2025.9.21(日)
DeNA 7-2 広島 横浜
目標のあるチームと目標のないチームが戦えば、結果はこうなりますよね。
私は昨日フル出場した 清水叶人 に大いなる可能性を感じました。
今年のドラフトで私は明治大学・小島大河捕手を欲しいのですが、獲るか獲らないか決めきれない理由はまさに清水叶人の存在であります。
清水叶人の初出場
清水叶人。4打数1安打1三振。
清水の打撃はドアスイングで、コンタクト率は低そう。ただしライトに強く引っ張ろうとする姿勢に好感が持てる。
プロ初ヒットも打ったけど、今シーズン初出場だとは思わなかった。清水って開幕一軍だと思ってた。
実は清水は開幕一軍を逃していました。オープン戦の最後の方も試合に出ていませんでした。
オープン戦の中盤まで、清水は毎日スタメンでした。キャンプでも新井監督をイジる度胸まで見せてました。
坂倉の骨折で、開幕1ヶ月は正捕手不在。清水叶人の開幕一軍はわりと現実的でした。
結局開幕一軍の3人はアツ、石原、磯村でした。
清水の将来性はまだ磯村の安心感に及びませんでした。そりゃそうです。第3捕手で一軍にいるなら、二軍でスタメンする方が清水のためになります。
アツがケガして1日だけ一軍昇格を果たした清水叶人でしたが、一軍の試合に出場したのは昨日が初めてでした。そうかそうか、そうだったのか。
清水のプロ初ヒットには二塁打が記録されました。ツイてるなあ。
清水叶人のリード
清水の打撃は強気で荒っぽい。
リードはマジメで遠慮がち。
常廣が左打者に死球を当ててから、露骨にインコースを投げなくなりました。
私のようなベテランになると
「常廣は全然悪くない。よけない相手バッターが悪い。こないだのリチャードなんか、自分から当たりに来てたじゃないか」
と投手を励ましますが、若き清水にはまだそれができない。
常廣は連打連打で7失点。全然ハマスタが似合いませんでした。試合の序盤でカープファンを失望させました。
配球に関して清水を攻めることはできない。坂倉の21歳の頃より、昨日の清水の方がマシだったんじゃないかな。
21歳の清水は一軍初マスクで、相手のことも味方のこともほとんど知らない。打たれて当然です。
常廣は清水のリード通りに投げました。ここら辺が常廣のまだ幼いところ。
高橋昂也は清水叶人のサインに頷くものの、己の意思で内角をグイグイ突いていました。
つまり清水叶人はカットボールのサインを出して、左打者の外角低めに構えますが、高橋昂也は左打者のインハイにカットボールを投げたんですよ。
江夏豊がよくこういうピッチングをしました。水沼や道原のサインに頷いて、勝手なピッチングをしていました。
大野豊は100%達川の言いなりでしたが、植田幸弘とコンビの時は植田を諭すようなピッチングをしてました。昨日解説の工藤公康も19歳の城島健司を諭してました。
まあ常廣にそんなことができるわけありません。フレッシュコンビは正直さと勢いで行け。打たれても構わん。
常廣は7失点しましたが、無四球 です。おっちゃんはそういうとこしか見ていない。
私は常廣を続投させたかった。代打秋山なんか要らなかったぜ。
清水叶人の可能性
打席でもガチガチで、守備でもガチガチだった清水叶人。
カワいかったなあ。明日の巨人戦でもスタメンさせたいなあ。
清水叶人が見せた無限の可能性の一つが スローイング です。ワンバンをビシバシ止めたキャッチングも良かったが、まあ21歳平均より上ってレベルです。
清水にしかないものはやはりあの肩と、思い切りの良さ ですね。
4回裏0対3。2死13塁、打者2番桑原、投手常廣。
ここでDeNAは1塁走者が盗塁を仕掛けてきました。カウント2-0でした。
常廣は制球が乱れていて、クイックもできてませんでした。
1塁走者は蛯名で、それほど俊足ランナーでもない。
3塁走者は林。もしキャッチャーが2塁へ投げれば、ホームに突入できる俊足ランナー。
さて問題。
ここで坂倉将吾や曾澤翼なら、2塁へ投げるでしょうか、投げないでしょうか?
正解は・・・
99%投げない です。ピンポンピンポン。
アツと坂倉は投げない。坂倉は今シーズン1回か2回投げましたが、それだけ。あとは99%投げてません。ほぼフリーパス。
アツに至っては、走者13塁の盗塁で今シーズン1度も二塁に投げてません。見たことない。完全にフリーパス。
昨日の清水叶人は2塁へ投げました。盗塁セーフ。3塁走者ホームイン。記録は清水のエラー。
私が清水叶人に感じる無限の可能性は、こういう積極的なところです。清水の魅力は強気のスローイングです。
小園が捕っても2塁はセーフでしたが、投げた清水は凄いよ。「若いから周囲が見えてない」って評価は違うと思う。清水は3塁走者を見て、2塁へ投げたと思う。
走者13塁でキャッチャーが2塁へ投げる時、あらかじめショートが2塁走者を殺しに行くのか、ベースの前でカットしてホームに返すのかは事前にサインで決められています。
昨日の小園の動き方を見るに、おそらく小園が出したサインは「カットしてバックホーム」だったと思われます。
だから小園は前に出た。イレギュラーしてトンネルしましたが、あれを止めてやらないとキャッチャーが可哀そうだぜ、小園先輩よ。
とにかく今まで走者13塁のケースで「盗塁フリーパス」だった広島カープに新しい風を吹き込んだ清水の強気のスローイング。私は果てしない可能性を感じましたよ。今年は坂倉のスローイングがちょっぴり話題にもなったし。
私は坂倉の正捕手を1ミリも疑っていませんが、清水叶人の強肩は坂倉にはない武器になり得る。
経験不足は当然なので、先輩たちが若手を助けてやればよい。
明日の巨人戦は中7日の玉村か?
玉村は常廣と同い年ですが、経験はそこそこあります。先輩らしいとこを清水に見せたれ。
どうでもいいけど、4回表の佐々木泰の内野安打にDeNAがリクエストしたんですよ。
明らかなセーフで普段ならリクエストなんかしない場面でした。雨も降っててみんな「どしたん?」と思ったでしょ。
あれもたぶん、三浦大輔の親心 なんですよ。
先発の平良がノーヒットノーランを継続中でした。
5回で雨天コールドゲームになる可能性もある中で、参考記録でも平良にノーヒットノーランをさせてあげたかったのでしょう。これも一種の先輩の援護みたいなものでした。
清水太河の話
最後にドラフト話。
カープの1位は石垣元気の可能性が高い。小島太河の可能性は低い。だって若い捕手枠には清水叶人がいるからね。
健大高崎の清水叶人は、小島大河とポジションがかぶる。
だが小島太河君は牧秀悟以来の「1年目から一軍で打てる大学生」です。私はそう見る。
捕手で使うと打てなくなりそうですが、2027年から導入されるDH制度も当然視野に入ってます。
私は小島太河を1位指名したい。将来は坂倉とツープラトンでスタメンマスク。もし坂倉がFAすれば小島と清水のツープラトン。
私は強気の清水より、朗らかで大らかな高木翔斗の方がキャッチャーっぽいと見ている。まあ競争はこれからだけど。
小島大河は「十年に1人」の逸材で、今年即戦力と言われている1位候補の投手たちは「一年に1人」の普通の好投手です。来年もいます。
「4番を打てるセカンド」とか「1年目から3割打てるキャッチャー」というのは滅多にいない。
だから私は小島が欲しい。だがそうなると清水と高木がどうなるか?
明治の小島はめちゃくちゃいい選手になりそうな予感がする。雰囲気が慶応の高橋由伸に似てるんですよ。
清水にゃ悪いが、私は小島が欲しい。
私が悩んでも仕方ないけど、悩んでます。