昨日のキャンプ中継で安部と中田が「今年のクローザーは森浦か、島内か?」と議論していました。
新井はキャンプ前から「決めてない。できれば最後までずっと決めずに戦いたい」と言ってました。
セットアッパー最強説
6年前の私は「抑えはフランスアより菊池保則の方がいい!」と騒いでいました。
6年前のカープは「抑えフランスア」で戦いました。2020年コロナ禍、佐々岡監督1年目。
あの時も抑えはテイラー=スコットやDJジョンソンで開幕し、すぐにダメ。菊池保則も1回やって失敗して、結局最後はフランスアに落ち着きました。
一般的には「一番いい投手」が9回を投げますが、実は阪神の石井大智と岩崎優のように、一番いい投手を自由な場面で使いつつ、9回はコントロールのいいベテラン投手で締めるパターンも昔からけっこう多いです。去年の阪神は石井大智が凄かったが、一昨年の阪神は桐敷拓馬が凄かった。
2020年のフランスアも9回に固定するより、私は7~8回の一番しんどい場面で使いたかった。9回はコントロールとフィールディングのいい菊池ヤスに任せたかった。
新井が言ってることもこれに近くて、8回の打順がクリーンアップで9回の打順が下位打線なら、一番いい投手を8回に出して9回は二番手にしようという作戦。
カープの場合は「島内が1番で森浦が2番」というような順序じゃなくて、島内が得意なバッターに島内をぶつけて、森浦が得意なバッターに森浦をぶつけようということ。
ただこのパターンで過去に成功した事例を私は知りません。NPBで「8回と9回を同列に扱うパターン」は記憶にありません。
ただし「7回と8回を同列に扱うパターン」は過去にゴマンとありました。
JFKのウィリアムスと藤川は相手の打順で7回と8回がコロコロ変わり、9回は常に久保田でした。
巨人は越智大祐と山口鉄也が7回8回で、9回はクルーンでした。
ヤクルトのロケットボーイズも7回8回。9回は高津臣吾。
タンパベイレイズのケース
NPBでは9回を固定しているチームがほとんどですが、新しいこと好きなMLBは7~9回をけっこう色々試している。
特にクローザーを1回表に先発させる「オープナー」戦術を世に広めた タンパベイ=レイズ がまた何か面白いことをやっているらしい。
私はMLBに詳しくありませんが、レイズはクローザーを9回まで温存しておくと、その前の投手が打たれた時に宝の持ち腐れになる。だから7回でも8回でも、相手打線の一番強力な打順にクローザーをぶつける戦い方をしていると言うのである。
まさに新井貴浩が島内と森浦でやりたいことと同じ戦術です。
ただNPBの歴史では、原辰徳がリリーフをじゃぶじゃぶ使って、若いリリーフ投手をたくさん使いつぶしてきたので、
「肩と心の準備が追いつかない」
と非難する声がとても多かった。
要するに日本のピッチャーには7回とか8回とか「自分の順番」が決まっていた方が「ブルペン疲れしないで済む」という意見が根強いのです。
あちらを立てればこちらが立たずで、どっちがいいのかはわからない。
タンパベイレイズはアメリカンリーグ東地区で何度もヤンキースやレッドソックスを倒してプレーオフに進出しています。レイズの独特なリリーフ起用が一時期成功していたことは事実のようであります。
石井弘寿の存在
今年、唐突にヤクルトから 石井弘寿 がカープにやって来ました。石井はカープと縁もゆかりもありませんでした。
ひょっとして去年までのヤクルトも、この「レイズ式ブルペン運用」をしていたのだろうか?
確かに去年と一昨年のヤクルトは、9回に誰が出て来るのかわかりませんでした。田口かと思ったら、清水だったり、木澤だったり、石山、星の日もあった。
ひょっとしてもしかして、新井はこのスクランブル継投を上手にやるためにヤクルトから石井弘寿を呼び寄せたのか?
気になったので、ちょっと調べてみました。
近年のヤクルトはレイズ式ブルペン運用で戦っていたのか?
結論は…
たぶん…
NO でした。
確かにここ数年のヤクルトには、セーブを挙げてるピッチャーが複数存在しましたが、その理由は「日替わり」ではなく、単に「固定できない」だけでした。
2025年のドジャースもそうだったように、セーブを挙げた投手がたくさんいた理由は単に「打たれて固定できなかっただけ」でした。
石井弘寿がカープに来た理由も深い意味はなく、先輩の高津が後輩の新井に頼んだだけでしょう。知らんけど。
私はクローザー固定派です
結論を言うと「私はクローザー固定派」です。
私の意見と新井の戦術が一致するとは限りませんが、昔からカープが「ダブルストッパー構想」を言い出す時は、だいたいロクな結果になりません。
1991年だけはうまくいったけど、津田が病気になったから「9回大野」が固定されただけで、もし津田が元気だったら大野も津田もやりにくかったと思いますよ。
私は島内と森浦がカープのブルペンで最上位にいると考えていて、3~4年前から「栗林と島内と森浦の序列は3人一緒だ」と言い続けてきました。
だからどちらかを9回に固定するのもいいし、いっそ二人とも「7回と8回を同列に扱うパターン」で併用してもいいと思う。つまり島内と森浦の使い方は従来と同じ、セットアッパーです。
「ほな、9回はどうすんねん?」
そこですよ。だから私は9回のクローザーに河野佳だとか遠藤淳志だとか騒いでいるのです。
6年前に私が「8回フランスア、9回菊池ヤス構想」を唱えていた理由は、7回8回の方に「ややこしい場面」が多いからです。この点ではタンパベイレイズと同意見です。
9回より7回と8回の方が難しいです。森浦のチェンジアップは西武の潮崎のシンカーと同じくらい魔球ですが、潮崎も7回や8回のピンチに出てきました。
島内颯太郎も去年の石井大智に負けていません。阪神が強い時は8回に石井大智とか藤川球児がいた時です。
9回は無死無走者で出ていくのでラクですよ。しかもいつも1点差とは限りません。2点差の時も3点差の時もある。
中崎翔太が故障した理由も、緒方が4点差で中崎を出してたからです。
1点差の7回8回を抑えたら、9回表に出てくる相手のピッチャーはヘボい敗戦処理投手です。
タナキクマルがそれを打って1点差を4点差に広げたのに、
「一度準備したから」
という理由で中崎を出し続けたのが緒方と畝です。
タンパベイのような「日替わりクローザー」は現実的に難しいと思います。島内と森浦の負担が大きい。
島内と森浦を慣れてる「いつものポジション」に置き、栗林の穴に誰か1人、あるいは2人でもいい。別の「9回の男」をハメた方がいいと思います。
「そいつが打たれたらどうすんだ!」
だからお前はダメなんだ。いいか、そいつが9回に打たれても7回に打たれても 結果は同じこと じゃないか。
レイズは「島内と森浦を出して負けたら仕方がない」と考える。
従来の日本式継投策は「セットアッパーが打たれれば、一番いい投手を使わずに済んだ」と考える。
レイズは一番いい投手を先に出す。一時期は1回表に出してたくらいです。
そこまでしろとは言いませんが、実際にカープが9回表にダメ押しして、9回裏の4点差に中崎を出したことが2018年だけで 10回 くらいありました。※参考記事
田中広輔が特に相手に厳しかった。広輔は4位5位のチームの敗戦処理投手をしょっちゅうボコってキクマルに繋いでました。すると自動的に誠也と松山にも打順がまわるから、もうカープの試合を締めるクローザーはこいつらみたいなものでした。