花咲徳栄高校の話

西武と交流戦をしていたら 花咲徳栄高校 にゆかりのある選手が大勢いて面白かった。

今日は唐突に埼玉県の名門、花咲徳栄高校の話をします。埼玉なんですが、広島カープとも非常に縁の深い学校です。

 

1982年創立

まず花咲徳栄高校は「はなさきとくはる」高校と読みます。

場所は埼玉県加須市花崎町にあるから花咲高校と命名。ダジャレか。

JR大宮駅からは電車で1時間とちょっとした郊外。全校生徒1800人。1学年600人ですから1クラス50人としても12クラスある計算です。マンモス。

 

学校創立は1982年と意外に新しい。今年43歳。甲子園初出場は2001年。

埼玉はサッカー王国で野球は弱い。埼玉出身の名球会選手は2人しかいません。松原誠と山崎裕之。

実は東京も3人で、神奈川も2人です。名球会に関東人は意外と少ない。1位大阪は11人で2位広島は8人です。残り200安打の秋山翔吾が神奈川県出身で、菊池涼介が東京出身なのは興味深い。

 

埼玉出身の一番の大物は川口高校の 斎藤雅樹 でしょう。中日の仁村兄弟もシブい。

カープでは大竹寛、嶋重宣、木下富雄が埼玉出身。広池も埼玉。

埼玉で最もスケールの大きかった選手が元阪神の 平尾博嗣 内野手。1993年に県立大宮東高校で甲子園準優勝。私の好きな「漢字のユニフォーム」が似合ってました。

当時「〇〇東高校」と言えば愛媛県の宇和島東高校でしたが、埼玉県に大宮東あり。カッコ良かったです。中日の山口幸司も大宮東。

 

そんな1990年代、花咲徳栄はまだ甲子園に出場できていませんでした。

が、プロ野球選手は多数輩出していました。

1991年、近鉄にドラフト1位指名されたのが品田操士投手。私が「花咲徳栄」の名を初めて聞いたのはこの時ではなかったか?

翌1992年には広島カープ7位で 池田郁夫 投手が入団します。18歳投手、花咲徳栄高校。

この池田郁夫に私は大きな夢を見ました。池田のカーブはものすごい落差で、当時ヤクルトでブイブイ言わせていた加藤博人投手に負けないくらいのカーブでした。

 

甲子園初出場から高橋昂也

1992年4月、花咲徳栄高校野球部に岩井隆監督がやって来ます。

この人は東北福祉大学出身の22歳で金本知憲や斎藤隆とともに大学野球選手権を制した一人です。

花咲徳栄野球部が強くなるのはこの時期からで、2001年に甲子園初出場。

当時、埼玉県勢は甲子園でまだ一度も優勝したことがなく、浦和学院や春日部共栄がベスト4に行けば

「よく頑張った」

的な雰囲気でした。

  

花咲徳栄が2000年代に出てきた時も私は、

「新しい学校だなあ。ユニフォームが今風だなあ」

といった印象しかありませんでした。池田郁夫のこともすっかり忘れていました。

 

花咲徳栄が全国屈指の優勝候補と呼ばれるようになったのは2015年の

高橋昂也 投手

の登場がきっかけです。

昂也君が2年生の時、花咲徳栄は夏ベスト8。3年生の時は3回戦で今井達也率いる作新学院に惜敗。

作新今井はこの大会で投げるたびに成長しました。無名の高校生から一気に甲子園の優勝投手へステップアップ。背番号3番の入江大生は甲子園で投げるチャンスがありませんでした。

 

2016年のドラフトで今井達也は西武ライオンズの1位指名。高橋昂也は広島カープの2位指名でプロ入りしました。

 

全国制覇

花咲徳栄高校が埼玉県勢初の全国制覇を成し遂げるのは2017年の夏の甲子園。

エースは昂也君の愛弟子・清水達也でしたが、清水は主にクローザー的リリーフ投手として活躍しました。

先発は背番号10番の子で、背番号1番の清水が6回や7回から出て行くという感じでした。

 

決勝戦の相手は広陵高校でした。

3番中村奨成に3安打を許しますが、本塁打は許しませんでした。

打線は3番の西川愛也が3安打。2年生で4番の野村佑希が2安打。14対4で花咲徳栄が埼玉県勢初の全国制覇を達成しました。エースの清水達也は真っ先に高橋昂也先輩にラインしたらしいです。

 

花咲徳栄を強くしたのは岩井監督と高橋昂也だと思うんですよね。

高橋昂也がカープに入団したから、この記事を書いているんですが、私は昂也がカープに入団する前から昂也のファンでした。2位で獲れるなんて思いもしませんでした。

 

花咲徳栄OB

高橋昂也の前後から花咲徳栄は「8年連続ドラフト指名」という偉業を達成します。

高校では過去最長。2位は愛工大名電(’81~’87)と大阪桐蔭(’10~’16)の7年連続。

2015 西川愛斗

2016 高橋昂也、岡崎大輔

2017 清水達也、西川愛也

2018 野村佑希

2019 韮澤雄也

2020 井上朋也

2021 味谷大誠

2022 藤田大清

2023 ナシ

2024 石塚裕惺、上原堆我

連続記録は途切れてしまいましたが、こんなにも花咲徳栄高校からプロ入りしている選手が続いているのです。

2013年にはオリックス若月健矢も高卒で2位指名を受けており、同級生の楠本泰史は2017年に大卒でDeNAの8位指名。

清水達也や西川愛也と同級生の長谷川威展も2021年に大卒6位でソフトバンク入団。

 

先週オリックスの若月と西武の西川愛也にやられたので、花咲徳栄の記事を書きました。

今週は日本ハム戦で野村佑希と対戦します。現在肉離れで抹消中ですが。

カープの高橋昂也は二軍でローテの谷間に備えています。私はリリーフの勝ちパターンが昂也にふさわしいと思うけどな。

韮澤雄也は佐々木泰の離脱でチャンス到来。アピールして上がってこい。広輔や上本に負けるんじゃない。

 

高橋昂也が花咲徳栄を全国区の強豪校に成長させました。

春日部共栄の大道温貴は甲子園に出ることができませんでしたし、常総学院の鈴木将太と木更津総合の早川隆久は高橋昂也としのぎを削ったライバルでした。

 

花咲徳栄は8年連続ドラフト指名。1個ズレてりゃ若月と石塚も続けていました。

ちなみに明治大学は2024年の宗山塁まで15年連続ドラフト指名を受けてるそうだ。

15年前って誰だろ?ノムスケと土生翔平の1個上だぞ。


おしまい
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ありがとうございました。

-赤辞苑