しいです。
今の一軍にうっちーの居場所はなかなかありませんが、来年の話ならわかりませんよ。
開幕7番サード内田湘大20歳。絶対ないとは言い切れません。若い子は伸びるのが速いから。